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国立能楽堂

トピックス

【千駄ヶ谷だより】国立能楽堂令和8年6月主催公演がまもなく発売です!

 

狂言 呂蓮

 旅の僧が宿を借りた先で、仏法の話をして後生の大切さを説くと、心打たれた宿主は「ぜひとも出家したい」と願い出ます。僧は、妻や親戚にも相談するよう勧めますが、「出家についてはかねがね相談し、すでに了解も取っている」と請け合うので、僧は宿主の髪を剃ってやります。衣も替えてすっかり出家の姿になった宿主は、せっかくなので法名もつけて欲しいと頼みます。宿主の家では代々「蓮」の字をつけると聞いた僧は、適当に「いろは」のなかから一字を当てて、呂蓮坊と名づけました。そこに宿主の女房が現れ、出家姿の夫を見て仰天! 怒りの矛先は僧に向かい…。

能 氷室

 晩春、亀山院の臣下が久世戸(くせのと)(天橋立)・智恩寺の文殊菩薩を参詣した帰り道、丹後国・氷室山を訪ねます。そこで出会った老人は、冬の間にできた天然氷を貯蔵しておく氷室の番人だと名乗ります。そして、氷を朝廷に献上した故事を語ると、今宵行われる「氷調(ひつき)の祭」(献上品の氷を供える神事)を見ていくよう勧め、氷室の内に姿を消してしまいました。

 やがて祭の時刻になると、御代が安らかな時代に姿を現すという天女が現れて舞を舞い、続いて天地の鳴動とともに、氷室の神が出現します。氷室の神は、氷を守護し朝廷に送り届けるさまをみせ、天下の太平を寿ぐのでした。

 

狂言 貰聟

 さんざんに飲んで帰宅した夫は、酔った勢いで妻に「暇(いとま)をやる(離縁する)!」と言い、家から追い出してしまいました。実家に帰った妻から事情を聞いた舅(妻の父親)は、腹立ちをこらえ戻るようにと諭します。けれど、「積年の夫の振る舞いにこれ以上は我慢ができない、帰るくらいなら川に身を投げて死ぬ」という娘の固い決心を聞き、しかたなく家に迎え入れることにしました。やがて、酔いの醒めた夫は、しでかしてしまったことを後悔しつつ、妻を連れ戻すために舅の家に向かいます。応対に出た舅は「娘はここにはいない」と言って追い返そうとしますが、物陰からその様子をのぞいていた妻は…。

能 雲雀山

 横佩(よこはぎ)の右大臣と呼ばれる藤原豊成(とよなり)は、ある人の讒言(ざんげん)(事実ではない告げ口)を信じて、娘の中将姫を大和国と紀の国の境にある雲雀山で殺めるよう家臣に命じます。けれど中将姫の命を取ることを忍びなく思った家臣は、姫の乳母とともに、雲雀山の山中で中将姫を匿(かくま)い育てていました。

 三年の月日が過ぎたある日、従者を連れた豊成の一行が雲雀山に狩りにやって来ました。そこに、花を売るため里に向かおうとする乳母が現れます。豊成の従者から花を売るわけを問われた乳母は、花や鳥を詠んだ和歌や詩を盛り込んで、面白く謡い舞い、雲雀山に隠れ暮らす不遇を語るのでした。その様子を見ていた豊成は、この花売りが乳母であることに気づいて声をかけます。そして、讒言を信じたことを悔い、中将姫が匿われているという噂を聞いて訪ねてきたのだと打ち明けました。乳母の案内で父と娘は再会を果し、ともに都へと帰っていくのでした。

 

狂言 吹取

 かねてから清水寺の観世音菩薩に参籠(さんろう)(お堂にこもって夜通し祈願すること)し、「妻がほしい」と願っていた男。ついにある夜、「月夜に五条橋で笛を吹けば、良い妻を授けよう」という夢のお告げを得ます。喜んだのも束の間、男には笛の心得がありません。そこで知人に頼んで自分の代わりに吹いてもらうことにして、橋へと向かいます。月光の下、笛の音が流れ出すと、お告げの通り小袖を被(かず)いた女が現て…。
 

能 頼政

 旅の僧が、京の都から奈良へと向かう途中、宇治の里で出会った老人にあたりの名所について尋ねます。求めに応じて数々の名所旧跡を教えた老人は、最後に僧を平等院へと案内し、かつての合戦の折に、庭の「扇の芝」で自害した源三位(げんさんみ)頼政についてり語ります。僧が弔い手を合わせるのを目にした老人は、今日がその命日だと告げると、実は自分こそ源頼政の亡霊だと明かし、姿を消しました。

 やがて、頼政を弔い旅寝する僧の夢のなかに、往時の姿となった頼政の霊が現れ、僧の回向に感謝します。そして、合戦へと至った経緯や激しい戦の様子、自らの最期を語ると、さらなる供養を願いつつ「扇の芝の草の影に帰る」と言い残し消えて行くのでした。

 

狂言 仏師

 自宅にお堂を新築した田舎の男が、堂内に祀る仏像をあつらえようと都にやってきます。請け負ってくれる仏師にアテのない男は、「仏、買います。仏師、いませんか?」と大きな呼び声をあげながら通りを歩くことにしました。するとさっそく、その声を聞きつけて、すっぱ(騙り者)が近づいてきました。そして、自分は腕の立つ仏師だと名乗り、明日までに仏像を作って納める約束を交わします。翌日、男が仏像を受け取りに来ると、すっぱは自ら面をかけて仏像になりすますのですが…。
 
能 葵上
 
 光源氏の正妻・葵上は、物の怪にとりつかれ床に臥せっています。物の怪の正体をつきとめるため、照日(てるひ)の巫女が呼び出され、梓弓を用いた祈祷(弓の弦(つる)を叩いて鳴らし、その音で怨霊や神霊を導き出す呪法)を行なうと、源氏の愛人だった六条御息所の生霊が現れて、我が身のつらさを語り、葵上への恨みと怒りを吐露して、姿を消しました。急ぎ、高い験力(げんりき)を持つ横川(よかわ)の小聖(こひじり)が呼び出されます。怨霊退治の祈祷がはじまると、鬼女の姿となった御息所の霊が姿を現しました。激しい応酬の末、小聖の法力の前に力尽きた御息所の霊は、ついに成仏得脱を遂げるのでした。
 

【文/氷川まりこ(伝統文化ジャーナリスト)】

 

●令和8年6月主催公演発売日
  • 電話インターネット予約:令和8年5月10日(日)午前10時~
  • 国立能楽堂チケット売場窓口・自動発券機は国立能楽堂主催公演日(*)のみの営業(午前10時~午後6時)です。
    *販売開始は電話・インターネット予約開始日の翌日以降

  • 国立劇場チケットセンター(午前10時~午後6時)
    0570-07-9900/03-3230-3000(一部IP電話等)
    https://ticket.ntj.jac.go.jp/
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