歌舞伎公演ニュース

2019年6月6日

【6月歌舞伎鑑賞教室】

『神霊矢口渡』好評上演中! 6月24日(月)まで

 好評上演中の6月歌舞伎鑑賞教室。「歌舞伎鑑賞教室」は分かりやすい解説付きで、歌舞伎の代表的な演目や名場面をお手頃な価格でお楽しみいただける公演です。
 6月は、『解説 歌舞伎のみかた』と、江戸時代中期に活躍した異色の科学者・平賀源内(ひらがげんない)が「福内鬼外(ふくちきがい)」の筆名で書いた『神霊矢口渡(しんれいやぐちのわたし)』です。

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 『解説 歌舞伎のみかた』のご案内は中村虎之介です。意外にも洋服姿で登場したかと思うと、いつの間にか凛々しい紋付袴姿に。歌舞伎の楽しみ方を分かりやすく紹介していきます。さらに、平賀源内も登場し、『神霊矢口渡』の今回ご覧いただく場面に至るまでのストーリーをイラストと共に分かりやすく紹介します。今回は特別に1分間の写真撮影タイムを設け、「#歌舞伎みたよ」のハッシュタグとともにお芝居の感想などをSNSで投稿していただくよう呼びかけています。






『解説 歌舞伎のみかた』(中村虎之介)
1分間の写真撮影タイムには客席から一斉にカメラが!
中村虎之介の素顔をのぞけるインスタグラムの紹介などもございます。
ご観劇当日のお楽しみに!

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 『神霊矢口渡』は、南北朝の動乱を描いた軍記物語『太平記』を題材にした作品です。今回上演する場面「頓兵衛住家(とんべえすみか)」では、多摩川の矢口の渡しを舞台に、南朝方の武将・新田義興(よしおき)を謀殺した渡し守とその娘とのドラマが繰り広げられます。
 舞台は、矢口の渡しの渡し守・頓兵衛(中村鴈治郎)の家。新田の落人(敗北して逃亡中の武士)の探索のことで庄屋に呼ばれた頓兵衛の留守中、娘のお舟(中村壱太郎)は、一夜の宿を求めて訪れた新田義峰(よしみね)(中村虎之介)に一目惚れし、家へ招き入れます。連れの女性うてな(上村吉太朗)の存在に煩悶しながら、義峰への思いを募らせるお舟の純真で可愛らしい動きが見どころです。


『神霊矢口渡』(左より)傾城うてな(上村吉太朗)、
新田義峰(中村虎之介)、娘お舟(中村壱太郎)

 その後、お舟は、義峰を捕らえて敵側から褒美をもらおうとする下男六蔵(中村亀鶴)に夫婦となると嘘をつき、六蔵を立ち去らせます。義峰が義興の弟であると知り、父への孝心と義峰への恋心との板挟みになったお舟の苦悩が、義太夫節の演奏に乗せて情感豊かに表現されます。


『神霊矢口渡』(左より)下男六蔵(中村亀鶴)、娘お舟(中村壱太郎)

 そこへ、六蔵からの知らせを受けた頓兵衛が、褒美の金を得るため、義峰を闇討ちにしようと家に戻ります。頓兵衛の独特の風貌は、強烈な存在感を放ちます。


『神霊矢口渡』(左より)娘お舟(中村壱太郎)、渡し守頓兵衛(中村鴈治郎)

 娘のお舟から自らが身代わりとなって義峰を逃がしたことを聞いた頓兵衛は、地団駄を踏んで怒り狂います。我が子をも顧みない頓兵衛の強欲非道ぶりが際立ちます。
 必死に止めるお舟を振り払うと、頓兵衛は義峰を追って飛び出します。刀の鍔(つば)を鳴らしながら「蜘手蛸足(くもでたこあし)」という特殊な動作で花道を引っ込みます。


『神霊矢口渡』渡し守頓兵衛(中村鴈治郎)


『神霊矢口渡』娘お舟(中村壱太郎)

 負傷したお舟は義峰を助けたい一心で、村々の囲みを解く合図の太鼓を打とうと決心します。ここでは、人形の動きを取り入れて演じる“人形振(ぶ)り”の演出によって、お舟の感情の高まりを巧みに表現します。お舟の人形振りの演出は、45年ぶりの上演です。
 強欲非道な父と、恋しい人を命がけで守ろうとする娘。その行く末は……!?

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 最後まで目が離せないスリリングな展開で、歌舞伎を初めてご覧になるお客様にもお楽しみいただける『神霊矢口渡』。あらすじや見どころ、出演者のインタビューを掲載したプログラムの無料配布や、竹本の詞章の字幕表示もございますので、鑑賞の手引きとしてご利用ください。
 また、お勤め帰りの方にもご観劇いただきやすい「社会人のための歌舞伎鑑賞教室」や、外国のお客様にもお楽しみいただける「Discover KABUKI」の公演日もございます。さらに、19日~24日を「Multilingual Week」として、英語・中国語・韓国語・スペイン語・フランス語・日本語の計6ヶ国語のイヤホンガイドを有料でご利用いただけます。
 皆様のご来場をお待ちしております。

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 6月歌舞伎鑑賞教室『神霊矢口渡』絶賛上演中!
6月24日(月)まで




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