令和2年初春歌舞伎公演|1月3日[金]~27日[月]

通し狂言 菊一座令和仇討

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四世鶴屋南北『御国入曽我中村』をアレンジして上演!両花道の使用など様々な趣向を盛り込んだ、初春にふさわしい華やかな舞台!
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SCHEDULE

令和2年1月3日[金]~27日[月]

12時開演 ※10日(金)・17日(金)は午後4時開演 ※開場時間は開演45分前の予定です。但し、3日(金)は午前10時30分開場の予定です。

国立劇場託児室

  • ・月・水・土・日・祝日に開設。
    事前のご予約をお願いいたします
    (定員になり次第、締め切らせていただきます)
  • ・料金: 0~1歳2,000円/2~12歳1,000円
  • ・受付時間: 平日午前10時~12時/午後1時~5時
  • ・ご予約・お問い合わせ: 0120-788-222 
    イベント託児・マザーズ
国立劇場のお正月|鏡開き 1月3日(金)午前10時50分~(予定)|曲芸 1月3日(金)開演前|獅子舞 1月3日(金)最初の休憩時間 1月4日(土)~7日(火)午前11時30分~ |手拭いまき 1月3日(金)~27日(月)までの毎日

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菊一座令和仇討

大江広元家の跡目争いに
暗躍する謎の黒幕に
二人の名高き武芸者や
刹那的に生きる悪女が絡む
奇想天外の仇討物!

「令和」に改元されて初めての正月を迎える国立劇場の初芝居は、恒例の復活通し狂言の上演です。今回は、文化・文政期の江戸歌舞伎を支えた作者・四世鶴屋南北の『御国入曽我中村(おくにいりそがなかむら)』をアレンジして、『菊一座令和仇討』と題して上演します。

初演は文政8年(1825)1月、江戸・中村座。作者の南北は、複数の物語の世界を巧妙に組み合わせて新たに創作する「綯交(ないま)ぜ」を得意にしていましたが、この作品でもその手法を活かしています。曽我兄弟の仇討ちを題材にした「曽我物」の時代設定を踏襲し、名場面『鈴ヶ森』でお馴染みの幡随院長兵衛(ばんずいいんちょうべえ)や白井権八(しらいごんぱち)、近松門左衛門の浄瑠璃『鑓の権三重帷子(やりのごんざかさねかたびら)』の主人公・笹野権三(ささのごんざ)など、先行作品ですでに有名な多くのキャラクターを縦横無尽に活躍させています。南北ならではの奇想天外な設定が仕組まれ、舞台から目が離せません。

あらすじ

時は鎌倉時代。執権・大江広元(おおえのひろもと)の家に伝わる重宝「陰陽(いんよう)の判」が紛失。跡目相続の許可を得るためには、その重宝を将軍家に献上しなければなりません。武芸に優れた大江の家臣・笹野権三と白井権八は、重宝詮議の依頼を受けます。一方、広元の妾腹・志摩五郎が、頼朝の弟・蒲冠者範頼(かばのかんじゃのりより)の力添えを得て、御家横領を企てており、その計略には、権三・権八各々の養父も加担していました。権三と権八は、養父に諫言しますが聞き入れられず、互いの養父を殺害します。親の敵として互いに討たれようとする権三と権八の争いを、大江家と懇意の俠客(きょうかく)・幡随院長兵衛が止めに入り、重宝の詮議を最優先にすべきだと説得し、権三と権八は分かれて詮議に向かいます。

「陰陽の判」は、志摩五郎の配下が密かに盗んでいましたが、謎の女・三日月おせんが入手し、やがて、おせんの夫・寺西閑心の手に渡ります。傷療治の名医として有名な閑心の許へ、道中で負傷した権三と権八が偶然訪れます。権八は、女性に間違えられたのを幸い、重宝詮議の費用を得るために身売りして、吉原の花魁小紫(おいらんこむらさき)を名乗ります。閑心・おせんと権三・権八との間で駆け引きが続く中、四人の秘められた素性と関係が明らかになり、物語は意外な方向へ展開します……。

今回の上演に当たり、原作の面白い設定や趣向を借りながら、仇討ちの物語を新たに創作します。国立劇場では八年ぶりの両花道を使用し、菊五郎を中心にした充実の一座が、初春にふさわしい華やかで娯楽性豊かな舞台を繰り広げます。ご期待ください。

関連コラム

〈綯交ぜ〉から生まれる新しさ

型破りな表現力によって歌舞伎の新時代を切り拓いた作者・四世鶴屋南北。そんな南北の作劇法の特色の一つが、〈綯交ぜ〉の手法です。

江戸時代では、当時の観客がすでに親しんでいた物語を元に作品を構想するのが通例となりました。そのような作品の背景となる時代・事件を〈世界〉と呼び、そこには登場人物の名前から役柄、相関関係、基本的な筋や展開に至るまで含まれていました。時代物では、『平家物語』や『曽我物語』、『太平記』など、数多くの物語が題材を提供しました。また、世話物でも、「お染久松」や「八百屋お七」、「お夏清十郎」など、実際の事件が作品に取り上げられることで、次第に〈世界〉として定着しました。

江戸時代、毎年11月に、各座が次の1年間の新たな役者の顔ぶれを見せる顔見世興行がありました。江戸歌舞伎では、その準備として座頭(ざがしら)と座元と狂言作者らが集まって〈世界定め〉という企画会議が行われており、〈世界〉の選定は重要なことでした。〈世界〉を分類した便覧『世界綱目』は、代々の狂言作者たちに書き写され、虎の巻として活用されました。

〈世界〉に新しい解釈や人物、物語など、変化を加える作者独自のアイディアが〈趣向〉です。当時の観客は、慣れ親しんだ〈世界〉にどんな新しい〈趣向〉が加えられるのかを楽しみに劇場に通っていました。

〈世界〉が使い古されると、新味を求めて複数の異なる世界を縦横に交錯させる〈綯交ぜ〉が盛んになっていきました。南北は、複雑化した〈綯交ぜ〉を駆使して独自の世界を創り出しました。たとえば『隅田川花御所染』では、「隅田川」の世界に、「清玄桜姫」と「鏡山」の世界が組み合わせられています。

こうした〈綯交ぜ〉の手法により、物語の可能性は大きく広がることになります。

〈世界定め〉の様子 初代歌川豊国(画)『絵本戯場年中鑑』享和3年(1803)(東京大学総合図書館所蔵)

四世鶴屋南北 (1755-1829)

江戸で生まれた南北は、20代初めに狂言作者を志し、長い下積みの中で独自の作風と表現を培っていきました。出世作は、文化元年(1804)の『天竺徳兵衛韓噺(てんじくとくべえいこくばなし)』。蝦蟇の妖術使いを主人公にしたこの作品は、屋体崩しや早替りなどが評判を呼び、大当たりを取りました。

その後も南北は、当代の名優たちと組んで次々と名作を発表。俳優の個性を活かしながら、「悪婆(あくば)」や「色悪」といった新しい役柄を生み出すとともに、同時代の風俗や人間像をリアルに取り入れた「生世話物(きぜわもの)」を確立しました。代表作の一つ『東海道四谷怪談』(文政8年[1825])は、日本の怪談劇の代名詞とも言えます。

75歳で没するまでの間、南北は120余篇を残し、その作品は今なお繰り返し上演されています。

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