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〒102-8656 東京都千代田区隼町4-1
TEL:03(3265)7411(代表)
都03(晴海埠頭―銀座四丁目―四谷駅)
「三宅坂」徒歩1分(本数僅少)
宿75(新宿駅西口―河田町―四谷駅前―三宅坂)
「三宅坂」徒歩1分(本数僅少)
能楽で特別な曲とされる『翁(おきな)』を移したもので、颯爽とした千歳(せんざい)の舞、天下泰平、国土安穏の祈りを込めた翁の荘重な舞、そして対照的に三味線の華やかな演奏に乗って、二人の三番叟が五穀豊穣の祈りを込めて躍動的に舞う作品です。今回は、国立劇場開場55周年を寿(ことほ)ぐとともに、新型コロナウイルス感染症に伴う様々な災厄を払い、皆様に安穏な日々が戻ることを祈念して上演いたします。
力士・濡髪長五郎(ぬれがみちょうごろう)は恩人の息子を助けるため悪人を殺してしまい出奔し、実母に一目会うため八幡里(やわたのさと)を訪れます。ここでは老母の継子の与兵衛(よへえ)が十次兵衛(じゅうじべえ)と名を改め、代官として長五郎の追捕(ついぶ)を命じられていました。長五郎の命を助けようとする老母や十次兵衛の妻おはや、十次兵衛へ義理を果たすため身柄を差し出そうとする長五郎。仲秋の名月を背景に、人々の情と義理とが美しく絡み合う名作です。
浄瑠璃には寺社の創建の謂(いわ)れを伝えた作品が数多くありますが、本作は京都・三十三間堂(蓮華王院)について創作されました。柳の精が人間世界にあって母となる、熊野古道を舞台にした神秘的な物語です。白河法皇の病を治すため、柳の樹を伐り倒し三十三間堂を建立せよという命令が下ります。それを聞いたお柳(りゅう)は顔色を変えます。お柳は転寝(うたたね)をする夫・平太郎(へいたろう)に向かい意外な、哀しい物語を始めるのでした……。親子・夫婦の別れ、悪党・和田四郎(わだしろう)の業悪非道ぶりが物語に厚みを加え、遺された人びとが亡き人を偲ぶ“木遣(きやり)音頭”の哀調など、見どころ聴きどころが満載です。
愛しい安珍(あんちん)を思い蛇になって日高川を渡ってゆく清姫(きよひめ)。道成寺伝説を題材にした、人形ならではの演技と義太夫節の量感たっぷりの魅力をお楽しみいただける“渡し場”を上演します。
旅の途上、沼津の里で平作(へいさく)・お米(よね)の親子に出会った呉服屋・十兵衛(じゅうべえ)は、二人が自分の実の父と妹であること、そして今では仇討ちを巡って対立する立場に分かれていることを知ります。肉親への情と己の立場に苦悩する十兵衛、彼はその葛藤ゆえに父との哀しい別れ、そして自分の苦しい立場を清算する選択をするのでした。
日本三大仇討ちの一つ“鍵屋の辻の仇討ち”を劇化したこの作品のうち、文楽屈指の情愛と哀調に満ちた名場面“沼津”、仇討ちによる人々の苦悩を複層から描写する“北国屋”、そして大団円の“敵討(かたきうち)”と、精髄ともいうべき場面を上演します。