国立文楽劇場友の会

イベントレポート

第128回文楽のつどいを開催しました。<国立文楽劇場友の会>

10月20日(木)に国立文楽劇場友の会イベントとして「文楽のつどい」を開催しました。
今回は11月文楽公演第3部の「勧進帳」にちなみ、浪曲師・真山隼人氏、曲師の沢村さくら氏による浪曲「勧進帳」をお聴きいただきました。後半は落語作家・くまざわあかね氏を聞き手に、文楽人形遣いの吉田玉助氏を迎え、「勧進帳」にまつわるお話や、お稽古の苦労話などをたっぷりと伺いました。

まずは、真山隼人氏による浪曲「勧進帳」です。浪曲「勧進帳」は難しく3カ月間毎日みっちりと練習をし、本日3度目のお披露目です。汗を流しながらの迫力満点の大熱演に客席も引き込まれ、大拍手の中終演しました。

休憩をはさんで、くまざわあかね氏の進行で吉田玉助氏、真山隼人氏、沢村さくら氏から、普段のお稽古の苦労話などをユーモアたっぷりにお話しいただきました。
玉助氏からは、「花道を使う演出は勧進帳だけ」、また、〝弁慶〟を遣う際の難しさや左遣いの大変さ、まだ足遣いだった頃にたいそう褒められ、ご祝儀をいただいたお話などが飛び出し、客席が笑いに包まれていました。

真山隼人氏は、「『勧進帳』は本当に難しい、古典の資料を参考に作りはじめた。」「基本は崩さないが、細かいところはお客様の反応を見て変えたりもする。」など古典作品ならではのお話をされていました。

沢村さくら氏からは(浪曲の)「お稽古はそれぞれに準備をしておいて、最終的に合わせるのが良い、その辺りは文楽との共通点かも、」「時には曲師が曲をリードする事もある」、など浪曲の普段のお稽古の様子をお話いただきました。

最後に全員での記念撮影もあり、座談会は和やかな雰囲気の中幕を閉じました。

友の会会員限定イベント「文楽のつどい」では、会員の皆様に文楽公演をさらに深く、より面白く、お楽しみいただけるよう多彩なイベントを開催予定ですので、次回も皆様のご参加をお待ちしております!