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【千駄ヶ谷だより】演出の様々な形(10月16日・11月20日 定例公演)ご紹介!


 能・狂言(二つを総称して能楽と呼びます)は長い歴史を経ることで、同一の曲でも様々な演出上の工夫が施され、流派や、同じ流派の中でも家によって異なる、独自の上演の様式を保っています。能楽を何度かご覧になった方は、チラシやプログラムの演目名の左下に、小さく何か書かれていることがあったかもしれません。これを小書(こがき)と呼びます。小書は、流派や家において、曲のある部分について二つ以上の演出法が認められているとき、通常ではない特殊な演出法で上演することを意味します。
 国立能楽堂では「演出の様々な形」と題して、10月16日(金)と11月20日(金)の二か月にわたり、同一作品を異なる流派・小書で上演します。是非、演出の違いをお楽しみください。


◆狂言「引括(ひっくくり)/延命袋(えんめいぶくろ)」

 わわしい(口うるさい)妻に辟易した夫は、妻に離縁状を突きつけます。怒った妻は暇の印(離縁の証となる品物)を要求しますが……。
 和泉流では「引括」、大蔵流茂山千五郎家では「延命袋」として伝わる作品です。11月の大蔵流茂山千五郎家の上演では、夫婦の間でおろおろする太郎冠者が登場する等、登場人物や展開が異なります。



◆能「船弁慶(ふなべんけい)」

 源義経との別れを嘆き、悲しくも優美に舞う静御前を描く前半と、船出した義経一行を襲う知盛はじめ平家一門の怨霊が登場する後半。二つの対照的な場面からなる人気曲です。



◆能「船弁慶」~小書による違い~

 能にはシテ(主役)を勤めるシテ方以外に、シテの相手役となるワキ方、楽器を演奏する囃子方、間狂言(能の上演の途中に展開を説明したり、話を盛り立てたりする役)を演じる狂言方が出演します。
 10月の上演の小書「船中之語(せんちゅうのかたり)」はワキ方の小書で、漕ぎ出した船の上で武蔵坊弁慶が、一の谷の戦語りをします。語りの芸をお楽しみください。
 対して、11月の「重キ前後之替(おもきぜんごのかえ)」はシテ方観世流の小書で、前シテ(静御前)が<中ノ舞>から<序ノ舞>になり、後シテ(平知盛の霊)も流レ足などが入り変化に富んだ演出になります。
 また狂言方の小書である「舟唄替之語(ふなうたかえのかたり)」は、茂山千五郎家に伝わり、これまでに数度しか上演の記録がない大変めずらしい小書です。是非、ご注目ください。



 ■10月16日(金)定例公演(電話・インターネット予約開始 9月16日(水)午前10時)
  公演の詳細はこちら
 ■11月20日(金)定例公演(電話・インターネット予約開始10月16日(金)午前10時)
  公演の詳細はこちら
 ■国立能楽堂では、引き続き新型コロナウイルス感染症拡大予防の取り組みを講じたうえで、
  皆様のご来場をお待ちしております。 (ご来場のお客様へのお願い) 

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