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芸術文化振興基金

天のしずく 辰巳芳子 いのちのスープ

映画製作への支援 記録映画

株式会社環境テレビトラスト
助成金額  5,000千円

活動概要

 地球規模の異常気象や人口問題などで、食糧輸入が困難になる時代が迫っている。この映画は、生きる力を支える食の大切さを訴え続けている料理研究家・辰巳芳子の魂を、河邑厚徳監督が映像化したドキュメンタリー映画である。

 脳梗塞で倒れ、嚥下障害(えんげしょうがい)により食べる楽しみを奪われた父の最後の日々を、母と娘が工夫した様々なスープが支えた。彼女が病床の父のために工夫を凝らして作り続けたスープは、やがて人々を癒す「いのちのスープ」と呼ばれるようになり、多くの人々が深い関心を寄せるようになる。
 スープの食材となる旬の作物は、繊細で美しい自然風土の中、作物への誠実な志で食材を育てる全国の生産者たちによって提供される。辰巳さんは、その素材を慈しみ、素材が喜ぶように丁寧にスープにしていく。こうして出来上がったスープは、ボランティアによって家庭や施設、病院に届けられ、食べる楽しみを提供していく。このうちのどれが欠けても完成しない交響曲のように、それぞれがいのちの響きを奏でていく。
 「食は自然の恵み」、「土は天からの言葉」など、環境に対する啓蒙をうたっているが、根底にあるのは、辰巳さんの「愛することは生きること」という言葉に集約されている。すべてのものの命に対する深い思いやりと優しさである。

 今、自然の恵みや伝統に培われた日本料理のおいしさ、美しさが世界中の称賛を受けている。しかし、日本人はその原点を忘れてはいないか。世代を超えて様々な地域や家庭の中で、長い歴史を経て伝えられてきた食の知恵は、日本人こそが未来へ伝えなければならない大切な遺産である。

スープを作る 辰巳芳子
スープを作る 辰巳芳子

裏ごしをする手
裏ごしをする手

 



助成を受けて

 日本の農業は、農業従事者の高齢化、後継者不足等から疲弊・衰退を続け、食料自給率は低下している。その一方で食品廃棄率は高い。助成を受けて、食に対する認識の欠如から来る食を軽視する傾向に警鐘をならし、農と食を通して、人の命の尊厳を改めて考え直す記録映画を完成させることができた。

〒160-0022
東京都新宿区新宿2-3-15大橋御苑ビル7F
株式会社環境テレビトラスト
Tel:03-3352-0680
URL: http://tennoshizuku.com



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