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国立能楽堂

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【千駄ヶ谷だより】復曲「賀茂物狂」の装束付き稽古が行われました!(7月28日・30日特別企画公演)


 いよいよ来週に迫って参りました、7月28日(木)・30日(土)の特別企画公演《能を再発見する》。
 作品の演出や解釈を新たな視点でとらえる本シリーズ《能を再発見する》では、平成24年よりさまざまな能の作品と向き合ってきましたが、今回は忘れられた名作「賀茂物狂」を取り上げます。通常は上演されない前場が復活するだけでなく、観世流での完全版上演という、歴史的にも記念すべき公演です。
 何度も打合せや稽古を重ねる中、この度装束付きの稽古が行われました。特別に、稽古の模様を皆様に少しだけお届けします。



復曲「賀茂物狂」稽古風景(前場)

 



復曲「賀茂物狂」稽古風景(後場)

 


 後半、葵草を手に賀茂祭へやってきた狂女は、勧めに応じ神に舞歌を手向け、夫との再会を祈ります。この場面では「また脱ぎ替えて夏衣」の詞章の通り、舞台上でも[物着]となって、上の写真からがらりと装束の風情が変わります。
 そちらの姿はぜひ実際の舞台でご確認ください。残席僅少の本公演、どうぞお見逃しなく。

あらすじ


賀茂物狂

 東国へ行ったまま戻らない夫への想いを断ち切ろうと妻は上賀茂社を訪れますが、賀茂の神職は「逢瀬を祈るべし」との神勅を渡します。やがて帰洛した夫は妻が行方知れずとなったことを嘆きつつ、祭礼で賑わう上賀茂社へと赴きます。するとそこには物狂となった妻の姿がありました。