歌舞伎公演ニュース

2019年2月5日

【3月歌舞伎】扮装写真を公開!

 3月の歌舞伎公演は、12年ぶりとなる小劇場での上演です。
 赤穂浪士の討ち入りを扱った新歌舞伎の名作『元禄忠臣蔵(げんろくちゅうしんぐら)―御浜御殿綱豊卿(おはまごてんつなとよきょう)―』と歌舞伎舞踊屈指の大曲『積恋雪関扉(つもるこいゆきのせきのと)』を上演します。
 『元禄忠臣蔵』の徳川綱豊卿(とくがわつなとよきょう)を勤める中村扇雀と、『積恋雪関扉』の関守関兵衛(せきもりせきべえ)実ハ大伴黒主(おおとものくろぬし)を勤める尾上菊之助の扮装写真を撮影しました。

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〇『元禄忠臣蔵―御浜御殿綱豊卿―』

 元禄14年(1701)3月14日、赤穂藩主・浅野内匠頭(あさのたくみのかみ)は、江戸城内で吉良上野介(きらこうずけのすけ)に刃傷に及び、即日切腹。浅野家は断絶となりました。
 その翌年の3月、徳川綱豊(後の六代将軍家宣)の屋敷では「お浜遊び」という催しの最中。赤穂浪士が主君の敵と狙う吉良も招待されています。
 学問の師・新井勘解由(あらいかげゆ)との対話で、浪士の討ち入りを支援したいという思いを強くした綱豊は、彼らの真意を探るため、寵愛する側室・お喜世(きよ)の兄で浪士の一人・富森助右衛門(とみのもりすけえもん)を座敷へ招きます。


徳川綱豊卿(とくがわつなとよきょう)
(中村扇雀)


 綱豊から浅野家再興を将軍家へ申し出る旨を聞き、再興が決まれば復讐の機会を失うと焦った助右衛門は、宴の催しとして能を舞う吉良を闇討ちにしようとしますが……。助右衛門の早計を予見していた綱豊は、助右衛門を押し止め、満開の桜の下で討ち入りの大義を説きます。


徳川綱豊卿(とくがわつなとよきょう)
(中村扇雀)


 華やかなお浜遊びの情景の中で描かれる綱豊をめぐる人間関係、火花を散らす登場人物たちの対話、浪士たちへの深い思いの滲む綱豊の長台詞、夜闇に満開の桜が浮かぶ美しい舞台装置など、新歌舞伎の魅力が満載の舞台です。
 今回、扇雀が綱豊に初役で挑みます。また、中村又五郎が18年ぶりに勘解由を勤めるほか、中村歌昇の助右衛門、中村虎之介のお喜世など新鮮な配役でご覧いただきます。

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〇『積恋雪関扉』

 小町桜が咲く逢坂の関(山城国と近江国の境の関所)には、大伴黒主の謀反の陰謀を明らかにしようとして左遷された良峯少将宗貞(よしみねのしょうしょうむねさだ)が侘び住まいをしています。そこへ、宗貞の恋人・小野小町姫(おののこまちひめ)が訪れ、関守の関兵衛は二人の馴れ初めを聞き出します。


関守関兵衛(せきもりせきべえ)
(尾上菊之助)


 関兵衛が大望成就の祈願の護摩木にするため小町桜を伐ろうとすると、宗貞の弟安貞(やすさだ)の恋人だった傾城墨染(すみぞめ)が関兵衛に近づきます。墨染は実は小町桜の精(こまちざくらのせい)で、関兵衛に本名を明かすよう迫ると、関兵衛はついに謀反人の黒主であると名乗ります。


大伴黒主(おおとものくろぬし)
(尾上菊之助)


 関兵衛と小町姫の問答、宗貞を交えた三人の大らかな手踊り、盃に映る星の影を見た関兵衛が謀反の時節を知る件、桜の舞う中での黒主と墨染との激しい争いなど、全篇がみどころに溢れています。大曲とされる常磐津節も聴き逃せません。
 菊之助の関兵衛実ハ黒主をはじめ、中村梅枝の小町姫・墨染実ハ小町桜の精、中村萬太郎の宗貞と、初役揃いの顔触れにどうぞご注目ください。

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 『元禄忠臣蔵―御浜御殿綱豊卿―』と『積恋雪関扉』―― 古来日本人に愛され、日本人のこころに寄り添う「桜」が印象に残る二作品で、平成最後の春を彩ります。出演者の息遣いを身近に感じられる小劇場ならではの濃密な空間で、歌舞伎の魅力を存分にお楽しみください。

 3月歌舞伎公演『元禄忠臣蔵』『積恋雪関扉』は
3月3日(日)~27日(水) ※10日(日)・11日(月)は休演
12時開演・5時開演



チケットは明日2月6日(水) 午前10時予約開始!

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