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国立劇場

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【2月声明】『比叡山延暦寺の神前法要 日吉大社の山王礼拝講』
延暦寺僧侶による貴重な神前法要が初登場!


「声明(しょうみょう)」は、僧侶が旋律をつけてお経を唱える声楽全般を指す言葉で、「梵唄(ぼんばい)」とも呼ばれます。
法事の時のお経は、耳にしたことがある方も多いと思います。
ただ、一口に声明といっても、内容は様々。
仏様を褒め称えるもの、場を清めるもの、法要の主旨を述べるもの。まるで歌のようなメロディーを持つものもあれば、節をつけてまるでラップのように言葉を読み上げるものもあり、使用する言葉も、日本語の他、漢文や梵語(ぼんご、サンスクリット語)の音を漢字に当てはめたものなど、実に多彩です。

国立劇場では、昭和41年(1966)の開場以来、日本の伝統的な“音楽”として、様々な宗派の声明を取り上げてきました。
初代国立劇場さよなら公演の一つである、令和5年2月声明公演では、年に1度、比叡山の麓にある日吉大社の神前で『法華八講(ほっけはっこう)』の法要を行う「山王礼拝講(さんのうらいはいこう)」を、比叡山延暦寺ほかの出演により初上演いたします。

比叡山延暦寺ならではの貴重な法要が、国立劇場初上演!

比叡山延暦寺は、1200年以上前に伝教大師最澄によって開かれた天台宗の総本山です。同時期に弘法大師空海によって開かれた真言宗とともに日本の仏教の大きな流れとなり、発展してきました。平安末期から鎌倉時代に興った多くの仏教宗派の開祖たちが比叡山で学んでおり、当時の仏教の中心地の一つでした。現在も、天台宗のお寺は全国で3000を超えます。

天台宗、比叡山の声明は、国立劇場開場記念の第1回声明公演をはじめ、これまで数多く紹介してまいりましたが、「山王礼拝講」は初めての上演です。



日吉大社(滋賀県大津市)は、今から2000年以上前に創祀(そうし)されたと伝えられる神社ですが、平安京の表鬼門に鎮座していることから、都の魔除けを祈る社として、また比叡山開山後は、天台宗の守り神としても多くの崇敬を集めてきました。
「山王礼拝講」の起源は諸説ありますが、十一世紀前半、日吉大社の周辺樹木が枯れてしまったことを、「比叡山の僧侶ら自身の修業が至らないことを日吉様が戒めたものである」と考え、神社の神前にて『法華八講』を修するようになったことが始まりであると伝えられています。

比叡山の僧侶が、日吉大社に赴き、神様の前で行う「山王礼拝講」は、日吉大社との関係を深めてきた総本山・延暦寺ならではの法要で、現地でしか見ることができず、また、他の天台宗寺院でも行われておりません。さらに、明治以降の神仏が分離された現代においては、大変珍しい貴重な法要です。


様々な声明に彩られた『法華八講』を中心に、法要を公演用に再編成

中心となる『法華八講』は、「妙法蓮華経」全八巻の「経釈(きょうしゃく)」(お経の内容を注釈すること)と、八講節と呼ばれる独特の節回しを付した「問答(もんどう)」を行う法要です。
八講の名の通り、一之座から八之座まであり、ほぼ「問答」だけの短い座もあれば、導入で唄(ばい)や散華(さんげ)といった華やかな声明を用いる盛り沢山の座もあります。本公演では、様々な声明が含まれた座を中心に紹介いたします。



大きな見どころの一つは、法要には比叡山の僧侶だけではなく、日吉大社の神職も参加するというところです。僧侶の先導や、神前での法要を執り行うための準備をし、法要中も見守っています。
本公演では、そういった神前法要ならではの儀式も併せて、法要全体を再構成してお届けいたします。


日本の伝統的な“音楽”として声明を楽しむ

国立劇場では、開場以来、声明を日本の伝統的な“音楽”としてとらえ、公演を重ねてきました。今でこそ、声明の音楽性は世界的にも高く評価されていますが、昭和41年(1966)の当時では画期的なことでした
「単なるお経」と思って聞いてはなかなか感じ取ることができませんが、いざ音楽として聴いてみると、僧侶一人による独唱の力強さや、たくさんの僧侶による斉唱の圧倒的な荘厳さに魅了されてしまうのです。


2月声明公演は25日(土)午後2時開演!
ぜひお見逃しなく!

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