[新作文楽]シェイクスピア=作 「不破留寿之大夫(ふあるすのたいふ)」

ブログ&コラム

2014年8月1日

河合祥一郎が語る『不破留寿之太夫』①

 太っちょで飲んだくれの不破留寿之太夫=フォルスタッフを中心に、どんな物語が展開されるのか? 気になる脚本を手がけた河合祥一郎は、シェイクスピア作品の翻訳、シェイクスピア関連の著作、はたまたシェイクスピア作『リチャード三世』をもとにした戯曲『国盗人』などで知られるシェイクスピアのエキスパート。今回はフォルスタッフが登場する『ヘンリー四世』と『ウィンザーの陽気な女房たち』を合体させ、シェイクスピアが描いた作品の真髄はそのままに、浄瑠璃の文体に挑戦しています。

2倍楽しめるフォルスタッフ

 私の義理の父であり、かつて学生時代の指導教諭だった高橋康也先生が、『ウィンザーの陽気な女房たち』を狂言化した『法螺侍(ほらざむらい)』を書いています。これはヴェルディのオペラ『ファルスタッフ』をモデルとしていますが、『不破留寿之太夫』は『ヘンリー四世』に登場するフォルスタッフとハル王子のやり取りや、滑稽な戦(いくさ)の仕方話を縦軸にして、横軸に『ウィンザー〜』における陽気な女房2人とフォルスタッフの恋の駆け引きを絡め、2倍楽しめる構造になっていると思います。昨年、松岡和子さんの訳で蜷川幸雄さんが演出した『ヘンリー四世』で、私が2部作を1本にまとめる構成を担当しました。この時主演した吉田鋼太郎さんのフォルスタッフは非常に力強くて愛嬌がありましたが、今回の不破留寿之太夫は、さらに人間くさく、臆病な部分も色濃く見える人物像となっています。

執筆にあたっては、さまざまな文楽の脚本をパソコンに取り込んで表現の参考にしつつ、シェイクスピアの「言葉遊び」がわかるように心がけました。

今という時代への問い


 フォルスタッフは自分のことを男前だと思っていて、「普通の人間以上に肉が詰まっているからこそ人間らしいのだ」と言います。彼が言う通り、おそらくシェイクスピアが創った登場人物の中で、一番人間らしい人物でしょう。名誉を大事にしなければならない騎士なのに、「名誉がなんだ」と言って好き勝手に生きている。道を外れた男ですが、「戦は嫌だ、死にたくない」という彼の叫びが、今の日本において、皆さんの心に届くことを願っています。

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制作者・出演者が語る『不破留寿之太夫』

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新作文楽 不破留寿之太夫

2014年9月6日(土)~9月22日(月)

電話・インターネット予約開始 8月7日(木)10時~

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