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国立文楽劇場

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【2月浪曲名人会】京山幸枝若、一風亭初月、沢村さくら、虹友美が意気込みを語りました!

国立文楽劇場開場翌年の昭和60年(1985)から続く『浪曲名人会』。例年、関西浪曲界の第一線で活躍する浪曲師が顔を揃えます。大トリをつとめるのは昨年、浪曲界初の人間国宝となった京山幸枝若です。
開催に先駆けて、京山幸枝若と曲師の一風亭初月、沢村さくら、虹友美が演目の魅力と抱負を語りました。


左から虹友美、一風亭初月、京山幸枝若、沢村さくら

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京山幸枝若
(『尾張大八』)

今回は『尾張大八』というちょっと長いネタです。硬いところもあるけど、どちらかというと面白いネタで、阿呆のふりをしている大八が、お殿様の暴れ馬を止めるんですよね。馬を取りに来た別当頭と喧嘩になって、お父つぁんに止められた時に賢いことを言う、そこが聞きどころです。トリですし、来年につなげられるよう、お客さんに喜んでもらえる芸をやりたいですね。
人間国宝になって、今浪曲に注目が集まっています。この先に浪曲をつないでいけるように、頑張っていきたいです。

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一風亭初月(曲師)
(『大高源吾笹売りの條』、『尾張大八』)

『尾張大八』は、個人的にとても好きなネタです。キセルのちょっとした使い方とか細かい芸がたくさんあって、阿呆なところと賢いところの語り分けとか、難しいネタだと思います。三味線でも阿呆のところと賢いところを弾き分けがありますので、そこも聞いてもらえたらいいなと思います。最初の春野恵子さんの『大高源吾笹売りの條』は「忠臣蔵」のネタで、まったく雰囲気の違う両極端なネタなので、トップとトリで気持ちを切り替えて弾けるよう、いつも以上に気合を入れて勤めます。

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沢村さくら(曲師)
(『男一匹天野屋利兵衛』)

国立文楽劇場というのはあこがれの場所で、初めて出た時に本当に感動したことを覚えています。今回、天中軒雲月師匠の『男一匹天野屋利兵衛』を弾かせていただきます。「忠臣蔵」の話で赤穂義士のために天野屋利兵衛が内密で武器を準備するんですが、その詮議で子供が火責めにあわんとするところ、聞きどころは、子の痛々しい姿、そしてその様子に胸をさかれつつも口を割らない利兵衛の義侠心です。その両方の表現を三味線で支えられたら、と思います。

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虹友美(曲師)
(『異国の母』)

三原佐知子師匠の『異国の母』の三味線で出演させていただきます。三原師匠の真に迫った素晴らしい舞台は、涙なしでは見る事が出来ません。一番近くで弾かせていただけるのは、曲師の特権だといつも光栄に思っています。オペレーターの鵜川さんによる音楽とご一緒に、三原師匠に気持ちよく演じていただけますように、弾きすぎないことを心掛けて、心を込めてお勤めいたします。

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「浪曲語り」が国の重要無形文化財に指定されたこの機会に、ぜひ国立文楽劇場で浪曲をご堪能ください。

浪曲名人会
2月22日(土) 午後1時開演

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