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【11月雅楽公演】40年ぶりに蘇る、雅楽の大曲『盤渉参軍』

 11月の雅楽公演は、復曲初演よりおよそ40年の月日を経て、「大曲 盤渉参軍(ばんしきさんぐん)」(復曲=芝祐靖 しばすけやす)を上演します。過去の上演の記録がなく、幻の大曲であった『盤渉参軍』。この曲は、唐の宮廷などで演じられた喜劇、「参軍戯(さんぐんぎ)」の伴奏曲が、当時の音楽として伝えられたとも言われます。   
 『盤渉参軍』は全曲で4時間に及ぶスケールの大きな曲です。その雄大さを蘇らせる目的で復曲が試みられました。

復曲とは?

 今は演奏されなくなった曲、これらを掘り起こし現代に蘇らせるのが復曲です。なぜ演奏されなくなった曲があるのか、時代を遡ってみましょう。
 江戸時代まで宮中の雅楽を担っていたのは、京都、奈良、大阪にそれぞれ拠点を置く、三方楽所(さんぽうがくそ)と呼ばれる演奏家のグループでした。明治維新を迎え、彼らは東京に一同に集められました。当時の楽譜はそれぞれ異なっていましたので、それらを統一する必要が生じ、編み出されたものが「明治撰定譜」です。この楽譜の作成の際には、収録曲が選択され、『盤渉参軍』など漏れた曲は演奏される機会がなくなりました。
 『盤渉参軍』は、平安時代に作られた「長秋竹譜(ちょうしゅうちくふ)」と呼ばれる笛の楽譜にのみ収められています。この譜には、『盤渉参軍』のような埋もれた曲だけでなく、「明治撰定譜」で選択された曲も含んでいます。
 復曲は、それら選択された曲の譜を手がかりに、当時の楽譜の書き方を今の書き方に換えていくことから始まります。その果てしない作業を例えて、芝祐靖氏は、「遺跡から出た陶器のかけらから全体を復元する作業」と表現しています。『盤渉参軍』の復曲作業は3年の月日を要し、昭和52年と54年の2回に分けて国立劇場で上演されました。

 


                           「長秋竹譜」                       「長秋竹譜」の収録曲の数々(右下に盤渉参軍)

 国立劇場では、昭和45年の雅楽公演「蘇志摩利(そしまり)」を皮切りに、復曲作品の数々を取り上げてきました。「長秋竹譜」をはじめとする、笛、篳篥(ひちりき)、琵琶、箏など各々の古い楽譜から作品が蘇ったのです。その多くは芝祐靖氏によるものです。

 待望の再演となる、今回の『盤渉参軍』。雅楽の楽器が紡ぐ雄大な世界を味わえる貴重な機会です。復曲により蘇った、幻の大曲『盤渉参軍』をお聞き逃しなく!ご来場をお待ちしております。

 


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国立劇場11月雅楽公演「大曲 盤渉参軍を聴く」
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