国立文楽劇場

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「大塔宮曦鎧」夏休み文楽特別公演【第2部】名作劇場で文楽劇場初上演!

 この作品は『太平記』に描かれた後醍醐天皇の皇子・大塔宮護良親王の鎌倉幕府を倒す戦いにおける活躍と、鎌倉幕府の京都の出先機関である六波羅方の斎藤太郎左衛門の一族の悲劇を描いた全五段の時代物です。
 竹田出雲、松田和吉(文耕堂)の合作、近松門左衛門が添削を行ったとされる作品で、享保8年(1723)2月に大坂・竹本座で初演されました。今回上演されるのは三段目の部分です。この作品は明治25年(1892)5月大阪の御霊文楽座での公演を最後に舞台での上演が途絶えていましたが、国立劇場で行われている文楽古典演目の復活準備事業の一環として、平成23年に野澤錦糸により復曲、その後、試演を重ね、平成25年に国立劇場(東京)で人形入りで上演されました。大阪での上演はじつに126年ぶり、国立文楽劇場では初めての上演となります。この機会をお見逃しなく。


ものがたり

 後醍醐天皇方の六波羅討伐の計略に誘われた土岐蔵人頼員の妻早咲は、父である六波羅方の斎藤太郎左衛門を味方に引き入れようとしますが、太郎左衛門は拒絶し、六波羅に注進することで企みが露見します。その結果、頼員は責任を取って自害し、後醍醐天皇は謀叛が明るみになり隠岐島に流され、幼い若宮と母の三位の局は永井右馬頭の屋敷に預けられました。対する六波羅方の常盤駿河守範貞は、三位の局に恋心を抱いていますが、局は受け入れません。三位の局の使者である右馬頭の妻花園は、帝を隠岐から京へ戻せば局も靡くと言いますが、その場にいた太郎左衛門は、局は範貞に恋するはずがないと反対します。そこで範貞は切籠灯籠にことよせ若宮の首を討つよう命じます。その役を、宮の預かり役の夫にと花園は頼みますが、範貞は検使の役ともども太郎左衛門に任せます。
 

 
 右馬頭の屋敷では三位の局や若宮を慰めるために毎晩町人の子供を招き入れ、庭で踊りを催しています。そこへ太郎左衛門が、若宮を討つためやってきます。右馬頭と花園は、若宮の身代わりに実子の鶴千代を立てようと企てますが、太郎左衛門はすぐに見抜きます。花園はせめて若宮が踊っているところを騙し討ちにして欲しいと頼みます。承知した太郎左衛門が踊りの輪の中から討ったのは、若宮でも鶴千代でもない子供でした・・・。首を討たれた子供の正体は・・・。


暑い暑い大阪の夏、物語の結末は是非劇場でご覧ください!
夏の風情たっぷりの「大塔宮曦鎧」をご覧いただける夏休み文楽特別公演は7月21日(土)~8月7日(火)です。
皆様のご来場をお待ちしております!