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【第31回東京若手能】出演者メッセージ第一弾:澤田宏司さん(シテ方宝生流)
能楽若手研究会東京公演「第31回東京若手能」を2月25日(土)に開催します。
これに関連して、出演者からメッセージをいただきました。
第一弾は、能「通小町」でシテを勤められる澤田宏司さん(シテ方宝生流)です。
澤田宏司
今回の若手能で能「通小町」のシテを勤めさせていただきますが、実はこれが私にとって国立能楽堂での初めてのシテになります。
橋掛の長さや舞台から見える景色など、事前によく確認して上手く舞台を使えるようにしたいと思います。特に通小町のシテの出では、無地熨斗目を頭から被って前屈みの状態で橋掛を歩みます。下しか見えないので、一の松の所で止まって正面を向く時に注意が必要だと思います。
通小町のシテ深草少将は、小野小町に強い憎しみと執心を持っている男です。しかし憎悪を前面に出し過ぎるのは良くないと考えます。少将としての品位もどこかに残っていて、それが最後の成仏に繋がっていくのではないでしょうか。
憎しみと恋慕と品格を、どんなバランスで演じるか。稽古を通じて深く追求して参りたいと存じます。
橋掛の長さや舞台から見える景色など、事前によく確認して上手く舞台を使えるようにしたいと思います。特に通小町のシテの出では、無地熨斗目を頭から被って前屈みの状態で橋掛を歩みます。下しか見えないので、一の松の所で止まって正面を向く時に注意が必要だと思います。
通小町のシテ深草少将は、小野小町に強い憎しみと執心を持っている男です。しかし憎悪を前面に出し過ぎるのは良くないと考えます。少将としての品位もどこかに残っていて、それが最後の成仏に繋がっていくのではないでしょうか。
憎しみと恋慕と品格を、どんなバランスで演じるか。稽古を通じて深く追求して参りたいと存じます。
<澤田宏司 プロフィール>
シテ方宝生流 三重県出身
19世宗家宝生英照、20代宗家宝生和英及び故辰巳孝、辰巳満次郎に師事
日本能楽会員
「第31回東京若手能」は、国立劇場チケットセンターほかにて好評発売中です。
どうぞお見逃しなく!
番組
- 能
- 杜若(かきつばた)
- シテ 坂 真太郎(観世流)
ワキ 舘田 善博(宝生流)
- 狂言
- 因幡堂(いなばどう)
- 内藤 連(和泉流)
- 能
- 通小町(かよいこまち)
- シテ 澤田 宏司(宝生流)
ワキ 村瀨 提(福王流)
日時 | 2023年2月25日(土) 午後1時開演(開場正午) |
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場所 | 国立能楽堂 能舞台 |
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