未来へつなぐ浮世絵プロジェクト初代国立劇場×山口晃国立劇場 / アダチ版画研究所




国立劇場は昭和41年(1966)の開場以来、多様な伝統芸能の上演により、多くの国民に親しまれ、芸能の振興と技芸の継承に取り組んできました。また、伝統芸能に関する調査研究や資料の収集活用にも力を入れてまいりました。

建物の老朽化に伴い、国立劇場および国立演芸場は再整備期間を経て、新たな国立劇場へと生まれ変わります。この「未来へつなぐ浮世絵プロジェクト」は、10月末で閉場する現国立劇場の姿を人々の記憶に留め、後世へ伝えるため、「初代国立劇場さよなら記念」の一環として、国立劇場をモチーフとした浮世絵(木版画)を新たに制作するプロジェクトです。

浮世絵(木版画)の版下絵は、幅広い世代の支持を得ている人気画家・山口晃氏が作画を担当。
山口氏は、日本の伝統的絵画の様式を用いながら、過去と未来が混在するイマジネーション溢れる作風で知られており、その制作のスタンスは、伝統芸能を未来へとつなぐ国立劇場の理念にも通じます。

木版画の制作を担当するアダチ版画研究所は、江戸時代の浮世絵の高度な制作技術を現代に継承する彫師・摺師を抱える工房兼版元です。葛飾北斎や歌川広重らの浮世絵の復刻をはじめ、近年では国内外のトップアーティストたちを絵師に迎え、現代における木版画の新たな可能性を追求しています。

現代、そして未来へ、時空を超えて伝統文化の魅力を発信する浮世絵作品の誕生に、どうぞご期待ください。



プロジェクト概要


企画名 未来へつなぐ国立劇場プロジェクト 初代国立劇場さよなら記念
「未来へつなぐ浮世絵プロジェクト 初代国立劇場 × 山口晃」
内 容 伝統的な木版技術を用いた浮世絵の制作、公開、有料頒布
出 版 独立行政法人日本芸術文化振興会、株式会社アダチ版画研究所
作 画 山口晃
制 作 株式会社アダチ版画研究所
監 修 公益財団法人アダチ伝統木版画技術保存財団
協 力 株式会社ミヅマアートギャラリー


画家・山口晃 プロフィール



撮影:曽我部洋平


1969 年東京生まれ、群馬県桐生市に育つ。96 年東京藝術大学大学院美術研究科絵画専攻(油画)修士課程修了。13 年『ヘンな日本美術史』(祥伝社)で第12 回小林秀雄賞受賞。 日本の伝統的絵画の様式を用い、油絵という技法を使って描かれる作風が特徴。都市鳥瞰図・合戦図などの絵画のみならず立体、漫画、インスタレーションなど表現方法は多岐にわたる。
主な個展に、2015 年「山口晃展 前に下がる下を仰ぐ」(水戸芸術館現代美術ギャラリー、 茨城)、18年「Resonating Surfaces」(大和日英基金ジャパンハウスギャラリー、ロンドン)など国内外展示多数。
2023年9月9日より、アーティゾン美術館(東京)にて、石橋財団のコレクション品とのセッション展示「ここへきて やむに止まれぬ サンサシオン」を開催予定。


公式サイト

▶︎https://mizuma-art.co.jp/artists/yamaguchi-akira/
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制作・アダチ版画研究所




江戸時代の浮世絵の伝統的な木版画制作技術を高度に継承する職人を抱え、浮世絵の復刻から草間彌生氏や山口晃氏ら国内外で活躍する現代美術のアーティストの木版画制作を行っている工房、兼版元。1928年創業。1994年には、伝統木版画技術の保存と普及を目的に「アダチ伝統木版画技術保存財団」を設立。同財団とともに若手の職人の育成事業に力を入れている。


公式サイト

▶︎https://www.adachi-hanga.com/
(外部サイトに移動します)



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新たな飛躍を目指します