歌舞伎公演ニュース

2019年6月12日

【6月歌舞伎鑑賞教室】

くろごちゃんと行く!
『神霊矢口渡』ゆかりの地(東京都大田区)

 6月歌舞伎鑑賞教室で絶賛上演中の『神霊矢口渡(しんれいやぐちのわたし)』ゆかりの地を、くろごちゃんが訪ねました。

▼多摩川河畔

付き人:くろごちゃん、風がとっても気持ちいいね。対岸に見えるのは川崎かな? ところで、なんで今日は多摩川まで来たの?

(⌒v⌒):今、国立劇場では、ここ多摩川のほとりを舞台にした『神霊矢口渡』の一場面を上演してるでしょ! 時は14世紀、南北朝の動乱の時代。矢口の渡しで、南朝方の武将・新田義興(にったよしおき)の命を奪った強欲非道な渡し守・頓兵衛(とんべえ)。そして、一夜の宿を求めてやってきた義興の弟・義峰(よしみね)に恋してしまった頓兵衛の娘お舟(ふね)。この父と娘を中心に繰り広げられるドラマなんだ。

付き人:「渡し守(もり)」って舟を漕ぐ人でしょ?? あそこにあんな大きな橋が架かってるよね?? 舟なんて必要ないんじゃない!?

(⌒v⌒):今では、大田区と川崎市の境の多摩川には橋が架けられてるけど、その昔、橋がなかった時代には渡し舟を使ってみんな行き来してたんだよ。

付き人:そうなのか~、昔はこの川も舟で渡っていたのかぁ。


▼下丸子公園

(⌒v⌒):この舟は、昭和20年代の矢口の渡し舟に似せて再現されたものだよ。昔は、川を渡るだけでも一苦労だったんだよ~。


▼新田神社

付き人:今度は神社にやってきたね! あれ、「矢口の渡し跡」ってあるけど、ここは陸地じゃない?

(⌒v⌒):中世の多摩川は今より東へ大きく湾曲していて、新田義興が矢口の渡しで命を落としたと言われる頃の渡し場は、現在のここ新田神社付近にあったと言われてるんだ。

付き人:ねえねえ、この絵を見て! 何かなあ?

(⌒v⌒):実は頓兵衛の悪だくみによって、義峰のお兄さんの義興は 舟底に穴を開けられて命を落としてしまったんだ。やがて義興の霊が現れるようになったから、その魂を鎮めるために建立されたのがここ新田神社なんだよ。物語の中では弓矢が重要なアイテムとして登場するんだけど、ここ新田神社は破魔矢の発祥の地と言われてるんだ。この破魔矢の原型をつくったのも『神霊矢口渡』の作者の平賀源内なんだ~。


付き人:それにしても、そんな悪い奴の家に義峰は泊まっちゃって大丈夫なのかなぁ?? それに義峰には確か恋人がいたんだよね?? お舟の恋はどうなっちゃうの??

(⌒v⌒):とってもドラマチックでしょ~。お話の続きは、ぜひ劇場で!! みんな、待ってるね!!

◆◆◆

 現在も同名の駅名として名を残す「矢口の渡し」。ご観劇の前後に、お芝居ゆかりの地を訪れて、想像を膨らませてみてはいかがでしょうか?




 6月歌舞伎鑑賞教室『神霊矢口渡』絶賛上演中!
6月24日(月)まで




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