本文へ移動
公式アカウント
公演カレンダー チケット購入
English
カレンダー チケット
国立劇場

トピックス

【5月文楽公演】好評上演中、25(月)まで!(舞台写真あり)

 北千住のシアター1010(センジュ)にて開催中の5月文楽公演が10日(日)に初日を迎えました。
 第三部は、本格的な文楽を短い時間とお求めやすい価格でお楽しみいただける《文楽名作入門》で、「文楽は初めて」という方にもぴったりです。シアター1010は北千住駅直結の商業施設マルイの中にありますので、お買い物やお食事などお出かけのご予定と一緒に、文楽の魅力に触れてみませんか?
 舞台写真とともに、あらすじをご紹介いたします。

【第一部】『二人禿』(ににんかむろ)
 二人の禿(遊女になる修業中の娘)が仲良く遊ぶ姿を描いた踊りで、明るい演奏と軽快な人形の演技で楽しい幕開きです。通常、女方の人形には足がありませんが、この禿の人形には足が付いています。

 春景色の京の島原遊郭に、華やかな振袖姿の禿が二人やってきて、日々の仕事の大変さに愚痴をこぼします。しかし、今は束の間の休み時間。羽根つきや鞠つきをしながら、二人は楽しいひとときを過ごすのでした。

写真:可憐に踊る二人のかむろ
『二人禿』


通し狂言『生写朝顔話』(しょううつしあさがおばなし)

 天保3年(1832)1月に人形浄瑠璃として初演された本作では、中国地方の大名・大内家のお家騒動を背景に、政争に翻弄される岸戸家家老の秋月弓之助の娘・深雪と宮城阿曾次郎の恋のゆくえが描かれています。今回は、医者の立花桂庵と萩の祐仙が、お家騒動の裏側でコミカルにうごめく「真葛が原茶店」「岡崎隠れ家」や、深雪が阿曾次郎と結ばれない運命を嘆いて家出してしまう「弓之助屋敷」といった、東京では昭和53年(1978)5月以来およそ半世紀ぶりとなる場面を含む、通し狂言としての上演です。

〈宇治川蛍狩の段〉
 京で儒学師範の伯父・駒沢了庵から儒学を学ぶ宮城阿曾次郎は、懇意の僧月心と宇治川へ蛍狩に訪れます。月心に所望され、阿曾次郎が短冊に和歌をしたためると、その短冊が風に吹かれて川岸の船へ舞い込んでしまいました。

写真:僧げっしんに所望され、短冊に和歌をしたためる、あそじろう
宇治川蛍狩の段


 船から聞こえる歌と三味線の音に聞き入っていた阿曾次郎は、短冊を手に姿を見せた岸戸家家老の秋月弓之助の娘・深雪と見初め合います。深雪の難儀を助けて船に招かれた阿曾次郎が、扇に「朝顔の歌」をしたためると、深雪もまた阿曾次郎への恋心を歌に詠み、お互いの気持ちを通わせました。
 しかし、阿曾次郎は、急な便りで鎌倉へ行くことになり、縋り付く深雪に再会を約束して、心ならずも二人は別れるのでした。

写真:みゆきの船に招かれ、扇に「朝顔の歌」をしたためる、あそじろう
宇治川蛍狩の段


〈真葛が原茶店の段〉
 京の真葛が原の茶店では、弓之助から深雪との縁談を控える阿曾次郎の人柄を調べるよう頼まれた医者の立花桂庵が、同業の萩の祐仙や秋月家を騙して金をせしめようと企んでいます。桂庵は、深雪に思いを寄せる祐仙を阿曾次郎に仕立てると仕度料を手に入れ、さらに、茶店の下女と謀って鍋炭を惚れ薬として売りつけるのでした。

写真:ゆうせんに、あそじろうへのなりすましを提案する、けいあん
真葛が原茶店の段


〈岡崎隠れ家の段〉
 弓之助が隠れ住む京の岡崎の家では、桂庵が阿曾次郎を連れてくるため、弓之助の妻・操が出迎えの準備を始めます。一方の深雪は、恋い焦がれる阿曾次郎と再会する手立てもなく嘆きますが、乳母の浅香に、婿の候補こそ阿曾次郎だ、と告げられて喜びます。

