[新作文楽]シェイクスピア=作 「不破留寿之大夫(ふあるすのたいふ)」

ブログ&コラム

2014年8月6日

てんやわんやのポスター撮影

 チラシをお手元にお持ちの方はチラシを、お持ちでない方は当特設サイトのトップ画面をじっくりとご覧ください。ハイ、桜の樹の下ですっかり酔っ払い、グースカ高いびきをかいている不破留寿のおっさんです。気持ち良さそうですね〜。居眠りしていても酒徳利はしっかり手放さない。酒飲みの鑑、マスター・オブ・酔っ払いの称号を差し上げましょう。
 この不破留寿人形、今回の新作にあたって新たにつくられたものなんです。文楽で新作が上演される場合でも、人形はたいてい既存のものを利用します。登場人物の性別、年齢、キャラクターによって、いくつもの人形のかしら(頭部のこと。と書きます)の種類の中から、ふさわしいものを選ぶわけです。ところがこの不破留寿之太夫は、鶴澤清治いわく、「とにかく規格外のキャラクター」。というわけで、ゼロからの人形づくりとなりました。

鋭い清治チェックが炸裂!

不破留寿人形を見ながら意見を交わす不破留寿人形を見ながら意見を交わす。
(左から)石井みつる、鶴澤清治、桐竹勘十郎

 ポスター撮影の現場に初お目見えした不破留寿人形。美術担当・石井みつるのデザインに基づいて新調された衣裳を身に着け、不破留寿役をつとめる人形遣い・桐竹勘十郎が人形拵え(にんぎょうごしらえ)したものです。ぽんぽこお腹に、ヘソには……ん? 何とピアス! これは石井氏の強いこだわりとか。居合わせたスタッフたちから口々に「かわいい〜」と、まるでアイドルのように迎えられた不破留寿くんですが、監修の清治師の妥協なき目がキラリと鋭く光ります。まずはかしらについてびしびしと注文が飛びました。

清治「髭が石井さんの絵(デザイン画)よりもずいぶん細い気がする。カイゼル髭じゃないけど、もうちょっと立派なほうがいいんじゃないかな。それにフォルスタッフってどの写真を見ても、どんぐり眼で愛嬌があるでしょ? 目をもっと大きくして、髪ももうひと回り大きいほうがいいかもしれない。思ってたより若々しく見えるね」
石井「そうですね、髭をもっと強調して、シワを描き入れるとかなり違うと思います。髪はもっと金色を強くできるといいですね」
清治「髪が大きくなったら勘十郎くんは遣いにくい?」
勘十郎「いえ、そんなことないですよ。あと、髭、眉毛は動かせます」

 これらの意見を受けて、かしら係と床山係がその場で髭&髪の毛を増量し、金メッシュも増やし、おでこや目尻にシワを足すなど、手直ししていきます。石井氏は衣裳の紐の太さや素材の質感をチェックし、勘十郎氏も人形の動きを試しながら着付けを調整。

不破留寿のおでこにシワを足していく不破留寿のおでこにシワを足していく

衣裳を調整する勘十郎衣裳を調整する勘十郎

髭&髪&シワ増量版不破留寿が目を開くとこんな感じ。両耳にもピアス!髭&髪&シワ増量版不破留寿が目を開くとこんな感じ。両耳にもピアス!

石井「人形、重いでしょ?」
勘十郎「今ぐらいなら大丈夫です。もっと重くなるとキツいですけど(笑)」
清治「これに太刀もぶら下げるとかなり重いね。腕でも痛められたらかなわんな。何か軽くすることはできないの?」
 と、ここで清治師、またまた何かひらめいた様子。
清治「やっぱり胸毛がほしいね! すね毛もあると面白いんじゃない? 立ち回りの時に毛ズネだとリアリティが出る。腕も外人みたいに毛むくじゃらにできないかな(笑)」

 などなど、限られた時間の中で知恵を絞り合い、いざ撮影へ。清治師ご所望の“腕毛”はさすがに間に合いませんでしたが、髪の毛や髭、胸毛などで不破留寿の豪快さがぐっと増しました。それでいて目をつむり、口はパカ〜ンと開き、八の字眉毛に赤ら顔で、今にも鼻ちょうちんが膨らみそうな、酔っ払い感も満載です。衣裳の素材の光沢や装飾が美しく出るよう、ライティングにも細心の注意を払って、ポスター撮影は無事終了しました。へそピアスもばっちり写っています。

いろいろなポーズを試す不破留寿
 本番に向けて、不破留寿人形はまだまだグレードアップしていく予定。どんな進化が見られるのか、探しながら観劇していただくのも一興です。

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コラム④てんやわんやのポスター撮影

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新作文楽 不破留寿之太夫

2014年9月6日(土)~9月22日(月)

電話・インターネット予約開始 8月7日(木)10時~

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国立劇場チケットセンター (午前10時~午後6時) 0570-07-9900 | 03-3230-3000 (PHS・IP電話)
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チケットぴあ 0570-02-9999
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