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国立文楽劇場

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平成30年9月3日開催文楽研修イベント 文楽技芸員に聞く「文楽研修生の頃」 レポート

国立文楽劇場では来年4月から第29期の文楽研修の開講を予定しており、現在、研修生の募集をしています。そこでこの機会に1人でも多くの方に文楽研修について知っていただくための文楽研修イベント『文楽技芸員に聞く「文楽研修生の頃」』を9月3日に開催し、演劇記者の坂東亜矢子さんのご案内で、太夫の豊竹希太夫さん(第20期修了生)、三味線弾きの鶴澤清丈’さん(第18期修了生)に文楽研修生時代の話をお聞きしました。

(左より、坂東亜矢子さん、豊竹希太夫さん、鶴澤清丈’さん)

まず、ご来場いただいた方々に文楽研修とはどのようなものかを知っていただくために、実際の研修の様子を映像でご覧いただきました。研修生を熱心に、丁寧に指導する技芸員の姿に舞台とはまた違った真剣さを感じたのか、客席からは感嘆の声があがります。そして一緒に映像を見ていた坂東さんからの「いろいろな方が講師で来てくださるんですね」「講師の方によって教え方は違いますか」といった質問に、「(技芸員の)上の方から順に教えに来てくださっていました。」「(教え方は)講師によって違いますね。マニュアルなどはないようでしたし。教える時は厳しく、研修が終われば気さくにお話しいただく方が多かったです。」などと二人が答えながら話は進みました。

太夫研修 (講師:豊竹呂勢太夫)
三味線研修 (講師:竹澤宗助)

また「研修は厳しかったですか」との問いに、希太夫さんは「私の時は同期(豊竹靖太夫)がいたので心強かったです。自分だけでなく同期が講師の方から受ける指摘を聞くことで、分かることも多かったです。1人だったら詳しく教えてもらえますけど、緊張もしますし、結構大変だったと思います。義太夫をわからず入る子が多いですけど、研修ではお師匠さんが語った後に続いて一字一句真似をするなど、本当に一から教えてくださいました。」、清丈’さんは「弟子入りしてからは師匠に稽古をお願いしますが、面と向かっての稽古は研修生の頃と比べて時間からすれば少ないので(研修の時は)恵まれていました。その時はわかりませんでしたけどね。その時はシンドイとか大変やとかプレッシャーを感じて研修を受けているんですけど、今から思えばありがたい時間でしたね。」と懐かしそうに研修生時代を振り返っていました。

映像を見終えた後、改めて坂東さんの案内で、2人が文楽研修に応募した動機や、研修室に入った時に感じた畳の匂いや技芸員の浴衣姿に驚いたこと、文楽独特の用語がわからず戸惑ったことなど、研修生の頃に感じたことをユーモアたっぷりに話してもらい、客席は笑いや驚きの声で溢れました。

(左:研修生当時に書いたという床本を見せてくれた希太夫さん)
(右:「菅原伝授手習鑑」寺入りの段のさわりを演奏する2人(左から希太夫さん、清丈’さん))

最後に観客から質問をうけ、「なぜ三味線弾きになったのですか」という清丈’さんへの質問に、実は研修生応募の際に一番目立つからという理由から人形遣いを希望していたことや三味線専攻に進んだ理由などを話してくれました。また出演料の質問をきっかけに、研修生への奨励金の話になり、分かりやすく、面白く制度の説明をして、イベントは終了しました。

文楽研修は、独立行政法人日本芸術文化振興会と公益財団法人文楽協会とが協力し、文楽の次代を担う文楽技芸員(太夫・三味線・人形)の養成事業です。昭和47年に東京・国立劇場にて開講し、昭和59年の国立文楽劇場開場を機に大阪へ拠点を移しながら、現在では文楽技芸員の約半数を占めるほどの多くの修了者を輩出しています。
これからの人形浄瑠璃文楽を支える重要な柱の一つである文楽研修ですが、まだまだその内容だけでなく、事業自体もあまり知られていないのが現状です。今後もこのような機会を設けることで少しでも文楽研修について興味を持っていただきたいと思います。

  • ※平成30年度は、平成31年4月開講予定の「第29期文楽(太夫・三味線)研修生」の募集を予定しております。詳細は研修生募集のページをご覧ください。
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