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吉田玉女改め 二代目吉田玉男襲名披露記者会見(東京)を行いました

 12月1日(月)麹町・都市センターホテルにて、二代目吉田玉男を襲名する吉田玉女の襲名披露記者会見を行いました。あわせて、来年4月の大阪文楽公演、同5月の東京文楽公演にて「一谷嫩軍記」を襲名披露狂言とすることが発表されました。
 当日は吉田玉女と同期入門の盟友吉田和生、桐竹勘十郎も同席し、祝辞を述べました。

吉田 玉女

「襲名挨拶」

 この度、関係者の皆様のご了解を得まして師匠吉田玉男の名跡を継がせていただくことになりました。昭和43年に入門して玉女の名前を頂戴して、46年になります。
 師匠がなくなられて10年たっておりませんし、なかなかこの大きい名前を継ぐという決断ができなかったのですが、私も還暦を過ぎまして、文楽を盛り上げるためにも、師匠の名前を絶やさないことが一番だと判断して決心いたしました。
 年をとるごとに師匠の芸の偉大さを実感しておりますが、師匠の名前に恥じることのないよう、二代目として受け継いだ芸を大切に、一層精進を続ける所存でございます。また、来年4月5月の襲名公演では一人でも多くのお客様に劇場にお越しいただけるよう、ご厚意を賜りたいと思います。

「玉男師匠の思い出」

 師匠の人形の足遣いを10年、左遣いを15年させていただきました。足遣いのときによく公演の後、楽屋で叱咤されたのですが、私は叱られるとむくれ顔になっていたらしく、「お前、まだ怒っているのか」とよく言われたことを覚えています。一人っ子でしたし、私は20代前半の時に実父を亡くしましたので、師匠からは私生活を含めて父親のように接していただきました。師匠が亡くなられる前、病床であるにもかかわらず、私に「基本が大事だ」と最後まで芸のことをご指導してくださったことが忘れられません。

「熊谷直実への思い」

 34年前に朝日座で「一谷嫩軍記」を上演しまして、その後同じ演目で若手技芸員の公演を4日間行うことになり、初めて大役の熊谷直実の主遣いをさせていただくことになりました。さらに、師匠に私の左遣いもやっていただきましたので、深い思い入れがあります。
 馴れない主遣いをやることになり、なかなか上手く人形を動かすことができないでいるところを、師匠が要所要所をリードして下さって、大変勉強になりました。

吉田 和生

 吉田玉男の名跡が襲名されることになり、同期として大変喜んでおります。我々人形遣いはみな、初代玉男さんの人形に憧れておりました。玉男さんの遣われる人形は一言で言うと非常に格好がよかった。また、いつでも舞台の工夫をすることを考えられていて、楽屋で何度も床本を読み返している姿を度々お見かけしました。
 玉男さんは大変熟慮される方で、一度ご了解いただいた配役や演出について、数日後に新たなご指摘をされることもございましたので、我々は、ご意見をお待ちしてから舞台を作っていくよう心がけておりました。
 二代目を襲名される玉女さんは、あまり細かいことを気にしない性格で、どっしり構えているところがあります。先代の教えを土台にしながらも、二代目ならではの芸風を作っていかれることを期待しています。

桐竹勘十郎

 昭和43年に見習いとして入門してから、玉女さんとは長い付き合いになります。玉男師匠には、人形遣いとして大変お世話になりました。芸風としてはとにかく格好がいい、品がいいという印象がございます。私が平成15年に勘十郎を襲名する際、『絵本太功記』の「尼ヶ崎の段」の武智十次郎を遣っていただくことを私の師匠・簑助と一緒にお願いに行ったのですが、当時84歳だった玉男師匠が「えっ、鎧人形か!」とおっしゃられながらも立派に勤めていただいたことを大変印象深く覚えております。
 玉女さんとはずっと一緒に舞台を勤めさせていただいておりますが、和生さんがおっしゃったとおり、細かいことを気にしない方です。立ち役が座頭としてどっしりと構えてゆるぎないということは、周囲を安心させるという意味で本当に重要です。座頭の立ち位置が少しぶれても周りの役が影響を受けますで、そのゆるぎなさというものは玉女さんが持って生まれた長所でないかと思います。
 私達も還暦を過ぎましたので、まず何よりもご健康に気を配っていただき、襲名を機会にますます私たちと力を合わせ精進し、時にはいい意味での火花を散らしながら文楽を盛り上げていきたいと思います。

 吉田玉女の襲名披露公演に向けての強い思いと、吉田和生、桐竹勘十郎二人の盟友からの大きなエールが送られた会見となりました。
 三人が活躍する12月文楽公演は本日初日を迎えました!こちらも是非お楽しみください。

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