写真:嘆くみゆきに、婿の候補こそあそじろうだと告げる、あさか
岡崎隠れ家の段


 しかし、桂庵が連れてきたのは、阿曾次郎になりすました祐仙です。祐仙があれこれ余計な事を話すので、不審に思った弓之助夫婦に正体がばれてしまい、桂庵と祐仙は慌てて逃げ帰るのでした。

写真:けいあんに連れられてやってきた、あそじろうになりすました、ゆうせん
岡崎隠れ家の段


 阿曾次郎に会えないと涙する深雪を浅香が慰めていると、弓之助のもとに、主君から帰国を要請する手紙が届きました。弓之助が操と深雪、家来の関助に帰国の用意を命じて慌ただしくなったところへ、阿曾次郎が帰国の挨拶にやってきました。先ほどのなりすましの祐仙が戻ってきたと勘違いした関助は、阿曾次郎を追い返してしまい、深雪と阿曾次郎が会うことは叶わないのでした。

写真:家来のせきすけに、帰国の用意を命じる、ゆみのすけ
岡崎隠れ家の段


〈明石浦船別れの段〉
 帰国途中の阿曾次郎は、明石の海で近くの大船から聞こえてくる「朝顔の歌」を耳にします。その船には、深雪の姿がありました。深雪は阿曾次郎の船に乗り移ると、一緒に連れて行ってほしいと頼みます。深雪の固い決意に阿曾次郎はそれを許しますが、深雪が両親への手紙を残そうと一度船に戻ったとたん風が吹き始め、深雪の乗った船が急に出船してしまいます。遠ざかる阿曾次郎の船に、深雪は「朝顔の歌」が書かれた扇を投げ込み、それを形見に二人は再び離れ離れになってしまうのでした。

写真:みゆきの船が出船し、遠ざかるあそじろうの船
明石浦船別れの段 


〈弓之助屋敷の段〉
 国許の屋敷に戻った深雪は、阿曾次郎のことを思い詰めて落ち込んでいます。そこへ、弓之助が帰ってきて、主君の意向で大内家の家臣・駒沢次郎左衛門を婿にすると決めた、と言うのです。娘の恋心を知る操は、心を痛めながら深雪を説得します。ところが、切羽詰まった深雪は、手紙を置いて家出してしまうのでした。

写真:あそじろうへ恋い焦がれるみゆきに、こまざわじろうざえもんを婿にすると説得する、みさお
弓之助屋敷の段


【第二部】〈薬売りの段〉
 遠江国の浜松城下で、桂庵は怪しげな笑い薬を売っています。そこへ通りかかった、嶋田宿で宿屋を営む戎屋徳右衛門は、笑い薬の効能を言い立てる桂庵から、煙草の火を借りた礼にと、笑い薬を買っていきました。

写真:とくえもんに、怪しげな笑い薬を売る、けいあん
薬売りの段


〈浜松小屋の段〉
 家を飛び出した深雪は、悲しさのあまりに目を泣き潰し、朝顔と名乗って細々と命をつないでいます。そこへ、深雪のゆくえを追う浅香がやってきました。落ちぶれた身を恥じて、果敢ない身の上と親不孝を嘆く深雪でしたが、様子を窺っていた浅香と無事に再会を果たします。
 宿を求めて夜道を急ぐ二人の前に、深雪をかどわかそうとする者が現れます。深雪が連れ去られそうになるのを助けて重傷を負った浅香は、嶋田宿にいる自分の親を訪ねるよう深雪に告げると、力尽きるのでした。

写真:あさかと無事に再会を果たす、あさがおと名乗るみゆき
浜松小屋の段


〈嶋田宿笑い薬の段〉
 嶋田宿の宿屋の一室にいる祐仙は、同宿の武士が駒沢次郎左衛門と岩代多喜太であることを知ります。お家転覆を企んで駒沢の殺害を謀る岩代は、祐仙とは旧知の仲。共謀した祐仙は、駒沢に痺れ薬を飲ませようとしますが、その様子を窺っていた宿屋の主人の徳右衛門が、浜松城下で手に入れた笑い薬とすり替えました。それを知らない祐仙は、徳右衛門に毒味を促されてうっかり笑い薬を飲んでしまいます。突然笑い転げる祐仙に、呆れた岩代が笑いを止めようとしますが、祐仙はなおも笑い続けるのでした。

