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国立演芸場

演芸資料展示室

企画展「口絵・挿絵でたどる演芸速記本」

 演芸速記本の嚆矢となる三遊亭円朝『怪談牡丹燈籠』(明治17年初刊)以来、現在に至るまで落語や講談をはじめとする演芸速記本は数多く出版されてきましたが、その多くには口絵・挿絵が添えられています。演芸速記が言文一致体のヒントとなるなど、近代の文学と関係が深いことは良く知られていますが、速記本に添えられた口絵・挿絵もまた文芸雑誌等、当時の出版物と密接な関係を持ってきました。演芸速記本の口絵、挿絵を描く画家の多くはまた小説等を中心とした文芸雑誌や単行本の挿絵等を描いており、当時有名だった画家の名前もよく見られます。
 当初口絵・挿絵は登場人物の様子や、物語のある場面を画像化して読者に印象付ける役割を担う一方で、現在のグラビアのように本自体に華やかさを添える役割を持っていたようですが、活字の普及や読書環境の変化に伴い、絵の役割も変化していきます。
 今回の展示では、国立劇場が所蔵する速記本を中心に、その口絵・挿絵の流れを追いながら、絵と速記本文との関係、またその変遷について見ていきたいと思います。

展示監修:今岡 謙太郎(武蔵野美術大学教授)

 

会期 令和5年4月1日(土)~8月20日(日)
開室時間 午前10時から午後5時
休室日 令和5年4月21・23~27日
5月22~25日・29~31日
6月21・23・25~30日
7月1・21・24~26・28・31日
※赤字…チラシに記載の休室日から変更された日にち
場所 国立演芸場1階・演芸資料展示室
入場料 無料

※休室日は公演の都合により変更になる場合がございます。

 

主な展示資料

主な展示資料のご紹介です。展示資料一覧(PDF)のダウンロードはこちらから。

鰭崎英朋 「野木の怪談」『娯楽世界』第5巻第1号 口絵 大正6年

高畠華宵 「かちどき」『講談倶楽部』第6巻第9号 夏季増刊出世かがみ 表紙 大正5年

鈴木錦泉 『講談里見八犬伝の十 八犬士勢揃』口絵 大正2年

安田蕉堂 『大石内蔵之助』表紙 明治41年

水野年方 『文芸倶楽部』第12巻第14号 口絵 明治39年

井川洗厓 「緋金襴」『講談倶楽部』第7巻第1号 表紙 大正6年

演芸場のご案内

所在地 〒102-8656 東京都千代田区隼町4-1
TEL 03-3265-7411
最寄り駅 [地下鉄] 半蔵門線 「半蔵門駅」 1・6番出口より徒歩8分
有楽町線・半蔵門線・南北線 「永田町駅」 4番出口より徒歩5分