歌舞伎との出会い
高校生の時見た演劇にいたく感動し、地元の観劇の会に参加していくつか演劇を見ていたのは30数年昔。
仕事の忙しさにかまけ、観劇など赴くことなく、そういったことに疎い歳月が流れていました。
昨年、仕事が変わり、時間的余裕ができたことと歌舞伎好きの人に誘われ、国立劇場で行われた鑑賞教室「紅葉狩」で初めて歌舞伎を鑑賞しました。
いきなり暗転し最初に流れる「鬼滅の刃」の主題歌。そこから歌舞伎にも鬼の話があるとのことで「紅葉狩」の紹介。へー、歌舞伎といってもこんな現代的な演出をするんだと、鑑賞教室ならではなのでしょうけど少し驚きました。
休憩の後、幕開けを告げる拍子木が場内に甲高く響き渡り、映像では体験できない生舞台の迫力を感じました。その後繰り広げられる歌舞伎の世界。なんとなくワイドショーなどで見聞きする周辺情報程度だった歌舞伎について、もっと知りたいと思いました。
興味をもち、ウェブ動画でいろいろな歌舞伎の情報を見たり、シネマ歌舞伎でナウシカをやっていたので映画館に見に行ったり、1月は国立劇場の遠山の金さんを見たり、いままで全く見てなかった歌舞伎でしたが、昨年から今年にかけて数本の演目を拝見しました。次の演目が何か気になるほどに歌舞伎を見ていきたい気持ちが高まっています。
悲しいかな、この10年位に亡くなった名優の皆さんを実物で見ることはもうできません。動画で見てもとても感動するのに、生だったらどんなに心躍らされたことか。
映像に残る時代にはなりましたが、やはり一期一会。生の舞台での出会いを大切にしたいと思いました。
にわかの歌舞伎ファンですが、こういった機会が国立劇場で得られたのも何かの縁。これから一緒に思い出を作っていきたいと思っています。
さよなら公演をしっかり瞼に焼き付けて、再開場を心待ちにしています。
(匿名のお客様より)