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【12月文楽鑑賞教室・文楽公演】初日を迎えました!


 12月6日(木)、12月文楽鑑賞教室・文楽公演が初日を迎えました。

 文楽鑑賞教室では、幕開きに、夫婦の団子売が子孫繁栄の意味を表わす歌や踊りを披露する『団子売』を上演。続いては、初めて文楽を見る方にわかりやすく文楽をご紹介する『解説 文楽の魅力』です。太夫・三味線・人形遣いという文楽の舞台を勤める三業が登場し、それぞれの役割について解説します。



『解説 文楽の魅力』

 解説の後には、『菅原伝授手習鑑』を上演。三大名作と呼ばれる文楽・歌舞伎の代表作の一つで、菅原道真の天神伝説を題材にした五段構成の時代物です。今回上演する「寺入りの段」、「寺子屋の段」は四段目に当たる部分で、菅丞相(菅原道真)の若君の身代わりをめぐる劇的な物語が展開。主君の若君の命を守るために苦悩する源蔵・戸浪夫婦と、菅丞相の政敵・藤原時平に仕えながらも恩を受けた人のために我が子を身代わりにする松王丸・千代夫婦の心の葛藤が感動を呼ぶ名場面です。



寺子屋の段

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 文楽公演は時代物の『鎌倉三代記』と世話物の『伊達娘恋緋鹿子』を上演しています。

 『鎌倉三代記』は、大坂夏の陣を題材にした作品で、舞台を鎌倉時代に置き換えて、大坂方を”京方”、徳川方を”鎌倉方”として、両陣営の攻防を描きます。
 鎌倉の大将・北条時政(徳川家康)の娘・時姫(千姫)は、京方の大将・源頼家(豊臣秀頼)の許婚でしたが、京方の武者の三浦之助(木村重成)に恋をし、三浦之助の母が隠棲する絹川村に出向いてその世話をしています。



米洗いの段

 既に両陣営の戦端は開かれ、京方は劣勢を強いられています。病に伏せる母に一目対面したいとの思いから、戦場より駆け付けた三浦之助。母との対面を望みますが、障子越しに、敵に後ろを見せるような者は子ではないと意見されます。母の意見が身に堪えた三浦之助は、再び戦場へ向かおうとしますが、時姫が夫婦の固めをしたいと取り縋ります。



三浦之助母別れの段

 時姫の身を案じた時政から遣わされた、安達藤三郎の登場によって、物語は急展開を見せます。藤三郎によりもたらされた時政の守り刀から、三浦之助の母を殺せという父の意向を悟った時姫は、絶望して自らの命を断とうとしますが、姫の覚悟を見極めた三浦之助が止め、我が女房であるならば敵である時政を討て、と決断を迫るのでした。自らの夫と思い定めた三浦之助のために、ついに父を討つことを承知する時姫。このやりとりを見て、鎌倉方の富田六郎が時政へ注進のため走り去ろうとしますが、六郎を倒したのはなんと藤三郎でした。



高綱物語の段

 鎌倉方を裏切ったかに見えた藤三郎の真の正体は、京方の軍師・佐々木高綱(真田幸村)でした。高綱は策によって鎌倉方の雑兵・安達藤三郎になりすまし、自由に行動できるようにしたこと、京方の敗色が濃厚となった今、時姫の心を動かして時政を討つように決心させることが計略であったと物語ります。
 恋と恩愛との板挟みとなった時姫の葛藤と決断、三浦之助の悲壮な覚悟、三浦之助の母の深い思慮など、登場人物たちの想いが重なり合い、見ごたえ聴きごたえに溢れた重厚な一幕となっています。



高綱物語の段

 『伊達娘恋緋鹿子』は、江戸本郷の八百屋の娘・お七が犯した放火事件を脚色した作品です。多くは「火の見櫓の段」が単独で上演されますが、今回はお七が罪を犯すに至る事情が分かる「八百屋内の段」を上演。国立劇場では9年ぶり2度目の上演です。
 江戸の大火で焼け出された八百屋の娘お七は、避難先の寺で出逢った寺小姓の吉三郎と恋仲となりました。吉三郎は旧主が紛失した重宝・天国(あまくに)の剣の詮議をしていますが、詮議の期日が目前となっています。一方のお七は、父が家を再建するために金を借りたため、借金のかたに嫁入りを迫られていました。

 死を覚悟した吉三郎は、一目お七に会おうと八百屋まで来ますが、お七の嫁入りを巡る親子の会話を聞き、静かに立ち去ります。後に吉三郎が忍んできていたことを知ったお七は、ふとしたことから剣の在りかを知り、吉三郎を救うために行動を起こします。



八百屋内の段

 一切の通行を禁じる木戸が閉まった夜ふけ、お七は死罪を覚悟して、火事を知らせる火の見櫓の半鐘を打って木戸を開かせようとするのでした。華やかな演奏と文楽ならではの演出で、雪の寒さとお七の熱い情念が鮮やかに演じられます。



火の見櫓の段

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 解説付きで、景事(音楽性と舞踊的要素の強い作品)と三大名作の一つを上演中の文楽鑑賞教室。大坂夏の陣を題材にした時代物と、恋人のために命を賭ける女性の熱情を描いた世話物を上演中の文楽公演。
 それぞれ魅力的な舞台をお楽しみください。


文楽鑑賞教室
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文楽公演
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 12月文楽鑑賞教室・文楽公演 12月18日(火)まで

 

 

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