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国立能楽堂

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「雪の小面」と赤鶴作「小癋見」 "一期一会"の共演!(4月22日企画公演)


  
《雪の小面》龍右衛門作 金剛宗家蔵  《小癋見》赤鶴作 観世宗家蔵  

 国立能楽堂では文化の祭典「日本博」の総合テーマ「日本人と自然」によせて、4月から6月の3か月間にわたり、《日本人と自然》をテーマに作品を特集しています。4月は「春夏秋冬」として、日本の四季を象徴する演目を取り上げます。
 今回は、中でも22日(木)に行われる注目必至の企画公演をご紹介します。

4月22日(木)企画公演 午後1時開演

 22日の企画公演では、狂言「木六駄」と復曲能「泰山木」をご覧いただきます。
 復曲能「泰山木」は、国立能楽堂の主催公演では平成14年以来二度目の上演。桜の花を愛でるあまり枝を折ってしまった天女の前に、寿命を司る神・泰山府君が現れ、はかなく散る花の命を三倍に伸ばします。流儀を越えて、観世流と金剛流、両宗家の共演です。
 加えて今回は、両宗家秘蔵の能面をお互いに交換、それぞれが相手方秘蔵の面をかけて演じるという、史上初のことかもしれない上演となります。金剛宗家所蔵の「雪の小面(龍右衛門作)」を観世流二十六世宗家の観世清和氏が、観世宗家所蔵の「小癋見(赤鶴作)」を金剛流二十六世宗家の金剛永謹氏が用います。
 「雪の小面」は豊臣秀吉が愛したとされる、「雪」「月」「花」の名をつけられた小面三面のうちの一面。赤鶴作の「小癋見」は国の重要文化財に指定されており、『申楽談義』にも「世子着出だされし面也(世阿弥が着用した面である)」との記述のある名品です。
 貴重な両面を同時に、しかも観世・金剛両宗家がお互いに交換して舞台で使用する、"一期一会"の機会となりました。どうぞお見逃しなく。
 同日上演の狂言は「木六駄」。しんしんと降る雪の中、荷駄を背負わせた十二頭の牛を引いて山道を行く情景を、声と体の所作のみで能舞台の上に描き出してみせる難曲です。
 雪の降りしきる冬の情景から、春爛漫の花の景色まで、豊かな日本の四季を能楽堂でお楽しみください。


あらすじ

木六駄
 冬になると都の伯父に薪と炭を贈っている主人。今年も届けるようにと命じられた太郎冠者は、大雪のなか、薪を積んだ牛六頭(木六駄)と炭を積んだ牛六頭(炭六駄)を引き、酒樽を携えて都へ向かいます。あまりの寒さに峠の茶屋で酒を飲もうとするとあいにくの品切れで、届けるはずの酒樽に手をつけてしまいます。茶屋の亭主と酒盛りがはじまり、すっかり気が大きくなった太郎冠者は木六駄も亭主に与えてしまい…。

泰山木
 風雅を愛する桜町中納言は、桜の花の命が短いことを残念に思い、寿命を司る神・泰山府君を祀って、桜花の延命を祈念します。同じように桜の美しさに魅せられた天女は、花を愛でるあまり一枝を手折って、天に昇ります。やがて天女の狼藉が発覚すると、泰山府君が姿を現して、天女から枝を取り戻します。そうして散りかけた花を蘇らせ、わずか七日間だった桜花の寿命を三倍に伸ばすのでした。
 金剛流のみが現行曲としていた『泰山府君』を、平成十二年にワキ方の福王茂十郎氏が世阿弥時代の地謡の形で上演した作品。国立能楽堂では平成十四年以来の再演です。

【あらすじ/氷川まりこ(伝統文化ジャーナリスト)】



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