皆様からの思い出

2023.07.24 更新

初代国立劇場と私

 歌舞伎は子供の頃、芝居好きの祖母と一緒にテレビでの劇場中継を見ておりました。
 初めて歌舞伎を劇場で見たのが「歌舞伎鑑賞教室」でした。学校行事として文楽も見に行きました。
 思えばまだ劇場も新しく、校倉造りを模した建物とその広い空間に驚いたことを覚えております。
 そして、何より当時の演者は、若かりし頃の菊五郎丈、玉三郎丈、左團次丈他と、もったいないほどの方たちによる忠臣蔵でした。未だに忘れられません。
 観劇の素晴しさは、舞台と実際の音曲に触れられることと思います。演者と観客が空間を共有できるということでしょうか。
 その後しばらくブランクがありましたが、四十代後半より再び観劇に出かけられるようになりました。
 鑑賞教室で母校の生徒さんをみかけて、つい声をかけてしまったこともありました。私が初めての観劇からもう半世紀以上たったことを実感しております。
 この大切な機会は今後も是非続けていってほしいと願っております。又なかなかこうした機会に恵まれない地方の学生さんにも、配信などで見られることが出来たらと思います。思わぬ出会いに恵まれることもあるかと存じます。
 2029年の国立劇場に再び出かけられることを望みまして。

(匿名のお客様より)

国立劇場は未来へ向けて
新たな飛躍を目指します