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【千駄ヶ谷だより】 復曲能「阿古屋松」が再演されます!

 <復興と文化>をテーマとした企画公演で、復曲能「阿古屋松」が5年ぶりに再演されます!
 「阿古屋松」は、観世宗家に伝わる世阿弥自筆本を元に平成24年国立能楽堂特別企画公演で復曲(初演)され、日本経済新聞で「世阿弥の作劇意図を正しく射当てた」と評されるなど、好評を得た作品です。
 <復興と文化>の企画は、国立能楽堂が東日本大震災の翌年より、災害からの復興に文化が果たす役割を考える一助となるよう続けてきた企画です。「阿古屋松」は、能には数少ない東北が舞台の作品として、被災地への想いを込めて上演します。

 
 (平成24年初演時 シテ 観世清和)


○復曲能「阿古屋松」あらすじ

 みちのくに国司として赴任中の藤原実方(さねかた)は、木樵(きこり)の老人に出会い、歌枕で名高い阿古屋松(山形市・萬松寺)への案内を求めます。やがてその阿古屋松の下で通夜をすると、塩竈(しおがま)明神(宮城県塩竈市・塩竈神社の祭神)が現れます。明神は松のめでたさを語り、また、数々の松の名木のうちでも「阿古屋松」が群を抜いていると語ります。そして明神は、実方が都にいた頃の風雅を偲んで自ら舞を舞うのでした。

 

 

○「阿古屋松」の魅力

 世阿弥の芸談を聞書きで残した「申楽談儀(さるがくだんぎ)」には、「西行、阿古屋松、おほかた似たる能なり」とあります。桜の老木の精が現れて舞を舞う「西行桜」に対し、「阿古屋松」のシテは塩竈明神ですが、松の精とも見え、その舞姿は共通性を感じます。また、ワキの藤原実方に都での舞を思い出させるところは「融(とおる)」のような古(いにしえ)の雅(みやび)への憧憬も感じられ、大変格調の高い印象を受けます。

 シテの老人とワキの実方の“老いと若さ”“地方と中心”の対比を描く面白さ、後段の塩竃明神による松のめでたさや松の名所尽くしが展開される<クセ>、実方がかつて都で舞った「臨時(りんじ)の舞」を明神が再現するなど、見どころ聞きどころに満ちた魅力的な作品です。

 今回は、初演時に地頭として作品を支えた梅若玄祥が初めてシテを勤めます。また、初演時のシテ・観世清和が地頭を勤め、作品にさらなる深化と新たな魅力を吹き込みます。どうぞご期待ください。

 
 (平成24年初演時 シテ 観世清和)


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