歌舞伎公演ニュース

2021年7月5日

【7月歌舞伎鑑賞教室】

『義経千本桜』好評上演中、
27日(火)まで

(舞台写真あり)

 国立劇場開場翌年の昭和42年(1967)以来、毎年ご好評をいただいてきた〈歌舞伎鑑賞教室〉が、7月でついに記念すべき第100回を迎えました。
 今回は、54年にわたる〈歌舞伎鑑賞教室〉の歴史の中で最も多く上演され、歌舞伎屈指の名場面として人気を誇る『義経千本桜』河連法眼館の場を上演しています。お芝居の前には、分かりやすい解説「歌舞伎のみかた」もございます。舞台写真とともに、公演の魅力をご紹介します。

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 解説「歌舞伎のみかた」は、先月に引き続き、中村種之助がご案内します。歌舞伎独特の表現技法や音楽の解説などを交えながら、今回上演する『義経千本桜』の見どころについて楽しくご紹介しています。歌舞伎が初めての方も、安心して気軽にご鑑賞いただけます。


解説「歌舞伎のみかた」
(解説:中村種之助[右])

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 続いて『義経千本桜』河連法眼館の場の上演です。
 舞台は、桜の季節の吉野山。兄・頼朝の追手を逃れた源義経(中村歌昇)が、河連法眼(嵐橘三郎)の館にかくまわれています。法眼は妻・飛鳥(中村梅花)の覚悟を試し、義経を守り抜くことを誓います。


『義経千本桜』河連法眼館の場
[左より]法眼妻飛鳥(中村梅花)、
河連法眼(嵐橘三郎)、
源義経(中村歌昇)

 そこへ義経の家臣の佐藤忠信(中村又五郎)が現れます。義経は、伏見稲荷で忠信に託した静御前の安否を問いますが、忠信は、自分はずっと故郷に帰っていて、静御前を預かった覚えはないと答えます。怒った義経は、駿河次郎(中村松江)と亀井六郎(中村種之助)に忠信の取り調べを命じます。


亀井六郎(中村種之助)、
佐藤忠信(中村又五郎)、
駿河次郎(中村松江)

 すると、静御前と一緒に忠信が到着したとの知らせが入り、静御前(市川高麗蔵)が一人で現れます。都落ちした義経を追って旅をしてきた静は、義経との再会を果たし、恋心をにじませます。危険を冒しても義経への想いを貫く気丈さと可憐さが伝わってきます。
 先に到着していた忠信を見た静は、それまで一緒だった忠信とは服装が違うことに気付きます。一方、同行してきた忠信の姿は見当たりません。義経から不審な点がなかったか問われた静は、道中での不思議な体験を語ります。ここから〈初音の鼓〉にまつわる物語が展開していきます。


佐藤忠信(中村又五郎)、
静御前(市川高麗蔵)

 義経から真相解明を任された静は、鼓を打ってもう一人の忠信を誘います。どこからともなく現れた忠信に、静は隙をついて果敢に斬りかかります。優美な中にも凛とした強さが見られます。


源九郎狐(狐忠信)(中村又五郎)、
静御前(市川高麗蔵)

 静に詰め寄られて本性を顕した源九郎狐(狐忠信)は、親を慕う心を切々と訴えます。孝行を果たせなかった狐の述懐が哀れを誘います。独特なセリフ回しの「狐詞(きつねことば)」や工夫された手つきの「狐手(きつねで)」で、狐の特徴が巧みに表現されます。本物の忠信と源九郎狐の演じ分けも見どころです。
 源九郎狐の純粋な思いに心を打たれた義経と静は……!?


源九郎狐(中村又五郎)


源九郎狐(中村又五郎)、
静御前(市川高麗蔵)、
源義経(中村歌昇)

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 肉親同士が争う戦乱の世で、狐という動物を通して普遍的な親子の情愛が浮かび上がります。メルヘン風の感動あふれる一幕をご堪能ください!
 お勤め帰りなどにご来場いただきやすい夜6時開演の〈社会人のための歌舞伎鑑賞教室〉や、親子特別割引でお子様向けリーフレット付きの〈親子で楽しむ歌舞伎教室〉、さらに英語字幕やイヤホンガイド付きで楽しめる〈Discover KABUKI〉外国人のための歌舞伎鑑賞教室の公演日もございます。
 感染症対策を徹底して、皆様のご来場をお待ちしております。

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7月歌舞伎鑑賞教室は、27日(火)まで!




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