日本芸術文化振興会トップページ > 国立演芸場 > R4.8 企画展「曽我廼家五郎――「喜劇」の誕生」
日本芸術文化振興会では、お客様の安全・安心を最優先に感染拡大予防対策を徹底した上で、演芸資料展示室を開室いたします。
なお、感染拡大予防のため、ご利用を制限または休室する場合がございます。ホームページ等で最新の情報をご確認ください。(2022/8/12現在)
国立劇場調査養成部調査資料課
曽我廼家五郎(そがのや・ごろう、1877〜1948)は、歌舞伎の下廻りだった同僚の十郎とともに1904年、道頓堀・浪花座で「改良大喜劇」と称して曽我の家十郎・五郎一座を旗揚げし、明治末期の日本に「喜劇団」ブームが起きるきっかけを作った人物です。五郎劇と呼ばれたその作品や上演は、現在の松竹新喜劇の人情喜劇の系譜に継承されているとはいえ、今ではその名を知る人は少なくなりました。この展示では、戦前の東京大阪の商家で「歌舞伎に行こうか五郎劇に行こうか」と言われたほどの人気と格式を誇った五郎劇の概要を紹介しながら、国立劇場所蔵の遺品を中心に、かつての「喜劇王」曽我廼家五郎の生涯と業績をたどります。
展示監修:日比野 啓(成蹊大学文学部教授)
会期 | 令和4年8月1日(月)~11月23日(水・祝) |
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開室時間 | 午前10時から午後5時 |
休室日※ | 令和4年8月22~31日 9月21・22・26・27・30日 10月21・24・27・31日 11月22日 |
場所 | 国立演芸場1階・演芸資料展示室 |
入場料 | 無料 |
※休室日は公演の都合により変更になる場合がございます。
※入場制限については、当面の間上記のとおりとさせていただきます。
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主な展示資料のご紹介です。展示資料一覧(PDF)のダウンロードはこちらから。
油絵 五郎の肖像(新橋演舞場出演15 周年記念) 昭和14年5月
辻番付「欧州土産曽我廼家五郎一派」 大正4年4月新京極明治座
上演台本「満州楽土の夢」 昭和7年4月脱稿
写真(新聞) チャップリンと曽我廼家五郎 昭和7年5月新橋演舞場
映画「へちまの花」昭和17年撮影(株式会社マツダ映画社蔵)※展示室内のモニターでご覧頂けます
明治期に英語のコメディ(comedy)の翻訳語として作られた「喜劇」は、日本で独自の発展を遂げてきました。喜劇が全国に広まるきっかけとなった明治末の曽我廼家十郎・五郎兄弟劇の旗揚げから、戦後間もなくの松竹新喜劇の創設と藤山寛美の活躍、そしてその未来まで、約百年の上方喜劇の歴史をさまざまな視聴覚資料とともに辿っていきます。ナビゲーターを務めるのは、名跡を継ぎ、曽我廼家喜劇の上演に意欲的に取り組む曽我廼家寛太郎(松竹新喜劇)と、五郎についての研究を長年行う一方で、さまざまなジャンルの演劇についても造詣の深い日比野啓(成蹊大学文学部教授)。現存する曽我廼家五郎の唯一の映像である映画「へちまの花」(撮影:昭和17年12月大阪歌舞伎座。マツダ映画社蔵)をはじめ、当日お見せする資料には他では公開することのできない貴重なものもあります。この機会をお見逃しなく!
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曽我廼家 寛太郎(そがのや・かんたろう) 1981年 大阪芸術大学卒業後、松竹新喜劇に入団。2001年 「曽我廼家寛太郎一座」を旗揚げ。 2014年からは 「喜劇らいぶ」として、曽我廼家喜劇の上演に意欲的に取り組んでいる。 NHK の朝ドラ「おちょやん」では、 いつも豆を食べていた小山田正憲役、映画「キネマの神様」では、撮影所のとぼけた守衛役で存在感を示した。 |
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日比野 啓(ひびの・けい) 成蹊大学文学部教授。演劇学(演劇史・演劇理論)。著書『三島の子どもたち』(白水社、2020年)等。 編著Music in the Making of Modern Japan (Palgrave McMillan, 2021)、『戦後ミュージカルの展開』(森話社、2017年)等。 日本近代演劇デジタル・オーラル・ヒストリー・アーカイヴ(https://oraltheatrehistory.org)を主宰。 |
日時 | 令和4年9月17日(土) 午後2時~午後4時 ※途中休憩あり |
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講師 | 曽我廼家 寛太郎 (松竹新喜劇) 日比野 啓 (成蹊大学教授) |
会場 | 伝統芸能情報館3階レクチャー室 |
募集人数 | 100名 (抽選制/全席座席指定) |
受講料 | 1,000円 (当日現金にてお支払いいただきます) |
応募締切 | 令和4年8月19日(金)(はがき:当日消印有効/メール:午後11時59分まで) |
応募方法 |
【メールの場合】 メールの件名を「第84回伝統芸能講座」としてください。 本文に①お名前②電話番号③講座の開催日④講座のタイトルをご記入の上、下記メールアドレスまでご応募ください。 応募先:dentoukouza★ntj.jac.go.jp 【往復はがきの場合】 往復はがきの往信裏に①ご住所②お名前③電話番号④講座の開催日➄講座のタイトルを、返信表にご住所とお名前をご記入の上、下記の宛先にご応募ください。 〒102-8656 東京都千代田区隼町4-1 ※重複申込は無効となりますのでご注意ください。 |
お問い合わせ先 | 調査資料課図書・資料係 TEL 03-3265-7061(直通) 平日 午前10時~午後5時 |
所在地 | 〒102-8656 東京都千代田区隼町4-1 | |
TEL | 03-3265-7411 | |
最寄り駅 | [地下鉄] | 半蔵門線 「半蔵門駅」 1・6番出口より徒歩8分 有楽町線・半蔵門線・南北線 「永田町駅」 4番出口より徒歩5分 |