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国立能楽堂

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【千駄ヶ谷だより】10月公演が間もなく発売開始です!

間もなく発売開始となる、国立能楽堂10月主催公演のラインナップをご紹介いたします。秋の風を感じるさわやかな季節、皆様のご来場をお待ちしております。

2日(水) 定例公演  午後1時

腹不立

在所のお堂の住持になってもらう僧を探しに出たふたりの施主の前に、通りすがりの旅の僧がやってきます。名を尋ねると、実はにわか坊主のためまだ僧名がありません。とっさに僧は「腹立てずの正直坊」と出まかせを名乗ってしまいます。腹を立てたことがないというなら、ひとつ怒らせてみようと、ふたりが僧をからかいはじめると…。
豊臣秀吉が主催した禁中能で、十一世大蔵虎政が演じた記録が残っています。

国栖

大海皇子(おおあまのみこ)(後の天武天皇=浄見原(きよみはら)天皇)が追手を逃れて落ち延びた吉野の山中で、里の老夫婦と出会います。夫婦が皇子に献上した国栖魚(鮎)の食べ残しを川に放つと、鮎は生き返り、一同は吉兆を喜びます。そこへ追手が迫り、夫婦は皇子を船の下に隠して敵を欺き切り抜けます。するとその夜、天女と吉野山を守護する蔵王権現が現れて、皇子が浄見原天皇となって治める世の到来を予祝し、寿ぐのでした。
天女の舞が、片山家ゆかりの「国栖ガカリ」で舞われます。

12日(土) 普及公演  午後1時

寝音曲

主人に呼び出されて謡を謡うように命じられた太郎冠者。今後もたびたび謡わされては迷惑なので、「酒を飲んで妻の膝枕でなければ謡えない」と嘘をつきますが…。
初世井上菊次郎が得意とし、大正天皇の前でも演じた狂言です。

初雪

出雲大社の神主の娘が、初雪と名づけとても可愛がっていた鶏が死んでしまいます。深く悲しんだ娘は追善供養を行います。すると初雪の霊が現れ、弔いにより極楽の妙鳥となることができたことを感謝して舞い、懐かしそうに飛び回りながら、やがて何処ともなく飛び去っていくのでした。
金春流にのみ伝わる金春禅鳳作の能です。

18日(金) 定例公演  午後6時30分

萩大名

都に長らく滞在中の田舎大名が、太郎冠者の案内で萩見物に出かけます。庭の主人は風流人で、見物客には必ず即席で和歌を詠むよう所望するのです。心得ていた太郎冠者は、歌を詠む嗜みをもたない大名に、あらかじめ萩の花にちなんだ和歌を教え、ふたりは庭を訪ねるのですが…。
初世山本東次郎が名を上げたと言われる作品です。

咸陽宮

秦の始皇帝が、敵対する燕国の地図と逆臣の首に賞金をかけるお触れを出しました。この機会を利用して逆に始皇帝を討とうと、燕国の刺客・荊軻(けいか)と秦舞陽(しんぶよう)が始皇帝の居城である咸陽宮にやってきます。荊軻が首の箱を、秦舞陽が地図の箱を奉りますが、始皇帝は箱の底に隠された剣の光に気づきます。逃げようとしたところをふたりに捕らえられ、末期の思い出に花陽夫人(かようぶにん)の琴を聞きたいと乞います。そうして夫人の琴の音の素晴らしさに誰もが気を緩めた隙を狙って、始皇帝は逆襲に打って出、刺客たちを捕らえ八つ裂きにしたのでした。
この作品における秦舞陽の技量が認められたことを契機として、ワキ方宝生流が成立しました。

25日(金) 企画公演 所縁の能・狂言  午後1時

子の日

平安時代の貴族たちの風習に、新年最初の子の日に野辺に出て、若々しい小松を引き抜き、若菜を摘む「小松引き」がありました。その風習をモチーフにした本作は、幕末から明治にかけて活躍した九世茂山千五郎の弟子で、和歌の名家・上冷泉家20代当主の為理(ためただ)がつくった新作狂言です。
初子の日、独身の大宮人(おおみやびと)が謡い舞いながら野辺で小松引きをしていると、小袖を被いた女がやってきます。相生の松にちなんで夫婦の契りを結ぼうと、歌で呼びかけたところ…。

望月

信濃国(長野県)の主君・安田荘司友治が討たれ、家臣の小沢刑部友房は近江国(滋賀県)守山の宿の亭主に身をやつしています。その宿に、主君の妻と遺児の花若が、さらに主君を討った望月秋長の一行が、偶然にも泊り合わせます。友房は、芸人になりすまして望月を討つ計略を立てます。母子と友房は、謡や八撥、豪壮な獅子舞などの芸を披露して、酔ってまどろんだ望月を見事討ち取り、本懐を遂げたのでした。
観世銕之丞家で特に大切に伝承されてきた作品です。

31日(木) 外国人のための能楽鑑賞教室 Discover NOH & KYOGEN  午後7時開演

棒縛

自分の留守の間に使用人たちが酒を盗み飲まないようにと、主人は太郎冠者と次郎冠者の手を棒に縛りつけて出かけます。残されたふたりは、なんとかして酒を飲もうと、あの手この手をつくして…。

葵上

物の怪にとりつかれ床に臥せっている光源氏の正妻・葵上。照日(てるひ)の巫女の口寄せで、葵上に恨みをもつ六条御息所の生霊が現れ、物の怪の正体であることを明かします。急ぎ、高い験力を持つ横川(よかわ)の小聖が呼び出され、怨霊退治の祈祷をはじめると、鬼女の姿となった御息所の霊が姿を現します。激しい応酬の末、小聖の法力の前に力尽きた霊は、ついに成仏を遂げ消えていきます。

【文/氷川まりこ(伝統文化ジャーナリスト)】

●10月公演発売開始日
  • ・電話インターネット予約:9月9日(月)午前10時~
  • ・窓口販売:9月10日(火)午前10時~

  国立劇場チケットセンター(午前10時~午後6時)
  0570-07-9900/03-3230-3000(一部IP電話等)
  https://ticket.ntj.jac.go.jp/

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