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坂東玉三郎、新作組踊『聞得大君誕生(ちふぃじんたんじょう)』に出演

10月22日(月)、平成25年3月琉球芸能公演の制作発表記者会見が行われ、主演の坂東玉三郎、作者の大城立裕らが出席しました。

この公演では歌舞伎俳優の坂東玉三郎が、新作組踊『聞得大君誕生(ちふぃじんたんじょう)』に主演します。玉三郎らが公演に向ける意気込みを語りました。

(左から)玉城盛義、大城立裕、坂東玉三郎、川満香多
坂東玉三郎

昨年、演劇評論家の大笹吉雄さんから、私たち歌舞伎俳優が沖縄の組踊と一緒に仕事をしてみてはどうかというお話をいただきました。昔から組踊は何度も拝見していますし、そこに自分が入っていけるのなら、是非勉強してみたいと思いお受けしました。昆劇もそうですが、組踊など歌舞伎とは異なる様式を持った芸能に関わることは、私の中で大きな試みのひとつです。

組踊や沖縄舞踊は、舞踊的要素という点では日本舞踊から例をとることができますが、沖縄の言葉を話し、謡うということはとても大変なことです。が、大城先生が書いてくださった台本は、私が演じる上で十分に気持ちを込められるものでした。琉球王国の神事を司る国王の妹、私情を断ち切って国の為に尽くすという女性像は、とてもやりがいのある役だと思いました。

俳優というのは、まずは自分が沖縄の紅型に身を包み「聞得大君」という役を演じたらどうなるだろうというような“想い”から入っていきます。組踊の様式や沖縄の言葉、音楽にどこまで浮遊できるか、漂えるか。「聞得大君」という役に没頭し、沖縄の組踊の基本に即しながら、私自身がどこまで沖縄に歩み寄っていけるのかが課題です。新作ではありますが、古典の様式を大切にして、「本当の古典のようだった」とお客様に思っていただけるような作品にしたいと思います。

今回は新時代を担う国立劇場おきなわの研修生出身の方たちと一緒に舞台に立ちます。歌舞伎はもとより、組踊など新世代が誕生することは本当に素晴らしいことですし、古典を繋いでいくためにも、お客様が劇場に足を運んでくださるような、そんな華やかな古典芸能を目指していきたいです。

大城立裕(作)

坂東玉三郎さんが昆劇の挑戦に続き、琉球組踊に挑戦されることに敬意を表し、その台本を担当することを光栄に思います。

昨年8月に依頼を受け、玉三郎さんにいかなる趣向の物語がよいかと考えていた、そんなある朝、目覚めた途端に思い浮かんだのが、『聞得大君誕生』というタイトルで、「これだ!」と思いました。

琉球の歴史に名高い「聞得大君」は、国家の宗教の担い手を負わされた女性でしたが、結婚を許されませんでした。

その初代「聞得大君」が恋をしていたとしたら?

琉球紅型に身を包んだ王女の恋というモチーフが、玉三郎さんにぴったりだと自負しています。

今回の公演が、歌舞伎と組踊の記念碑的なコラボレーションとして成功し、さらに新時代の組踊の種を蒔くことになればと思います。

今回の公演を橋渡しした大笹吉雄は、「歌舞伎も組踊もともにユネスコの無形文化遺産に記載されている。歌舞伎と組踊の長い歴史の中で、この交流は史上初となる。歌舞伎の女形のトップを走る玉三郎さんが組踊を演ずる、この二つの世界遺産のコラボが沖縄と本土を繋ぐ、文化的、芸術的交流の新たな架け橋になれば」と語りました。

玉三郎演じる音智殿茂金(うとぅちとぅぬむいがに)の恋人、伊敷里之子(いしちさとぅぬし)役には、国立劇場おきなわの組踊研修生出身の川満香多が大抜擢され、また音智殿茂金の兄で琉球国王・尚真(しょうしん)は、琉球舞踊玉城流玉扇会3代目家元の玉城盛義が演じるなど、玉三郎と若手・中堅の組踊の立方との共演が、どのような作品を産み出すか期待が高まります。

どうぞご期待ください。

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