歌舞伎公演ニュース
2023年6月5日
初代国立劇場さよなら公演
【6月歌舞伎鑑賞教室】
『日本振袖始
-八岐大蛇と素戔嗚尊-』
好評上演中、
24日(土)まで!
(舞台写真あり)
最後の夏を迎えた初代国立劇場の〈歌舞伎鑑賞教室〉。6月は、有名な大蛇(おろち)退治の神話を描いた近松門左衛門の傑作『日本振袖始(にほんふりそではじめ)―八岐大蛇(やまたのおろち)と素戔嗚尊(すさのおのみこと)―』で幕を開けました!
〈歌舞伎鑑賞教室〉は初めての方にも分かりやすい解説付きで、歌舞伎の名作や名場面をお手頃な価格でお楽しみいただける公演です。
舞台写真とともに、公演の魅力をご紹介します。
解説「歌舞伎のみかた」のご案内は中村虎之介です。洋服で登場したかと思うと、いつの間にか凛々しい紋付袴姿に。歌舞伎の楽しみ方を親しみやすくお伝えしていきます。さらに、今回ご覧いただくお芝居のストーリーについて写真やイラストを交えて解説します。
解説「歌舞伎のみかた」
(中村虎之介ほか)
続いて、『日本振袖始―八岐大蛇と素戔嗚尊―』の上演です。
舞台は出雲国(現在の島根県の一部)を流れる簸(ひ)の川の川上。昼でも暗い山奥には八つの頭を持つ八岐大蛇が棲(す)みつき、村人は大蛇の恐ろしい祟(たた)りが村に及ばないよう、毎年一人ずつ美しい娘を生贄(いけにえ)に捧げていました。
稲田姫(中村鶴松)
今年、新たな生贄に選ばれたのは、長者の一人娘・稲田姫(中村鶴松)。川上にひとり捨て置かれ、悲しみに打ちひしがれています。
岩長姫実ハ八岐大蛇(中村扇雀)、
稲田姫(中村鶴松)
夜が更けると、怪しげな女性・岩長姫(中村扇雀)がどこからともなく現れ、稲田姫に近寄ります。
岩長姫実ハ八岐大蛇(中村扇雀)
ふと酒の香りに引き留められた岩長姫は、稲田姫の影が映った八つの甕(かめ)の酒を次々と飲み干します。酒の回った岩長姫は、恐ろしい本性を見せながら舞い、ついに……! 次第に本性を顕し、華麗さと怪しさを漂わせながら舞う女方(おんながた)の芸をたっぷりと堪能できます。
素戔嗚尊(中村虎之介)
そこへ、稲田姫の恋人・素戔嗚尊(中村虎之介)が駆け付け、本性を顕した八岐大蛇に挑みかかります。果たして、勝負の行方は……!
大蛇と素戔嗚尊との間で繰り広げられるダイナミックな立廻(たちまわ)りは、歌舞伎の華やかで豪華な魅力に溢れています。八つの頭を持つ大蛇の姿は、歌舞伎ならではの演出で表現されます。また、迫力ある音楽の演奏が舞台を盛り上げます。
岩長姫が見せる恐ろしい本性やクライマックスの立廻りなど、見どころたっぷりの本作は、初めての歌舞伎鑑賞にもぴったりです。観劇の手引きになる豆知識をコンパクトにまとめた歌舞伎読本やプログラムの無料配布もございます。
9日(金)には、午後7時開演でお勤め帰りの方にもご観劇いただきやすい「社会人のための歌舞伎鑑賞教室」を開催します。また、23日(金)には、英語を交えた解説や、英語字幕・イヤホンガイド付きで楽しめる「Discover KABUKI ―外国人のための歌舞伎鑑賞教室―」を開催いたします。
皆様のご来場をお待ちしております。
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