歌舞伎公演ニュース

2020年11月6日

【11月歌舞伎公演】

好評上演中、25日(水)まで!
(舞台写真あり)

 二部制の11月歌舞伎公演は、各部とも30分休憩を含む約2時間30分の上演時間で、気軽にご鑑賞いただけます。義太夫狂言の名作と舞踊作品を上演しています。
 深まる秋に、心の琴線にふれる名舞台をお楽しみください。

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[目次] ※各演目をクリックすると移動します。

【第一部】『平家女護島―俊寛―』
【第二部】『彦山権現誓助剣―毛谷村―』 『文売り』 『三社祭』

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【第一部】

◎『平家女護島―俊寛―』 ◎目次に戻る

 平家全盛の世、平家討伐の企てに加担した俊寛は、丹波少将成経、平判官康頼とともに鬼界ヶ島へ流罪となります。
 六波羅にある平清盛(中村吉右衛門)の館に、俊寛の妻・東屋(尾上菊之助)が引き立てられて来ます。東屋の美貌に心奪われた清盛は、自分の側に仕えるよう、東屋に命じます。清盛の邪恋を毅然とはねのける東屋に対し、清盛の重臣・越中次郎兵衛盛次(嵐橘三郎)らは、俊寛の赦免は東屋の返事次第だと言い放ちます。操を貫くか、清盛の意向に従うかの間で思い悩んだ東屋は、能登守教経(中村歌六)の情けある言葉を聞いて、ある決断を下します。この決断が、次の「鬼界ヶ島」の伏線となります。気丈に振る舞う東屋の姿は涙を誘います。


序幕 「六波羅清盛館の場」
(左より)俊寛妻東屋(尾上菊之助)、平相国入道清盛(中村吉右衛門)ほか

 その後、俊寛の家来・有王丸(中村歌昇)が館に乱入し、教経の家来・菊王丸(中村種之助)と激しく争います。血気にはやる有王丸に対して、教経が再び情けある計らいを見せます。


序幕 「六波羅清盛館の場」
(左より)有王丸(中村歌昇)、能登守教経(中村歌六)、菊王丸(中村種之助)

 絶海の孤島・鬼界ヶ島では、俊寛(吉右衛門)の小屋を、成経(中村錦之助)と康頼(中村吉之丞)が訪れます。成経と海女千鳥(中村雀右衛門)の恋物語を聞いた俊寛は、最愛の妻・東屋のことを思い浮かべ、心躍らせます。妻との再会を夢見て帰京の日を待ちわびる俊寛の姿に、哀感が漂います。
 やがて島に赦免船が到着し、期待に胸を膨らませる俊寛たち。ところが、都からの使者・瀬尾太郎兼康(中村又五郎)が取り出した赦免状に記されていたのは……!


二幕目「鬼界ヶ島の場」
(左より)平判官康頼(中村吉之丞)、俊寛僧都(中村吉右衛門)、
丹波少将成経(中村錦之助)、海女千鳥(中村雀右衛門)


二幕目「鬼界ヶ島の場」
(左より)俊寛僧都(中村吉右衛門)、瀬尾太郎兼康(中村又五郎)ほか

 冷酷な瀬尾とは対照的に、もう一人の使者・丹左衛門尉基康(菊之助)が慈悲深い姿を見せます。乗船者をめぐって強硬な態度に出る瀬尾に抗う俊寛たちでしたが、瀬尾から衝撃的な言葉を聞かされた俊寛は……!


二幕目「鬼界ヶ島の場」
(左より)俊寛僧都(中村吉右衛門)、丹左衛門尉基康(尾上菊之助)ほか

 「清盛館」の上演によって、「鬼界ヶ島」で綴られる俊寛の悲劇が、より一層胸に迫ります。中村吉右衛門の清盛と俊寛の演じ分けも見どころです。


二幕目「鬼界ヶ島の場」
俊寛僧都(中村吉右衛門)