写真:いわしろに笑いを止められてもなお、笑い続ける、ゆうせん
嶋田宿笑い薬の段


〈宿屋の段〉
 宿屋に泊まっていた駒沢は、実は、伯父の家督を継いだ阿曾次郎でした。衝立に書かれた「朝顔の歌」のことを徳右衛門に尋ねると、この宿屋に身を置く盲目の芸人・朝顔のことを語ります。朝顔として姿を現した深雪は、琴を弾いて「朝顔の歌」を歌いながら、身の上を語ります。かつての阿曾次郎が目の前にいるのも知らない深雪と、自分こそが阿曾次郎だと名乗れない駒沢は、またもやすれ違ってしまいます。駒沢がお金や目薬を残して宿屋を去った後に、彼こそが阿曾次郎だと気付いた深雪は、雨の中その後を追います。

写真:いわしろ、こまざわが見守る中、琴を弾いて「朝顔の歌」を歌う、盲目の芸人・あさがお
宿屋の段


〈大井川の段〉

 深雪は何とか大井川までたどり着きますが、駒沢はすでに向こう岸に渡ってしまった上に、増水により川を渡ることができません。絶望のあまり深雪は川に身を投げようと決意しますが、そこに深雪を捜していた関助と徳右衛門が駆け付け、物語は急展開を迎えるのでした。

写真:大井川にたどり着いた、みゆき
大井川の段

 

写真:みゆきのもとに駆け付けた、とくえもんと、せきすけ
大井川の段

 

【第三部】《文楽名作入門》
『伊勢音頭恋寝刃』(いせおんどこいのねたば)
 寛政8年(1796)5月、伊勢の遊郭油屋で起こった殺傷事件をもとに、同年8月に歌舞伎で上演され、人形浄瑠璃では天保9年(1838)に初演された、夏狂言の代表作です。

〈古市油屋の段〉
 福岡貢は、旧主のために、盗まれた名刀・青江下坂を取り戻したものの、その折紙(鑑定書)を探しています。旧主の失脚を企む徳島岩次が折紙を持っているのではと怪しむ貢は、遊郭の油屋に勤める恋人のお紺に、岩次を探るように頼んでおり、その様子を窺いに油屋へやってきました。貢の家来筋である料理人の喜助は、貢の頻繁な郭通いに意見しますが、貢は折紙を探しての郭通いであると聞かせて、青江下坂を預けました。

写真:きすけに、名刀・あおえしもさかを預ける、みつぎ
古市油屋の段


 座敷では、岩次に手を貸す仲居の万野に勧められたお紺が、岩次と祝言を挙げています。貢は血相を変えて駆け込んできましたが、お紺から別れを告げられてしまいます。実はお紺は、岩次になびいたふりをして折紙を取り返すつもりだったのです。その本心を知らない貢は逆上しますが、万野に邪険にされ、刀を受け取ると追い出されるように店を出ます。

写真:みつぎを外へ追い出し、邪険に扱う、まんの
古市油屋の段


〈奥庭十人斬りの段〉
 貢は渡された青江下坂を岩次の刀とすり替えられたと思い込み、急いで油屋に戻ってきます。そこへ来合わせた万野と、刀を手に争ううちに鞘が割れた勢いで、貢は万野を斬ってしまいます。正気を失ったような貢は、油屋にいる人たちへ次々と斬りかかり……。

写真:騒ぎに驚きやってきた、おこんから、本心を聞く、みつぎ
奥庭十人斬りの段

 

◆◆◆


5月文楽公演は25日(月)まで!

チケット好評販売中
国立劇場チケットセンターはこちら
※残席がある場合のみ、会場にて当日券の販売も行っています。

公演詳細はこちら
5月文楽公演情報ページURL


◆関連トピックス

【第7弾:吉田簑紫郎編】いとうせいこうによる『文楽の極意を聞く』

◆関連動画(YouTubeリンクに遷移します)

国立劇場令和8年5月文楽公演 通し狂言『生写朝顔話』みどころ

ページの先頭へ