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数千年の箏の歴史を辿ります!
「日本音楽の流れⅠ―箏―」は6月10日(土)開催です!

 糸を弾いて音を奏する楽器「箏」。複数の絃から表現される音色には典雅な情趣と華やかな音楽性が溢れ、古代の昔より広く親しまれてきました。楽器の造りは板に糸を張るというシンプルな構造ですが、現在まで世界各地で様々な種類の箏が誕生しています。

 『日本音楽の流れⅠ―箏―』(6月10日(土)国立劇場小劇場)では、中国の古代楽器≪瑟(しつ)≫≪唐箏(からごと)≫が登場します。それぞれ古代中国において創作され、日本の箏の源流になった楽器です。本公演では主に、日本で成立展開した様々な箏をご紹介しますが、最後の曲ではこれら古代楽器を用います。
 現代の箏までの変遷は≪瑟≫→≪唐箏≫→≪箏≫→≪二十五絃箏≫と辿ることができるようですが、興味深いことに、その糸の数に着目すると、古代中国で25絃が13絃になり、日本に伝来したのち13絃が25絃に変化したことがわかります。二千年以上の歴史を経て、古代中国で使用されていた箏の絃数と、現代日本で改良された箏の絃数が共通するとは興味深いですね。それぞれ音色も異なり、個性豊かな美しい音が表現されます。今回は各楽器をご紹介します。


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瑟(しつ)中国・周時代、25絃


 紀元前5世紀頃から使用されていた古代楽器です。孔子など徳の高い人物が弾いていたと伝えられています。全長は116センチとやや小ぶりで、25本の絃を具えています。中央の7本を低音域とし、糸が長めに張られているのが特徴といえます。本公演では、紀元前二世紀頃の遺跡(馬王堆(まおうたい)一号漢墓・中国湖南省長沙)から出土した瑟に基づき、昭和63年に国立劇場が考証した復元楽器を用います。


 

唐箏(からごと)中国・漢時代、13絃 

 
 2世紀頃にはその使用が確認されています。瑟と同様に、演奏者は高貴な身分の人だったようです。全長は191センチと、一般的な箏よりやや長めで、13本の絃を具えています。胴の造りに特徴があり、板が張り合わされて(6面の木材を接合して胴をつくる型)形成されています。本公演では、8世紀頃の正倉院出土品に基づき国立劇場が考証を進め、昭和62年に復元した楽器を用います。 



箏(こと)日本・平安時代、13絃

 
 現代一般に広く使用されている楽器です。貴族や僧侶、当道組織で演奏活動が展開されてきました。9世紀頃、前述の唐箏と日本に古代から伝承されていた和琴を組み合わせることによりその原型ができたといいます。中国で発展した糸のつくりと、和琴で用いられていた板の張り方(丸木を刳り貫いて胴を形成する型)が採用されたようです。全長180センチ前後、13絃。



二十五絃箏(にじゅうごげんそう)日本・現代、25絃


 平成3年に創作された楽器です。近代以降、西洋楽器と日本の伝統楽器が一緒の舞台で協演する機会が増えましたが、同じ舞台でも演奏しても音色や音量で劣ることのないよう様々な工夫が施されています。全長は182センチ前後、25絃。絃の数がふえたことにより幅や厚さが増し、伝統的な箏よりも多彩な音が出せるようになりました。



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 6月10日には、これらの4つの箏が協演する『過現反射音形調子(かげんはんしゃおんけいぢょうし)』が、新作委嘱作品として初演されます。古代の箏と現代の箏が共鳴すると、一体どのような音が表れてくるのでしょうか。数千年の歴史をつむぐ音物語。ぜひご期待ください!

 

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