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【9月文楽公演】初日を迎えました!

 9月2日、9月文楽公演が初日を迎えました。第一部(午前11時開演)では『生写朝顔話』を、第二部(午後4時開演)では『玉藻前曦袂』を上演しています。初日の舞台から、第一部『生写朝顔話』の様子をご紹介します。

 西国の大名大内家のお家騒動を背景に、大内家の家臣宮城阿曾次郎と、岸戸家の家老の娘深雪との、すれ違いの恋を描く『生写朝顔話』。

 幕開きとなる「宇治川蛍狩の段」では、阿曾次郎と深雪の出会いと別れが描かれます。深雪に恋を寄せる阿曾次郎が「朝顔の歌」をしたためた扇がこの物語の鍵となります。


 帰国の途上で明石浦に差しかかった阿曾次郎が、思いがけず深雪と再会する「明石浦船別れの段」。突然の大風という運命のいたずらにより船は出航してしまい、またも二人は離れ離れに。三味線と箏の音色が、思いがけなく別れることになる二人の悲しさを一層引き立てます。

 

 様々な苦労を重ね、阿曾次郎恋しさに目を泣きつぶしてしまった深雪。朝顔と名を変えた深雪は、離れ離れとなっていた乳母の浅香と再会しますが、待っていたのはさらなる悲劇でした。ついに再開した乳母に、名乗ることもできない身のあさましさを嘆く深雪の姿と、深雪への慈愛を見せる浅香のやり取りが胸を打ちます。


 一方、駒沢次郎左衛門と改名した阿曾次郎は、命を狙われています。毒(しびれ薬)を盛ろうとした悪医者・萩の祐仙が、かえって笑い薬を飲まされる場面が、悲しい物語の中で理屈抜きに楽しめる「嶋田宿笑い薬の段」。客席からも多くの笑い声が上がっていました。


 続く「宿屋の段」で、ついに阿曾次郎と深雪が再会します。阿曾次郎は、琴歌で生計を立てている朝顔という盲目の娘が、深雪であると気づきますが、同座している政敵の手前名乗りだすことができません。朝顔の身の上話を聞きながら、朝顔が深雪であることに気づいていく阿曾次郎の胸の内を、太夫、三味線、人形遣いが丁寧に描き出します。


 三たび別れ別れとなった二人。阿曾次郎を追った深雪は増水のため大井川を渡ることができず、絶望して身を投げようとしますが、その身に奇跡が起こります。絶望に次ぐ絶望を経てたどり着く奇跡に、心が救われます。


 大内家のお家騒動が物語の背景となっている『生写朝顔話』ですが、今回の上演では特に阿曾次郎と深雪に焦点を絞り、すれ違いの恋の悲しみと哀れさが引き立つ舞台となっています。

 初日は満員御礼となり、めでたく幕が降りました。次回は第二部『玉藻前曦袂』の様子をお届けします。

   

 

9月文楽公演 9月2日(土)~18日(月)

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