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【千駄ヶ谷だより】国立能楽堂2月主催公演がまもなく発売です!

 まもなく発売となる国立能楽堂2月主催公演のラインナップをご紹介いたします。
《月間特集 近代絵画と能》と題して、能の演目と同じ題材が描かれた絵画とともに作品の魅力をお楽しみいただく企画です。
 また、23日の企画公演は、光と陰のコントラストで登場人物の心の陰影がより一層リアルに感じられる《蝋燭の灯りによる》公演です。皆様のご来場をお待ちしております。

 《月間特集 近代絵画と能》 

子盗人

 裕福な家の子守をする乳母は、赤ん坊が寝ついたのを見て、その場を離れます。そこに博奕(ばくち)で大負けをした博奕打ちが忍び込んできます。根は人がいいこの男、金品を物色するうちに赤ん坊に気がつくと、ついつい赤ん坊をあやしだし…。

項羽

 中国・鳥江(うごう)の野で仕事を終えて、集めた花を背負った草刈男たちは、老人が漕ぐ舟に乗せてもらいます。対岸に着くと、老人は舟賃として花を一本求めます。数ある花のなかから老人が選んだのは美人草でした。老人は、かつて楚の項羽が寵愛した・虞(ぐ)氏の亡骸を葬った場所に咲いたという、花の名の由来を教えます。そして、項羽と高祖(こうそ)の戦いの有様を語った後、自分は項羽の亡霊であることを明かし、姿を消します。
 草刈男が供養の読経をしていると、項羽と虞氏の亡霊が現れます。虞氏が身を投げて命を絶った様子や、項羽の最期の場面を見せ、やがて土中の塵となり消えてしまったのでした。

関連絵画= 「項羽」 安田靫彦(やすだゆきひこ)

釣針

 いまだ独身の主人は、西宮の夷三郎(夷さま)に祈願するとご利益があると聞き、太郎冠者を連れて参詣します。お堂に籠って夜通し祈ると、「西の門に置いてある釣針で妻を釣れ」という霊夢を授かります。けれど主人が、自ら釣るのは恥ずかしいというので、替わりに太郎冠者が釣針を使うと、望み通りの見目麗しい妻、続いて腰元たちが、次々と釣れました。そこで、主人と同じく独身の太郎冠者は、自分の妻も釣りたいと言い出します。そうして、ひとりの女が釣れたのですが…。

枕慈童

 酈縣山(てっけんざん)の麓から「薬の水」が湧いたという知らせを受けて、魏の文帝の勅使が事の真偽を確かめにやってきます。水源を訪ねて分け入った険しい山中で、勅使はひとりの少年と出会います。聞けば少年は、周の穆王(ぼくおう)の時代に仕えた寵童(ちょうどう)で、王の枕をまたいだ罪でこの酈縣山に追放されたのだと言います。その際、形見に賜った枕に王が書き付けた妙文(みょうもん)を、菊の葉に写して水に浮かべると、不老不死の薬の水となり、こうして七百年の齢を重ねたのだと語り、舞うのでした。やがて慈童は、帝にこの薬水を贈り長寿を奉ることを告げ、山奥へと帰っていくのでした。
 観世流では「菊慈童」のタイトルで上演される作品です。

関連絵画= 「菊慈童」 梶田半古(かじたはんこ)

吹取

 かねてから清水寺の観世音菩薩に「妻をください」と祈願していた男。ある晩、「月夜に五条橋で笛を吹けば、良い妻を授けましょう」という夢のお告げを得て喜びます。けれど笛の心得がない男は、知人に頼んで自分の代わりに吹いてもらうことにします。橋に行き、笛の音が流れ出すと、お告げの通り小袖を被(かず)いだ女が現れて…。

鵜飼

 甲斐国・石和(いさわ)を訪れた旅の途中の僧は、石和川のほとりで里の男に一夜の宿を乞います。けれど、この土地では旅人に宿を貸す事は禁じられていると断られ、怪しいものが出没するという川辺の御堂で一夜を明かすことになります。やがて御堂に一艘の鵜舟が漕ぎ寄せ、鵜使いの老人が降り立ちました。言葉を交わすうち、僧から殺生をやめるよう諭された老人は、仕事だからやめるわけにはいかないと答えます。そのやりとりを聞いていた供の僧が、数年前にこの川下で、同じような鵜使いの家に泊めてもらったことを思い出します。すると、老人はその鵜使いが殺生禁断の掟を破ったので里の人々に捕らえられ川に沈められた経緯を語って、自らはその亡霊であるとほのめかし、消えていきました。
 やがて僧が鵜使いを弔っていると、閻魔大王が現れて、かつて僧を泊めた善行と法華経の功徳で鵜使いが成仏したことを告げるのでした。

関連絵画= 「鵜飼」 川合玉堂(かわいぎょくどう)

 

【文/氷川まりこ(伝統文化ジャーナリスト)】

 
●2月主催公演発売日
  • ・電話インターネット予約:1月10日(火)午前10時~
  • ・窓口販売:1月11日(水)午前10時~
※ 令和4年度よりチケット予約開始日が変更になりました。

  国立劇場チケットセンター(午前10時~午後6時)
  0570-07-9900/03-3230-3000(一部IP電話等)
  https://ticket.ntj.jac.go.jp/

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