歌舞伎公演ニュース

2020年11月30日

【12月歌舞伎公演】

第二部『天衣紛上野初花-河内山-』松本白鸚、

『雪の石橋』市川染五郎が意気込みを語りました!

 二部制で上演する12月歌舞伎公演は、各部とも約2時間30分の上演時間で気軽にご鑑賞いただけます。
 河竹黙阿弥の名作と舞踊作品を、当代を代表する演じ手から清新な若手まで、魅力あふれる好配役でお楽しみいただきます。
 公演に先立ち、第二部『天衣紛上野初花-河内山-』で河内山宗俊を勤める松本白鸚、『雪の石橋』で獅子の精を勤める市川染五郎が意気込みを語りました。



(左より)市川染五郎、松本白鸚


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松本白鸚
(『天衣紛上野初花-河内山-』河内山宗俊)

 昨年の12月に続き、今年も師走の国立劇場に出演させていただきます。『天衣紛上野初花-河内山-』というお芝居は、皆様よくご存じだと思いますが、この時期にピッタリのお芝居です。今は嫌なことも数々ございますけれども、この『河内山』をご覧になっている間は、そういうことを忘れていただいて、河内山の小気味いい啖呵を楽しんでいただければと願って、一所懸命に勤めさせていただきます。

 河内山は父(初代松本白鸚)から習いました。一番心の中に残っているのは、御数寄屋坊主という河内山ですけれど、品がなければ駄目だということです。玄関先で自分の正体がばれ、居直って啖呵を切るところも品が大事です。品というものが、ようやくこの歳になって分かりかけてきました。歌舞伎にはやはり品が無ければいけません。

 また、河内山はヒーローという面を持ちながら、愛嬌のあるお役です。なかなか今の社会にはこういう人はいらっしゃらないですね。河内山さんのような方が隣にいたら、ちょっと聞いてみたいことがいっぱいあるんです(笑)。知恵とセンスを兼ね備えた魅力的な方です。

 このコロナ禍で8か月ほど歌舞伎のない期間が続き、自分の年齢や声の問題、身体の動きなどを考えると、自分はもう歌舞伎ができないのではないかと思うこともありました。でも、こうして復帰してみると、本当に気持ちも変わらずに勤めることができております。今度の河内山もナーバスになってはいけません。逆手にとって、「何するものぞ!」というところをお見せしたいと思っています。

 私たち役者は、苦しみを勇気に、悲しみを希望に変えなければなりません。そして大切なのは、お客様に良いお芝居をお見せすることに尽きると思います。初日から千穐楽まで、そういう気持ちをもって勤めます。

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市川染五郎
(『雪の石橋』獅子の精)

 『雪の石橋』で獅子の精を勤めさせていただきます。26年前(平成6年8月)に父(松本幸四郎)が国立劇場で勤めております。当時の映像を見ると格好良く、また、子供の頃から憧れていた獅子物ということもあり、今はすごく嬉しく思っています。

 獅子物ですから、もちろん毛振りもありますが、そこに至るまでの踊りも大切ですし、力者との絡み、引き抜きや立廻りといった歌舞伎らしい演出も盛り込まれた作品です。踊りの技術的な部分に加え、後見の方との息の合わせ方など、お稽古を重ねて初日までに完成形に持っていくことが今の課題です。父も何度かお稽古を見に来てくれて、技術的なアドバイスをしてもらっています。第二部最後の演目ですから、華やかに締めくくることができればと思います。

 このコロナ禍という状況がきっかけとなって、父が始めた『図夢歌舞伎』という歌舞伎の配信や、国立劇場の歌舞伎入門動画『松本幸四郎の歌舞伎を知ろう』にも出演しています。歌舞伎は伝統を受け継ぎつつも、時代に合わせて変化する演劇です。そのために私も新しいことに挑戦していきたいですし、それが高麗屋の精神だと思っています。

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 松本白鸚が当たり役の河内山を勤め、中村梅玉をはじめとする豪華な共演者とともに繰り広げる痛快作『天衣紛上野初花-河内山-』。そして、市川染五郎が勇壮で力強い舞台を見せる舞踊『雪の石橋』。
 さらに、当劇場には7年ぶりの出演となる中村福助が芯となる女帝を勤める、天下泰平を願う舞踊『鶴亀』と、盛りだくさんの内容です。初めての歌舞伎観劇にもオススメで、お求めやすい価格でご覧いただけます。師走を彩る名舞台をご堪能ください。皆様のご来場をお待ちしております。


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12月歌舞伎公演は、3日(木)から26日(土)まで
※ただし、15日(火)は休演
【第一部】午前11時開演 【第二部】午後3時30分開演

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