国立能楽堂

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【千駄ヶ谷だより】山に先だつ庭のもみじ葉(5月12日定例公演)


 
金沢山称名寺(神奈川県横浜市金沢区)


 5月の国立能楽堂は《月間特集・日本人と自然 草木成仏》と題して、草木や花、動物の登場する作品を取り上げます。5月12日(水)定例公演で上演する能「六浦」は、紅葉する木々の中で唯一、緑をたたえる楓の精が主人公(シテ)の曲です。なぜ彼女はただ一本、紅葉しないのでしょうか……?

 藤原定家の孫で歌道の冷泉家の祖とされる、藤原為相の家集『藤谷集』に掲載の「いかにしてこの一本にしぐれけん、山にさきだつ庭のもみぢ葉」の一首をモチーフとした本作。舞台となる相模国(神奈川県)の称名寺は、鎌倉幕府の要人北条実時が六浦荘金沢の屋敷内に建てた持仏堂を起源とする名刹です。

定例公演 5月12日(水)午後1時開演

狂言「孫聟」 野村 萬(和泉流)

 今日は聟入りの日。舅と太郎冠者は、口うるさい祖父を外出させようとしますが……。


能 「六浦」 中村邦生(喜多流)

 紅葉する木々の中で唯一、緑の葉をたたえる楓のことを我が事のように話す女性は楓の化身でした。楓の精は草木の心を語り舞います。




◆国立能楽堂では、引き続き新型コロナウイルス感染症拡大予防の取り組みを講じたうえで、皆様のご来場をお待ちしております。 (ご来場のお客様へのお願い)