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国立能楽堂

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【千駄ヶ谷だより】7月公演が間もなく発売開始です

 間もなく発売開始となる、国立能楽堂7月主催公演のラインナップをご紹介いたします。晴れ渡る青空に夏の訪れを感じる季節、皆様のご来場をお待ちしております。

7日(水) 定例公演  午後1時

咲嘩

 主人の使いで、都に住む伯父を迎えに行った太郎冠者。けれど伯父の顔を知らなかったので、悪名高いすっぱ(詐欺師)の咲嘩を主人の伯父だと信じ込み、連れ帰ってしまいます。稀代のすっぱの登場に驚いた主人は、事を荒立てずにお引き取り願おうと、太郎冠者に自分の真似をして振る舞うように命じます。ところが、とことん真似を続ける太郎冠者に、事態はどんどん悪化していき…。

東方朔

 七夕の夕、漢の武帝が星祭を行っています。そこに参内した老人は「西王母の寵愛する青鳥が御殿を飛びまわっており、これは西王母(女仙の長)が姿を現す兆しである」と告げます。実はこの老人は東方朔という仙人でした。やがて東方朔に招かれて姿を現した西王母は、不老長寿の仙薬とされ三千年に一度実をつける桃を帝に奉り、美しい舞で治まる御代を寿ぐのでした。

10日(土) 普及公演  午後1時

地蔵舞

 旅の僧が一夜の宿を借りようととある家をたずねます。けれどその土地では旅人に宿を貸すことが禁じられていて、僧は断られてしまいます。ならばせめて自分が被っている笠だけでも預かってほしいと僧は主人に頼み込みます。笠を託された主人が、座敷に人の気配を感じて見ると、そこには笠を被った僧が身を縮めて座っていて…。

班女

 美濃国野上の宿の遊女・花子は、東国へ向かう吉田少将と恋仲になり、再会の約束として互いの扇を取り交わします。その日以来、日がな扇を眺めてばかりで仕事に身が入らない花子。秋になり、帰路に吉田少将が再び野上に立ち寄ると、すでに花子は宿を追い出されて行方知れずになっていました。
 都に戻った吉田少将が糺の森(下鴨神社)に参詣をすると、そこに偶然、恋慕で物狂いとなった花子がやってきます。あまりに変わりはてた風貌に吉田少将はそれが花子と気づきませんが、かつて取り交わした扇がきっかけとなって、ふたりはめでたく再会を果たすのでした。

14日(水) 定例公演 午後5時30分

隠笠

 このところ世間で大流行の「宝競べ」。自分も宝を手に入れてぜひ参加したいと思っている主人。太郎冠者を都に遣わして、宝物を買ってくるよう命じますが、太郎冠者はどこで何を買えばいいのかもわかりません。すると宝屋の主人を名乗る男が現れて「鬼ヶ島から持ち帰った鬼の隠れ笠」だと言って、古びた笠を高値で売りつけます。その笠を被れば一瞬で姿が見えなくなると言うのですが…。

玉葛

 長谷寺に向かう旅の僧が、初瀬川を小舟で上ってくる女と出会い、連れ立って参詣することにします。途中、女は僧を「二本の杉」へと案内し、その場所が『源氏物語』に登場する玉葛ゆかりのものだと教え、自分こそ玉葛の亡霊だと明かして姿を消してしまいます。
 夜になり、弔う僧の夢の中に玉葛の亡霊が現れます。恋の妄執に苦しむさまを告白し、過去の罪を懺悔して、ついに成仏をかなえるのでした。

24日(土) 企画公演  午後1時

 「安倍晴明生誕1100年」と題して、陰陽師として知られる安倍晴明にちなんだ作品を取り上げます。

葛の葉

 説経節は、仏神の縁起などを語る、宗教性と娯楽性を併せ持った語り物として鎌倉時代に成立しました。安倍晴明の誕生秘話が語られる「葛の葉」は、その代表的な曲のひとつです。
 和泉国の信太の森で、狐狩りの矢で怪我をした狐が陰陽師・安倍保名に救われます。その恩返しに狐は美しい女性に姿を変えて葛の葉と名乗り、保名の妻となって子をもうけます。その子こそ、後の陰陽師・安倍晴明でした。

鉄輪

 京都・貴船神社に夜な夜な丑の刻詣りをする女。鬼に変じて自分を捨てた夫を呪い、命を奪いたいと願っています。一方、新しい妻を迎えて下京で暮らす夫は、夜ごと悪夢にうなされていました。祈祷を頼まれた陰陽師・安倍晴明は前妻の呪いを突き止め、身代わりの人形を作って待ち受けます。鬼と化した前妻は、蝋燭を灯した鉄輪を頭に戴き、恨みを述べながら人形を責めます。しかし、晴明の祈りで現れた神々の逆襲を受けて衰弱し、「時節を待つ」と言い残して去っていくのでした。

【文/氷川まりこ(伝統文化ジャーナリスト)】

●7月公演発売開始日
  • ・電話インターネット予約:6月8日(火)午前10時~
  • ・窓口販売:6月9日(水)午前10時~

  国立劇場チケットセンター(午前10時~午後6時)
  0570-07-9900/03-3230-3000(一部IP電話等)
  https://ticket.ntj.jac.go.jp/

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