2023.09.22 更新

国立劇場の思い出

 私が国立劇場でしばしば観劇しましたのは文楽です。人形が好きな私は子供の頃から、文楽の写真などを見ると面白そうだなぁ、見てみたいなぁ、と思っていましたが、関東に住んでいたことと、恐らくその当時は文楽の衰退期であったために文楽を見る機会はありませんでした。
 その後、何年も経過し、結婚後に関西に住むことになり、文楽劇場で文楽を見る事が出来るようになり、文楽の面白さにはまりました。数年後、関東に転居してからは、文楽を見るのは国立劇場となりました。
 国立劇場でなんといっても思い出深いのは、劇場のサービスで託児をしていただいて、文楽を観たことです。今は託児付きのエンターテインメントは増えているかもしれませんが、その頃はまだ託児付きの娯楽はそんなに多くなかったと思います。まだミルクを飲んでいる子供を預けて、文楽を見られたのはとても嬉しかったです。毎日育児をしている日々に、日常をはなれて新鮮な楽しみでした。
 今は、もうその子供も大きくなって親子で楽しむ鑑賞教室に行ったりするようになりました。

(佐藤京子様より)

国立劇場は未来へ向けて
新たな飛躍を目指します