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芸術文化振興基金

サラエヴォの黒い手(助成対象者インタビュー)

舞台芸術等の創造普及活動 演劇

劇団チョコレートケーキ
助成金額 1,100千円

プロフィール

日澤雄介(ひさわ ゆうすけ)1976年生まれ。
劇団チョコレートケーキ主宰・演出。

浅井伸治(あさい しんじ)1980年生まれ。
劇団チョコレートケーキ所属・俳優。
助成の事務手続きなどを担当。

浅井伸治(写真左)/日澤雄介(写真右)

活動概要

劇団チョコレートケーキ

2000年に駒澤大学OBを中心として結成された劇団。あさま山荘事件やサラエヴォ事件など社会的な事象をモチーフに、独特の世界観をもつ作品を創作。第21回読売演劇大賞選考委員特別賞(『治天ノ君』)、第 49回紀伊國屋演劇賞団体賞をはじめ、数々の演劇賞を受賞。

URL : http://www.geki-choco.com/(外部サイトへリンク)

助成実績

平成26年度、芸術文化振興基金より「サラエヴォの黒い手」の公演に対し助成金の交付を受ける。本作は、サラエヴォ事件を題材とした創作初演作品。史実をそのままの形で再現するのではなく、当時の人間の息づかいを色濃く表出させることに力点を置いた演出が行われた。

平成26年6月11日から15日まで、駅前劇場(東京都世田谷区)にて9回上演。

平成27年度も同様のカテゴリーにて採択されている。

応募

手探りで情報収集

── 劇団チョコレートケーキさんは、助成制度を利用されたのは、今回が初めてだとうかがいました。まずは助成金に応募してみようと思われたきっかけを教えてください。

日澤雄介(以下、日澤) 助成金というものがあるらしい、ということはぼんやりとは知っていました。ただ、どんな助成団体があるのか、どんな基準で選ばれているのかは全然わかりませんでした。日頃から資金面では苦労する部分がありましたので、応募してみたいとは感じていました。

芸術文化振興基金については、チラシやポスターなどでロゴマークを目にする機会はありましたので、そういうものがあるのだなという感じで知っていました。私たちのような劇団が、果たして応募できるのか不安はありましたが、社会的なテーマを扱った演劇をやっているので公共性があると感じていましたし、2014年に読売演劇大賞の選考委員特別賞という大きな賞をいただきまして、それでそろそろ応募しても大丈夫かなと(笑)。

── 応募しようと思われてから、具体的にはどんなふうに動かれましたか。

日澤 まずは、助成金についてもう少し詳しく知らなくてはと思いまして、浅井を助成金担当者に指名して、調べてもらいました。

浅井伸治(以下、浅井) なにもわからない状態でしたので、最初のうちは、知り合いの団体に教えてもらいました。それぞれの助成金で応募の時期が決まっていること、ねらいや応募の詳細なども、だんだんわかってきました。

芸術文化振興基金では説明会が行われているということを知り、まずはそちらに出向いてみました。講義形式で概略説明があり、その後に個別相談ができるようになっていて、そこで具体的な相談にのってもらいました。個別相談でずいぶんと疑問が解消されました。

── 平成26年度の募集までは、全体説明とあわせて個別相談を行っていましたが、現在はもう少しじっくりご相談に乗れるように、個別相談を受ける期間を設けて、面談をするようにしています。また、Webサイトに募集説明動画を掲載して、応募の概要についてはいつでもご覧いただけるようにしました。

応募書類を作成する際は、戸惑いはありませんでしたか。

浅井 書類のほうは、僕自身はとりまとめ役という感じで、それぞれの項目について劇団のなかで書くのに適している人に分担してもらいました。ですので、わりとスムーズだったと思います。

助成期間中

わからないことはすぐに相談

── 採択が決まってからは、どんなことが不安でしたか。

日澤 予算の変更などは、ちょっと不安でした。演劇では、やりはじめてみると変更が出てくることも多くあります。要望時にこのくらいかかるかなと思って書いていた金額より、多くなったり、少なくなったり。そういうズレが出たときに、どうしたらいいのか心配でした。

浅井 そもそも、そういうときに基金の担当者の方に相談していいものかどうか、そのあたりもわかりませんでした。でも、電話やメールなどでとてもよく相談にのっていただきました。

日澤 なにかわからないことがあったら、浅井が「じゃあ、聞いてみる」と言って、すぐに基金へ連絡をとっていました。こんなにいろいろ相談にのってもらえるとは思っていませんでした。

── 基金の担当としても、こまめに連絡をもらえるほうが、どんな動きをされているのかよくわかるのでありがたいんです。担当している団体さんが、助成金を使ってよい成果を出されたり、成長されたりしていく様子を拝見できるのは、私たちにとってもうれしいことなのです。

助成金をどのように使い、どんな成果がありましたか。

日澤 まず、広報にお金をかけました。大きな効果が期待できる有料の宣伝ツールがあるのですが、ふだんはなかなか使えません。そういうものも使うことができました。

また、知名度のある俳優をキャスティングすることにも資金を使いました。演劇の質を高めるとともに、集客にも効果を発揮します。それから稽古場。私たちの劇団は自前の稽古場をもっていないので、稽古場の確保をすることが実はとても大事なんです。助成金を得たことで、実際に公演で使う舞台に近い広さの稽古場を借りることができました。助成金のおかげで、クオリティの高い作品をつくることができ、たくさんのお客様に見ていただくことができました。

── 助成を受けて、資金面以外で役立ったことがあれば、教えてください。

日澤 応募書類を書き上げていくなかで、自分たちの劇団がやってきたこと、めざしていることなどを整理するよい機会となりました。そういう意味で、社会的な立ち位置を確認できたような気がします。

今後の展望

自立に向けて

── 助成を受けながら活動を行ってみて、どんな課題がみえてきましたか。

日澤 助成金があると非常に助かりますし、この基金では継続して助成を受けられますので、資金がテコとなって成長する期間は、ぜひ助成金を活用したいと思っています。ただ、いつまでも助成金に頼るような体質ではいけないなと感じています。

── そうですね。たとえばステップアップするために、法人格をとるとか、文化芸術振興費補助金のトップレベルの舞台芸術創造事業のほうを目指すなど、長期戦略を立てることも大事だと思います。

日澤 私たちはまだまだ発展途上で、目指している形には遠いところにあります。これからもいい作品をつくって、多くの方に舞台を見ていただけるように努力していきたいと思います。

── これからのご活躍を楽しみにしています。今日はありがとうございました。

「サラエヴォの黒い手」(撮影:池村隆司)
「サラエヴォの黒い手」(撮影:池村隆司)

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