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国立能楽堂

トピックス

【千駄ヶ谷だより】国立能楽堂令和8年5月主催公演がまもなく発売です!

 

狂言 鬼瓦

 訴訟のために長らく京の都に滞在していた大名が、めでたく勝訴して国元に帰ることになりました。これも日ごろから信心する因幡堂(いなばどう)の薬師如来のおかげと、供の太郎冠者を連れ、暇乞(いとまごい)を兼ねてのお礼参りに向かいます。ふたりしてお堂の様子をつぶさに眺めているうちに、屋根の鬼瓦に目が留まります。いかめしいその顔には、何やら見覚えがあるような気がして…。

能 浮舟

 長谷寺参詣を終えて、京へと向かう旅の僧。途中、宇治の里で、小舟に乗った一人の女が現れたので声をかけると、女は「ここは『源氏物語』に描かれた浮舟ゆかりの地だ」と言います。そして、二人の男の思いの板挟みとなって川に身を投げた浮舟の物語をして、「実は自分はこの土地ではなく、比叡山の麓の小野の里に住む者。そこであなたのお出でをお待ちしています」と告げ、消えてしまいました。

 僧は、女が浮舟の亡霊であろうと察し、小野の里を訪ねて弔います。すると、浮舟の亡霊が現れて、流れに身をまかせるしかなかった自身の苦しみや、小野の里に流れ着いて命を拾われた過去を語ります。そうして僧の弔いに感謝して、夜明けとともに消えてゆくのでした。

 

狂言 止動方角

 近ごろ巷で大ブームの闘茶会(とうちゃかい)(茶を飲み比べて産地を当てるゲーム)。ぜひとも参加したいと思う主人は、太郎冠者を伯父の家に向かわせて、持参するための上等な茶葉や道具、さらに馬まで借りてくるようにいいつけます。実はこの馬、「止動方角」と呪文を唱えると思い通りに操れると伯父から教えられた太郎冠者は…。

能 千手

 一ノ谷の合戦で捕虜となった平重衡(たいらのしげひら)は、鎌倉に送られ源頼朝の家臣・狩野介宗茂(かののすけむねもち)の館に拘留されています。無聊(ぶりょう)を慰めるために遣わされた千手の前(せんじゅのまえ)が、今日も館へとやってきました。そして、かねてから重衡が願い出ていた出家はかなわないという頼朝からの返事が伝えられます。落胆する重衡のために宗茂の差配で酒宴がひらかれ、千手は朗詠し舞を舞います。やがて夜が明け、勅命により再び都へと遷(うつ)されて行く重衡。その姿を見送る千手――。つかの間、心を通わせた二人は、無言のうちに今生の別れを交わすのでした。

 

狂言 磁石

 遠江国(とおとうみのくに)・見付(みつけ)から都見物にやってきた男が、大津の市をのぞいていると、すっぱ(騙(かた)り者)が近づいてきて、宿を紹介します。実は宿の亭主は人買いで、すっぱから見付の男を買い取る約束が結ばれます。眠ったふりをしてその一部始終を聞いていた見付の男は、宿の亭主を騙して金を受け取り、逃げ出します。気づいたすっぱが太刀を手に追いかけると、見附の男は太刀を口から飲み込もうとして、なんと、自らを磁石の精だと名乗ります。男は本当に磁石の精なのでしょうか?
 

能 満仲

 多田満仲の子・美女丸は学問を身につけるため寺に預けられたものの、武勇に明け暮れ、一向に勉学に取り組もうとしません。満仲は、家臣の藤原仲光に美女丸を連れ出させ、学問の成果を試しますが、経、和歌、管絃、いずれもまったくできないありさまです。憤った満仲が美女丸を手討ちにしようとしたので、仲光が止めに入ると、満仲は「ならばお前が討て」と命じます。主君の子を討つことができず悩む仲光の姿に、子の幸寿は身代わりを申し出ます。思い悩んだ末に満仲はわが子の首を討ち、美女丸を落ち延びさせました。

 美女丸を討ったという報告を受けて、満仲は幸寿を養子にすると言い出します。そこに比叡山の恵心僧都が美女丸を連れてやってきました。ことの顛末を知った満仲は、恵心僧都のとりなしで美女丸を許し、酒宴となります。主君の子を守りぬいた安堵とわが子を失った悲しみを胸に仲光は舞を舞います。そして、僧都とともに帰っていく美女丸の姿をいつまでも見送るのでした。

 

狂言 鴈雁金

 毎年の吉例で上頭(うえとう)(在京の荘園領主)に貢物を納めに行く和泉と摂津の百姓。道で出会ったふたりは同道し、上頭の元に着きました。奏者の取り次ぎで貢物を差し出す段になると、まず和泉の百姓が「初雁」だと言って鳥を献じたので、同じ鳥をもってきていた摂津の百姓は「初雁金」と言って差し出しました。同じ鳥の名を異なった名で呼ぶのはどうしてかを問われたふたりは…。
 

狂言 郭公

 知人から郭公の声を聞きに来るよう誘われた男。見栄をはって「自分は毎年、郭公の初音を楽しみにしている」と言ってしまったものの、実は郭公がどんな声で鳴くのかを知りません。今さら聞いたことがないとは言えず、知人の家を訪ねると、亭主の提案で、郭公が鳴く夕刻になるまで酒宴をして待つことにします。やがて鳥の鳴き声が聞こえたので、男が「鳴きました!」と言うと、亭主は「あれは梟(ふくろう)の声だ」と言い、次に聞こえた鳴き声に「あのきたない声でうるさく鳴く鳥は何か」と訊ねると、「あれこそ郭公だ」という答え。郭公の鳴き声を知らないことがバレてしまった男は…。
 
新作狂言 瓢箪
 
 都に出稼ぎに出ていた男が妻が待つ家に帰る途中、旅の僧から不思議な瓢箪を譲り受けます。それは、欲しいものを唱えながら舞うとそれが出て来て、逆に、要らないものを唱えながら舞うと吸い込んでしまう瓢箪だといいます。ものは試しにと、男は舞うことにして…。 

 シテを演じる野村万蔵が、二〇〇七年に一般公募の物語から創作した新作狂言です。

 

【文/氷川まりこ(伝統文化ジャーナリスト)】

 

●令和8年5月主催公演発売日
  • 電話インターネット予約:令和8年4月10日(金)午前10時~
  • 国立能楽堂チケット売場窓口・自動発券機は国立能楽堂主催公演日(*)のみの営業(午前10時~午後6時)です。
    *販売開始は電話・インターネット予約開始日の翌日以降

  • 国立劇場チケットセンター(午前10時~午後6時)
    0570-07-9900/03-3230-3000(一部IP電話等)
    https://ticket.ntj.jac.go.jp/
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