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【12月文楽鑑賞教室】好評上演中、18日(木)まで!(舞台写真あり)

 池袋の東京芸術劇場プレイハウスにて開催中の12月文楽鑑賞教室が4日(木)に初日を迎えました。
 東京都の音楽・舞台芸術の創造発信型劇場である“芸劇”で、国立劇場主催の文楽公演を行うのは初めてのこと。文楽の新たな一面をお見逃しなく!
 〈文楽鑑賞教室〉は初めての方にも分かりやすい解説付きで、文楽の名作や名場面をお手頃な価格でお楽しみいただける公演です。
 舞台写真とともに、みどころをご紹介いたします

『万才』(まんざい)
 上方の四季の情景を春・夏・秋・冬の4つの場面に綴った景事物(演奏は台詞よりも旋律的な部分が多く、人形の演技は舞踊的な演目)である『花競四季寿』のうち、春の場面にあたるのが今回ご覧いただく『万才』です。振付は、上方舞の楳茂都流三代家元楳茂都陸平で、京都の町並みを背景に2人の芸人が新春を寿ぐおめでたい一幕です。

 正月を迎えた京都では、町に門松が立ち並び、清々しい空気が漂っています。そこへ、芸人の太夫と才蔵がやってきました。2人は新春を祝い、鼓の音をうららかに響かせながら寿ぎの舞を見せ、商売繁盛、子孫繫栄を祈るのでした。

【Bプロ】鼓を持って舞う才蔵(左)と扇を持って舞う太夫(右)
【Aプロ】『万才』

【Aプロ】京都の町並みで新春を寿ぐ才蔵(左)と太夫(右)
【Bプロ】『万才』

 

解説 文楽の魅力
 文楽は太夫・三味線・人形の3つの役割が一体となって作り上げられる舞台芸術です。技芸員が実演を交えながらその魅力をお伝えします。

【Aプロ】三人遣いの説明をする人形遣い(左から主遣い、足遣い、左遣い)
【Aプロ】『解説 文楽の魅力』

 

【Bプロ】文楽廻し(床)で解説をする太夫(左)と三味線弾き(右)
【Bプロ】『解説 文楽の魅力』

 

『国性爺合戦』(こくせんやかっせん)
 明国再興に尽力した17世紀の武将・鄭成功(作中では、和藤内)の生涯を題材に、日本と大陸を舞台にした壮大なスケールで描いた物語です。そのドラマチックな展開と異国情緒の物珍しさから、初演当時17か月に及ぶロングランを記録する大ヒット作となりました。
 日本と大陸を股にかけた華々しい活躍や、悲惨な戦の中での義理人情の厳しさと美しさを描いた、近松門左衛門の時代物の代表作です。

〈楼門の段〉
 臣下の裏切りにより韃靼国に滅ぼされた明国の再興のため、明国出身の父・老一官(鄭芝龍)と日本人の母とともに大陸へ渡った和藤内は、明国の旧臣である五常軍甘輝を味方に引き入れるべく、今は彼の妻となっている異母姉・錦祥女を訪ねて獅子が城へ到着しました。
 一官に対し、錦祥女は厳しい態度をとりますが、形見の姿絵と変わらぬ面影を鏡越しに見て、思いの丈を涙ながらに語ります。韃靼王の掟もあり、城内へ入れるのは縛られた母1人となり、錦祥女は夫が味方となる場合は水路に白粉を、そうでなければ紅を流すと伝え、母を招き入れます。

【Aプロ】鏡越しに父の老一官(左)を見つめる錦祥女(右)
【Aプロ】楼門の段

【Bプロ】老一官(下段左)、和藤内(下段右)、縛られた母(下段中央)に交渉結果を知らせる合図を提案する錦祥女(上段)
【Bプロ】楼門の段 


〈甘輝館の段〉
 獅子が城に入り、母は甘輝に明国再興の計画を話し、味方になってほしいと頼みます。思案すると答えた甘輝に対して母が答えを促すと、甘輝は和藤内の味方だと返事をしながら、錦祥女へ刃を向けました。甘輝は、明国の再興を望む思いと、妻の縁で和藤内の味方に寝返ったと思われるのは末代までの恥とする心との狭間で葛藤します。しかし、親孝行のために命をなげうとうとする錦祥女と、自分の身を差し出して錦祥女を助けようとする母の必死の訴えに涙し、甘輝は和藤内と敵対せざるを得ないと決断します。

【Bプロ】縛られた母(右)と話す甘輝(左)
【Bプロ】甘輝館の段

 

【Aプロ】母の頼みに対して思案する甘輝
【Aプロ】甘輝館の段

 

【Bプロ】錦祥女(左)に刃を向ける甘輝(右)の間に入って止める母(中央)
【Aプロ】甘輝館の段

 

〈紅流しより獅子が城の段〉
 城の外で知らせを待つ和藤内でしたが、水路には紅が流れます。望みが叶わなかったと知った和藤内は、獅子が城へ躍り込み、物語は一気に和藤内と甘輝、2人の英雄が対峙するクライマックスへ向かいます。

【Aプロ】石橋の上で知らせを待つ和藤内
【Aプロ】紅流しより獅子が城の段

 

【Bプロ】衣裳を改めた甘輝(左)と和藤内(右)
【Bプロ】紅流しより獅子が城の段

◆◆◆

12月文楽鑑賞教室は18日(木)まで!

チケット好評販売中
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※残席がある場合のみ、会場にて当日券の販売も行っています。

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12月文楽鑑賞教室公演情報ページURL

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