国立文楽劇場友の会

イベントレポート

第118回文楽のつどい「女殺油地獄」講座・対談

10月25日(木)、国立文楽劇場3階小ホールで、11月文楽公演で上演される「女殺油地獄」にちなんで、友の会会員限定イベント第「118回文楽のつどい」を開催しました。

初めに、国立劇場歌舞伎鑑賞教室で昭和60年7月に上演された「女殺油地獄」の三幕目「豊嶋屋油店の場」の映像を上映しました。五代目中村勘九郎(十八代目勘三郎)と七代目中村芝翫の共演による、迫力のある舞台の記録をご覧いただきました。参加者の皆さんは30年以上前の豪華な顔合わせの映像を、熱心に鑑賞されていました。

続いて、相愛大学教授の釈徹宗氏に、「女殺油地獄の中にみる宗教観」についてのお話を伺いました。野崎参り、山上講、真宗門徒の浄土観など、大坂の庶民の生活に根差した信仰の様相を、わかりやすく解説していただきました。近松門左衛門の描いた名作の背景に対する理解を深めることができました。

休憩をはさんで、落語作家のくまざわあかね氏を聞き手に、女房お吉を遣う吉田和生氏と河内屋与兵衛を遣う桐竹勘十郎氏からお話を聞きました。「女殺油地獄」の人形を遣うにあたり、それぞれの役の心情の変化の表現や先輩から伝えられた立ち回りの工夫など、貴重なお話を聞くことができました。

文楽のつどいは、国立文楽劇場友の会の会員限定イベントです。
国立文楽劇場友の会の会員の方には、チケットの割引や会報の送付などの特典がございます。皆様のご入会をお待ちしております。
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