歌舞伎公演ニュース

2021年6月3日

【6月歌舞伎鑑賞教室】

『人情噺文七元結』好評上演中、
23日(水)まで

(舞台写真あり)

 6月2日、待望の〈歌舞伎鑑賞教室〉の幕が開きました。〈歌舞伎鑑賞教室〉はわかりやすい解説付きで、歌舞伎の代表的な演目や名場面をお手ごろな価格でお楽しみいただける公演です。
 6月は、解説「歌舞伎のみかた」と、落語をもとにした人情劇の傑作『人情噺文七元結(にんじょうばなしぶんしちもっとい)』をご覧いただいています。舞台写真とともに、公演の魅力をご紹介します。

◆◆◆

 解説「歌舞伎のみかた」のご案内は、鑑賞教室初出演の中村種之助です。歌舞伎独特の表現技法の紹介に加え、江戸の庶民の生活についても触れながら、今回上演する『人情噺文七元結』についてわかりやすくご紹介しています。歌舞伎は初めてという方も、安心して気軽にご鑑賞いただけます。


解説「歌舞伎のみかた」
(解説:中村種之助)

 『人情噺文七元結』は、江戸の下町を舞台にした、おかしくも心温まる物語です。腕の立つ職人ながら道楽者の長兵衛が周囲の人々を巻き込み、涙と笑いのドラマを繰り広げます。
 舞台は、左官(壁塗りの職人)の長兵衛一家が暮らす裏長屋。長兵衛(尾上松緑)が遊びから帰ってくると、女房のお兼(中村扇雀)が意気消沈しています。娘のお久が家に帰らないことから、お兼が長兵衛に喰ってかかり、夫婦喧嘩が始まります。威勢のいい啖呵を切る長兵衛に、臆せず言い返すお兼。


『人情噺文七元結』序幕第一場
「本所割下水長兵衛内の場」
(左から)女房お兼(中村扇雀)、
左官長兵衛(尾上松緑)

 そこへ、長兵衛が仕事で出入りする店から使いの者がやって来て、女主人が呼んでいると長兵衛に告げます。急に呼ばれた長兵衛は、半纏一枚では具合が悪いと使いの者から羽織を借りますが様にならず、しまいにはお兼の着物をはぎ取ります。苦しい暮らしぶりをうかがわせる一方、ユーモアあふれるやり取りが笑いを誘います。


序幕第二場「吉原角海老内証の場」
左官長兵衛(尾上松緑)、
娘お久(坂東新悟)、
角海老女房お駒(中村魁春)ほか

 長兵衛が店を訪れると、女主人のお駒(中村魁春)がお久(坂東新悟)の献身ぶりを明かし、長兵衛を懇々と諭します。温情あふれるお駒の計らいや親子の涙のやり取りなど、見せ場が続きます。娘と別れを惜しんだ後、長兵衛が足をしびれさせてひっくり返るおかしみもあります。


二幕目第一場「本所大川端の場」
和泉屋手代文七(坂東亀蔵)、
左官長兵衛(尾上松緑)

 夜ふけの帰り道、長兵衛は川に身投げしようとする和泉屋の手代(使用人)・文七(坂東亀蔵)に出くわします。事情を聞いた長兵衛は、お駒から借りた大切な五十両を会ったばかりの文七に与えて駆け去ります。無鉄砲ながら、根っからのお人好しな姿は、人情味と愛嬌を感じさせます。
 その後、家に帰った長兵衛が五十両を巡ってお兼と夫婦喧嘩を繰り広げる中、和泉屋の主人・清兵衛(市川團蔵)が文七を連れてやって来て……!?


二幕目第二場「元の長兵衛内の場」
鳶頭伊兵衛(中村種之助)、
女房お兼(中村扇雀)、
娘お久(坂東新悟)、
左官長兵衛(尾上松緑)、
和泉屋手代文七(坂東亀蔵)、
和泉屋清兵衛(市川團蔵)ほか

◆◆◆

 江戸の庶民の世界を描いたわかりやすい物語で、初めて歌舞伎をご覧になる方にも親しみやすい作品です。心温まる舞台をどうぞお見逃しなく!
 なお、11日(金)・18日(金)は、お勤め帰りなどにご来場いただきやすい夜6時開演の〈社会人のための歌舞伎鑑賞教室〉もございます。
 感染症対策を徹底して、皆様のご来場をお待ちしております。

【関連トピックス】
中村扇雀、尾上松緑が意気込みを語りました!

◆◆◆

6月歌舞伎鑑賞教室は、23日(水)まで



6月25日(金)・26日(土)午前11時/午後2時30分は
神奈川公演(外部サイトへリンクします)



チケット好評販売中!
国立劇場チケットセンターはこちら ≫