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【第二部】

◎『彦山権現誓助剣―毛谷村―』  ◎目次に戻る

  舞台は豊前国(現在の福岡県)の彦山の麓。若き武芸の達人・毛谷村六助(片岡仁左衛門)は、剣術の奥義を授けてくれた老人との約束を守り、修行に専念するため、領主からの仕官の誘いを断り続けています。領内には、六助との試合に勝った者を侍として召し抱える、とのお触れが出ています。
 母が亡くなって四十九日の墓参りをしている六助のもとに、老婆を連れた浪人・微塵弾正(坂東彌十郎)が現れます。浪人は、老い先短い母のため、六助との試合で勝たせてくれるよう懇願します。その親孝行ぶりに心打たれた六助は快諾します。六助の純朴ぶりが滲み出ます。
 その後、六助は、山賊に襲われた旅人(片岡松之助)と幼子(小川大晴)に遭遇します。山賊を一蹴した六助は、命を落とした旅人に代わり、幼子を預かります。


第一場「豊前国彦山杉坂墓所の場」
(左より)毛谷村六助(片岡仁左衛門)、家人佐五平(片岡松之助)、
一味斎孫弥三松(小川大晴)

 数日後、毛谷村の住まいの庭先で、弾正との試合に臨んだ六助は、約束通り弾正に勝ちを譲ります。六助に負けてもらった弾正は実力で勝ったとうに見せかけて憎々しく振る舞いますが、六助は気にも留めず、孝行の手助けができたと喜びます。六助の温かい人柄が伝わってきます。


第二場「豊前国毛谷村六助住家の場」
(左より)毛谷村六助(片岡仁左衛門)、微塵弾正(坂東彌十郎)

 そこへ旅姿の老婆(中村東蔵)がやって来て、唐突に親子になろうと言い出します。六助は不審に思いつつも、老婆を休ませます。その後、六助が幼子をあやしていると、今度は怪しい虚無僧が現れて六助に斬りかかり……!


第二場「豊前国毛谷村六助住家の場」
(左より)毛谷村六助(片岡仁左衛門)、一味斎娘お園(片岡孝太郎)、
一味斎孫弥三松(小川大晴)

 物語が進むにつれて、次々と意外な事実が明らかになります。杣人斧右衛門(坂東彦三郎)の母の死骸が運ばれ、弾正の偽りが発覚します。真相を知った六助は感情を爆発させ、思わず怪力を発揮します。
 六助と周囲の人々が、時にユーモラスに心温まる物語を織り成します。男勝りな娘・お園(片岡孝太郎)が六助に可憐な姿を見せるなど、二人の恋模様も面白く描かれています。


第二場「豊前国毛谷村六助住家の場」
(左より)一味斎娘お園(片岡孝太郎)、毛谷村六助(片岡仁左衛門)、
一味斎後室お幸(中村東蔵)、一味斎孫弥三松(小川大晴)



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◎『文売り』  ◎目次に戻る

 初春の逢坂の関に、梅の枝に文を結んだ美しい女(中村梅枝)が現れます。恋を取り持つのが生業(なりわい)という文売りの女は、廓(くるわ)での色恋沙汰を語り始めます。
 一人の男を巡って意地を張り合う二人の遊女の様子を、セリフを織り込みつつ、清元の語りに乗って踊っていきます。廓の物語が「しゃべり」の技巧で面白く表現されるのが見どころです。みずみずしく艶やかな女方舞踊をご堪能ください。


文売り(中村梅枝)



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◎『三社祭』  ◎目次に戻る

 二人の漁師(中村鷹之資、片岡千之助)が網打ちの漁をしています。大漁を期待し、二人が流行り唄に合わせて軽快に踊っていると、頭上に怪しい黒雲が現れます。気を失った二人は、悪玉と善玉に取り憑かれてしまいます。
 悪玉と善玉の面を付けて踊る「悪づくし」をはじめ、廓の恋模様などを織り込み、洒脱で明るい舞踊がテンポよく展開します。若手コンビによる躍動的で清新な舞台をお楽しみください。


(左より)善玉(片岡千之助)、悪玉(中村鷹之資)


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 当代を代表する人間国宝たちの当たり役をはじめ、魅力溢れる好配役でお送りする11月歌舞伎公演。お求めやすい価格で、初めて歌舞伎をご覧になる方にもオススメです。皆様のご来場をお待ちしております。


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11月歌舞伎公演は、25日(水)まで
※ただし、10日(火)・18日(水)は休演
【第一部】12時開演 【第二部】午後4時30分開演

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