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国立能楽堂

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【千駄ヶ谷だより】6月公演が間もなく発売開始です!

 間もなく発売開始となる、国立能楽堂6月主催公演のラインナップをご紹介いたします。若葉の鮮やかな季節、皆様のご来場をお待ちしております。

8日(水) 定例公演  午後1時開演

鎌腹

 怠け者で役立たずの夫などいっそ殺してしまえとばかりに、鎌をくくりつけた棒を振りかざす妻。夫の太郎冠者は、追い立てられて逃げ惑っています。騒ぎを聞きつけた仲裁人が間に入ってコトをおさめ、太郎冠者は山に仕事に向かいます。道々、妻に殺されるくらいなら、いっそ男らしく、木を切るために妻から受け取ったこの鎌で腹を切って死のうと考えるのですが…。

兼平

 木曽義仲の跡を弔うため、義仲終焉の地・近江国粟津原へと向かう旅の僧。矢橋(やばせ)の浦で乗せてもらった柴舟の船頭は、比叡山をはじめとする周辺の名所を僧に教えますが、粟津原に着くと姿が消えていました。
 土地の渡し守から、この地で果てた木曽義仲と忠臣・今井四郎兼平の最期の様子を聞いた僧は、先ほどの船頭が兼平の亡霊だったことを察し回向します。姿を現した兼平の霊は、義仲と自らの壮絶な最期を語るのでした。

11日(土) 普及公演  午後1時開演

船渡聟

 今日は最上吉日(さいじょうきちにち)で、聟が結婚後に初めて家を訪れる「聟入り」のため、舅は準備万端で聟を待っています。一方、聟は、舅の家へと向かう途上、手土産の酒樽をもって渡し船に乗り込んだところです。船上で、聟が手にした酒樽に目をつけた酒好きの船頭は、寒いので一杯振舞ってくれと言い出します。祝儀の手土産に手はつけられないと、聟は断りますが…。

養老

 美濃国に不思議な泉が湧いたという情報を得て、雄略天皇は様子を確かめるため勅使を派遣しました。目的地に到着した勅使一行の前に、老人とその子どもが現れて、老いも忘れるほどの薬効を持つという養老の滝のいわれと効用を語るのでした。勅使が、さっそく都にもどって天皇に奏上しようとすると、にわかに天空が光輝き、あたりに妙なる音楽が聞こえてきました。すると、養老の山神が現れ、舞を舞って奇瑞を讃え、御代のめでたさを寿ぐのでした。

17日(金) 定例公演 午後5時30分開演

長光

 上方見物を思い立った男。旅の途中で市場を見物していると、すっぱ(たかり者)に太刀を奪われそうになります。男もすっぱも太刀は自分のものだと主張するので、目代(代官)が仲裁に入り、持ち主ならば当然知っている太刀の特徴をさまざまたずねはじめると…。

梅枝

 摂津国住吉で一夜の宿を借りた旅の僧は、質素な庵に不釣り合いな舞楽の太鼓や舞衣装があることを不思議に思います。問われた女主人は、かつて宮中での太鼓の役をめぐる争いで、殺められた楽人・富士の話をはじめました。そして、実は自分はその富士の妻の亡霊だとほのめかし消えてしまいます。
 その夜、富士とその妻を弔って読経する僧の前に、妻の霊が現れます。形見の舞衣装に身を包んだ妻の霊は、夫を偲んで謡い、楽を舞い、僧の弔いにより妄執を晴らせたことを感謝して、夜明けとともに消えていくのでした。

20日(月)~24日(金) 能楽鑑賞教室 午前11時・午後2時開演

清水

 主人から、茶の湯に用いる野中の湧き水を汲んでこいと命じられた太郎冠者。面倒なので鬼に襲われたふりをして、ほうほうの態でもどってきます。すると主人は、太郎冠者が置き忘れてきた手桶を惜しんで、自ら取りに行くと言い出します。鬼がいたことを証明するため、太郎冠者は先回りして鬼の面をかぶり、主人を脅すのですが…。

小鍛冶

 天皇の勅使が、刀鍛冶の宗近のもとを訪ねて「世を平らかに治める御剣を打て」との宣旨(せんじ)を伝えます。けれど宗近は、自らに匹敵する力量を持つ相槌(二人一組で刀を打つ際の相方)がいないので、もはや神仏の加護に与かるしかないと信心する稲荷明神に詣でます。すると不思議な童子が宗近の前に現れ、中国や日本の伝説を引きながら剣の徳を語り、すぐに戻って刀を打つ準備をして待つようにと告げるのでした。
 帰宅した宗近が鍛冶場に壇を設え、祝詞を唱えていると、稲荷明神が霊狐の姿となって現れます。そうして霊狐の力を得て打ちあがった見事な御剣には、造刀のエピソードにちなんで小狐丸の銘が与えられました。

30日(木) 特別公演 午後6時開演

◎祈りのかたち
 令和2年3月に皇居外苑で開催された特別公演「祈りのかたち」から、荒天により中止となった2日目の公演を、一部変更してお届けします。

呼声

 無断で出掛けて何日も留守にしていた太郎冠者。憤懣やる方ない主人は、厳しくしかりつけようと、次郎冠者を連れて太郎冠者の家に向かいます。次郎冠者が呼び出すと、主人の用と察した太郎冠者は居留守を使って出てきません。平家節や小歌節を使って呼び出しを続けるうちに、三人ともだんだんと面白くなってきて…。

土蜘蛛

 武勇で知られる源頼光は、このところ体調がすぐれずに臥せっています。侍女の胡蝶が特別に調合した薬を届けても、ついつい弱音を漏らすほど。深夜、怪しげな僧が頼光の前に姿を現し、蜘蛛の化け物となって襲い掛かりますが、頼光に刀で切りつけられ逃げ去ります。
 頼光の家臣たちは、流れた血の跡を追って葛城山中の古い塚にたどり着きました。塚を突き崩すと中から土蜘蛛(蜘蛛の精)が現れて、千筋の糸を投げかけて激しい戦いを繰り広げますが、ついには頼光の軍勢によって討ち取られるのでした。
 今回は、入違之伝、白頭、眷属出之伝、ササガニという4つの小書きがつき、常とはひと味もふた味も違った、見どころたっぷりの「土蜘蛛」をお楽しみください。

【文/氷川まりこ(伝統文化ジャーナリスト)】

●6月公演発売開始日
  • ・電話インターネット予約:5月10日(火)午前10時~
  • ・窓口販売:5月11日(水)午前10時~
 ※令和4年度よりチケット予約開始日が変更になりました。

  国立劇場チケットセンター(午前10時~午後6時)
  0570-07-9900/03-3230-3000(一部IP電話等)
  https://ticket.ntj.jac.go.jp/

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