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【11月舞踊公演「舞の会」】出演者メッセージその3 吉村輝章

吉村流の流祖・吉村ふじは京都の御所のお狂言師の弟子で、明治の初めに大阪で創流したとされます。四世家元・吉村雄輝(1923~1998)は東京にも進出し、また古典のほか新作も手掛けるなど、舞の魅力を広めました。吉村輝章は四世の薫陶を受け、平成13(2001)年、六世家元を継承しています。



吉村輝章

—「舞の会」の初出演は昭和51(1976)年、「松竹梅」でしたが、この頃の「舞の会」はいかがでしたか?

吉村輝章(以下、輝章):初出演の頃は、吉村流はもちろんですが、各流とも若手が大勢育ってきている時期で、皆で競い合うような熱気を強く感じていました。この「舞の会」にはそう簡単には出られず、それだけに出演できた時はとても名誉に思いました


—吉村雄輝師も長年ご出演でした。師匠のそばにいらして、印象に残っているエピソードなどはありますか?

輝章:お師匠さんは、「舞の会」には1回目から最後となった平成9年まで、毎回のように出演され、多くの作品をなさいました。中には「仕官座頭」のような珍しいものもあり、そういった演目を間近く拝見でき、勉強になった記憶があります。
また、師匠の晩年になりますが、私が「舞の会」で「虫の音」を舞った時(平成9年11月)、先代の井上八千代師(井上流四世家元、1905~2004)が、「あの子の自然で素直な芸が好きなんや」と雄輝師匠に言ってくださいました。「お礼に行きや」を私におっしゃった際の、お師匠さんのお顔を今でも忘れることができません。



平成9(1997)年11月 『舞の会』
「虫の音」 吉村輝章


―今回は「きぎす」ですが、どんなところをお客様にお楽しみいただきたいですか?

輝章:「きぎす」とは雉のことで、(「双蝶々曲輪日記」など知られる)吾妻と与次兵衛を雉のつがいになぞらえた曲で、雄輝師匠が振り付けました。二人の情愛の深さやその機微を、吉村流らしい舞で表現できればと思います。今回は二人とも素で舞いますが、小道具として三味線を使うのも面白いところです。


—劇場の閉場まで約1年となりました。劇場の思い出として1枚、写真に残すとしたらどこを撮影しますか?

輝章:楽屋口を入って正面にある神棚です。「舞の会」であっても、(流儀の会である)「吉村会」であっても、出演のたびに「今日の舞台をすべて無事に勤められますように」と祈り続けました。


―ありがとうございました。


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