歌舞伎公演ニュース
2025年7月18日
【7月歌舞伎鑑賞教室】
『色彩間苅豆ーかさねー』
好評上演中、
26日(土)まで!
(舞台写真あり)
7月は、ティアラこうとう(江東区)で<歌舞伎鑑賞教室>を開催!
今回は、歌舞伎舞踊の名作『色彩間苅豆―かさね―』をご覧いただきます。
お芝居の前には、『解説 歌舞伎のみかた』もあり、初めての方にも分かりやすい解説付きの公演です。
舞台写真とともに、公演の魅力をご紹介します。
『解説 歌舞伎のみかた』は、坂東亀蔵がご案内します。歌舞伎独特の表現技法や音楽の解説などを交えながら、今回上演する『かさね』の見どころについて楽しくご紹介します。歌舞伎が初めての方も、安心してご鑑賞いただけます。
『解説 歌舞伎のみかた』
(坂東亀蔵)
続いて『色彩間苅豆―かさね―』の上演です。
下総国羽生村(現在の茨城県常総市羽生町)に住む百姓の助は、妻の菊と深い仲になった侍の久保田金五郎によって殺害されました。金五郎は逃亡、捕手がその行方を捜していました。
追われる身となった金五郎は与右衛門と改名して、同じ家中で奉公していた腰元のかさねと恋仲になりました。武家奉公する身にとっては許されない関係になってしまった二人は、心中する約束をしました。しかし、与右衛門は書置きを残して姿を消しました。
雨が降る中、与右衛門が木下川の堤へやって来るところから舞台は始まります。そこにかさねが現れました。かさねは、一人で立ち去った与右衛門に恨み言を言い、約束どおり一緒に死んでほしいと口説きます。与右衛門はかさねに対して、彼女の養父が主家の重宝を紛失し、家名断絶の危機に自分たちが心中しては親不孝だと言い、かさねの願いを断ります。
『色彩間苅豆―かさね―』
[左より]与右衛門(中村芝翫)、
かさね(中村萬壽)
思いも寄らぬ与右衛門の言葉に、かさねは一年前の秋に結ばれた二人の仲を切々と語り、さらには彼の子を身籠っていることを明かします。
『色彩間苅豆―かさね―』
かさね(中村萬壽)
『色彩間苅豆―かさね―』
[左より]与右衛門(中村芝翫)、
かさね(中村萬壽)
それを知った与右衛門はかさねと心中する支度をします。ここへ「俗名助」と記された卒塔婆と鎌が刺さったどくろが流れてきます。そのどくろは、与右衛門が殺した助のものでした。
これに気づいた与右衛門が卒塔婆を折った途端、かさねが顔を押さえて苦しみ出しました。さらに、かさねが助と菊の間に生まれた娘であることを知った与右衛門は、身の因果の恐ろしさを実感します。
『色彩間苅豆―かさね―』
与右衛門(中村芝翫)
そこへ、捕手が現れ、与右衛門を捕まえようとします。そのうち、捕手が与右衛門捜索に関わることが記された一通の書状を落とします。
『色彩間苅豆―かさね―』
与右衛門(中村芝翫)
一方、かさねは、顔の左側がただれて醜く変わり果て、片足も動かなくなっていました。その様子は、まるで与右衛門が殺めた助のようでした。
『色彩間苅豆―かさね―』
[左より]与右衛門(中村芝翫)、
かさね(中村萬壽)
どくろに刺さっていた鎌を手に取った与右衛門は、かさねを押さえつけて、その変わり果てた姿を鏡で見せつけ、因果の巡り合わせを語ります。そして、かさねを手に掛け、その場を立ち去ろうとします。
『色彩間苅豆―かさね―』
[上より]与右衛門(中村芝翫)、
かさね(中村萬壽)
しかし、かさねの恨みは深く、逃げようとする与右衛門を引き戻すのでした。
『色彩間苅豆―かさね―』
[左より]与右衛門(中村芝翫)、
かさね(中村萬壽)
清元の名曲にのせて繰り広げられる、歌舞伎ならではの美しさと変化に富んだ名作舞踊をご堪能ください!
また、夏休み特別企画として、全日程で「親子で楽しむ歌舞伎教室」(一般・学生料金よりもお得な親子割引あり)を開催します。また、25日(金)午後7時開演の部では、英語字幕・イヤホンガイド付きで楽しめる「Discover KABUKI ―外国人のための歌舞伎鑑賞教室―」を開催いたします。
皆様のご来場をお待ちしております。
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