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坂田藤十郎さん、藤十郎襲名後お初100回上演

茂木賢三郎理事長と坂田藤十郎さんの写真

左から茂木賢三郎理事長と坂田藤十郎さん

  開場45周年記念11月歌舞伎公演は、近松門左衛門作『日本振袖始』『曽根崎心中』に多くのお客様にご来場いただいております。26日の千穐楽を明日に控えた本日25日『曽根崎心中』に出演中の坂田藤十郎さんが、平成17年の“坂田藤十郎”襲名後お初を演じた回数がちょうど100回を数えるに至りました。『曽根崎心中』終演後、舞台上にて、日本芸術文化振興会理事長茂木賢三郎より花束を贈呈し、記念の上演を祝しました。

  初代坂田藤十郎は、元禄年間に近松門左衛門の作を多く演じ、上方歌舞伎の和事を作り上げた名優でした。近松門左衛門は、浄瑠璃作者であるとともに、初代坂田藤十郎が座元をつとめる都万太夫座の座付作者として迎えられた頃より歌舞伎作者としても精力的に活動し、この二人の天才が協力関係を結ぶことにより、元禄歌舞伎が隆盛を迎えることとなりました。『曽根崎心中』は、近松門左衛門が歌舞伎作者としての経験を生かし、当時実際に起こった心中事件を人形浄瑠璃に持ち込むことで興行的な成功をもたらし、傾きかけた竹本座の経営を一気に立て直したと言われます。近松自身にとっても新たな作劇法の成功を物語る記念碑的な作品と言えます。
  
  当代の坂田藤十郎さんは昭和28年8月、宇野信夫脚色演出で『曽根崎心中』を復活初演以来58年間にわたってお初を当たり役として演じ続け、平成7年に上演1000回、平成21年には1300回を数え、本日1325回という記録的な上演を重ねてこられました。




坂田藤十郎さん
  本日ご覧いただいたお客様、いつも応援していただくファンの皆様、そして茂木理事長をはじめとする国立劇場関係者の方々、本当にありがとうございました。藤十郎でのお初100回をこのようにお祝いしていただき私はほんとうに幸せ者です。1300回以上お初を演じさせていただいておりますが、このお初という役は何回演じても、初めて演じる新しいお初の気持ちでやらせていただいています。これから何回やらせていただけるかわかりませんが、この命が続く限りお初をつとめさせていただきます。本日ご覧いただいたお客様もぜひまた“新しいお初”をご覧になってください。

茂木賢三郎理事長
  国立劇場開場45周年記念公演中に山城屋(坂田藤十郎)さんが、新たな節目を迎えられたことを、劇場の代表として大変うれしく存じます。山城屋さんがいつまでも可憐なお初の姿を我々にお見せくださるよう祈念し、ご来場の皆様、多くのファンの方々の代表として花束を贈呈させていただきます。

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