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歌舞伎公演ニュース

2026年1月8日

【初春歌舞伎公演】

通し狂言『鏡山旧錦絵』
好評上演中、
27日(火)まで!

(舞台写真あり)

 初春歌舞伎公演が、初台・新国立劇場中劇場で幕を開けました。

 今回の演目は、17年ぶりの上演となる通し狂言『鏡山旧錦絵』です。 
 舞台写真とともに、公演の見どころをご紹介します。

◆◆◆


お正月ならでは!舞台上からの手ぬぐいまきも!
(大詰「右大将頼朝花見の場」)

◆◆◆

 今日は桃の節句。局岩藤(坂東彌十郎)をはじめ、侍女左枝(市村萬次郎)、庵崎求女(中村萬太郎)や腰元たちが、源頼朝の娘・大姫(中村玉太郎)に節句の祝いを述べるために集まっています。そこへ、中老の尾上(中村時蔵)が袈裟衣を持って現れます。尾上は、大姫が許婚だった木曽義高の死を悼んで出家したいという願いを頼朝に伝え、許しを得て来たのでした。
 尾上は、大姫から義高の形見・旭の弥陀の尊像を託されますが、岩藤は上役の自分が預かるべきものと意地悪く言い出します。


序幕「営中試合の場」
[左より]侍女左枝(市村萬次郎)、
中老尾上(中村時蔵)、
庵崎求女(中村萬太郎)、
頼朝息女大姫(中村玉太郎)、
奥女中桐島(市村橘太郎)、
局岩藤(坂東彌十郎)

 武家出身の岩藤は、尊像を守る者は武術の心得があるはずに違いないから、腕前を見ようと、町人出身の尾上に竹刀の試合を迫ります。そこに尾上の召使いのお初(八代目尾上菊五郎)が駆けつけます。お初は、尾上に武術を習ったと言い、自分が立ち合いたいと申し出ます。武士の娘であるお初は、竹刀を手にすると、奥女中の桐島(市村橘太郎)たちを次々と翻弄し、岩藤の小手を打ってしまいます。


序幕「営中試合の場」
[手前左より]中老尾上(中村時蔵)、
侍女左枝(市村萬次郎)、
局岩藤(坂東彌十郎)、
召使いお初(八代目尾上菊五郎)
[奥左より]庵崎求女(中村萬太郎)、
頼朝息女大姫(中村玉太郎)

 その後、頼朝の使いとして岩藤の兄・剣沢弾正(河原崎権十郎)が、大姫の剃髪に必要な香木・蘭奢待を受け取りに来ました。蘭奢待を預かる尾上が呼び出され、弾正がその箱を開けると、中には蘭奢待ではなく岩藤の草履が片方入っていました。さらに、もう片方の草履は、尾上の部屋にあったと岩藤方の奥女中が報告します。岩藤は、尾上が蘭奢待を盗み、自分に罪をなすりつけるつもりだと言い放ちます。弾正と岩藤は、兄妹でお家乗っ取りを企てていたのです。


序幕「営中試合の場」
[奥]剣沢弾正(河原崎権十郎)
[手前左より]中老尾上(中村時蔵)、
局岩藤(坂東彌十郎)

 岩藤は尾上を盗人呼ばわりして草履で尾上を打ち据えました。


二幕目「奥御殿草履打の場」
局岩藤(坂東彌十郎)

 辱めを受けた尾上は、草履を懐中に忍ばせ茫然とその場を立ち去ります。


二幕目「奥御殿草履打の場」
中老尾上(中村時蔵)

 いつになく帰りの遅い尾上をお初が心配していると、髪も乱れ、顔色もすぐれない尾上が帰って来ました。お初は、尾上の心中を察するかのように、浄瑠璃の「忠臣蔵」の話をし、尾上に自重を促します。尾上は、お初が外している間に涙ながらに手紙を書き、草履とともに文箱に入れると、母に届けるようお初に命じます。お初は主人の命令に逆らえず、心配しながら立ち去ります。
 尾上にとって草履で打たれた恥辱は耐え難く、自らの死をもって弾正らの企てを訴える決意を固めていたのです。


二幕目「奥御殿草履打の場」
[奥]召使いお初(八代目尾上菊五郎)、
[手前]中老尾上(中村時蔵)

 お初が道を急いでいると、庵崎求女に仕える奴の伊達平(坂東彦三郎)と、弾正の一味・牛島主税(市村橘太郎)が蘭奢待の箱を奪い合いながら現れました。
 争いに巻き込まれたお初は、文箱の中から出てきた草履と尾上の書置に気づき、尾上の元へ駆け戻ります。


三幕目「塀外烏啼の場」
[左より]奴伊達平(坂東彦三郎)、
召使いお初(八代目尾上菊五郎)、
牛島主税(市村橘太郎)

 尾上の部屋では、自害を図って虫の息の尾上に、岩藤が襲いかかります。岩藤は兄の弾正とお家を乗っ取る企てを明かし、旭の弥陀の尊像を奪い去ると、ついに尾上は息絶えます。


三幕目「元の長局尾上部屋の場」
[左より]局岩藤(坂東彌十郎)、
中老尾上(中村時蔵)


 戻ったお初は、尾上が残した書置を見つけ、遺恨の草履と血のついた懐剣を手にし、仇討ちを誓います。


三幕目「元の長局尾上部屋の場」
召使いお初(八代目尾上菊五郎)

 お初は残された草履を手に奥庭で岩藤を待ち伏せ、勝負を挑んで主人の仇を討ちます。
 お初は、尾上の後を追って自害を図ろうとしますが、庵崎求女に止められ、頼朝の元へと召し出されて行きます。


大詰「奥庭仕返しの場」
[上より]召使いお初(八代目尾上菊五郎)、
局岩藤(坂東彌十郎)

 源頼朝(七代目尾上菊五郎)は大江広元(坂東楽善)らを迎え、大姫を慰める花見の宴を開いています。


大詰「奥庭仕返しの場」
右大将源頼朝(七代目尾上菊五郎)


大詰「右大将頼朝花見の場」
[左より]右大将源頼朝
(七代目尾上菊五郎)、
頼朝御台所政子(中村魁春)、
頼朝息女大姫(中村玉太郎)、
北条時政(坂東彌十郎)、
大江広元(坂東楽善)

 源頼朝と御台所政子(中村魁春)は岩藤を討ったお初の忠節を褒めたたえます。
 そしてお初は主人の名を継いで、二代目尾上となるよう命じられるのでした。


大詰「右大将頼朝花見の場」
[左より]奴伊達平(坂東彦三郎)、
召使いお初(八代目尾上菊五郎)、
庵崎求女(中村萬太郎)、
畠山重忠(中村時蔵)、
右大将源頼朝(七代目尾上菊五郎)、
頼朝御台所政子(中村魁春)、
頼朝息女大姫(中村玉太郎)、
北条時政(坂東彌十郎)、
大江広元(坂東楽善)、
里見義成(市村竹松)、
山名重国(市村光)

◆◆◆

 華やかな女たちの世界に渦巻く陰謀と健気な仇討ち物語をお見逃しなく!
 劇場内には初芝居らしい看板、積み樽や凧など、新年を寿ぐお正月飾りで、皆様をお迎えします。さらに、毎年恒例舞台上からの手ぬぐいまきを、公演全日でお楽しみいただきます。
 新春の晴れやかさいっぱいに、皆様のご来場をお待ちしております。

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♢七代目尾上菊五郎、八代目尾上菊五郎、坂東彌十郎、中村時蔵が意気込みを語りました!



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